受験が近くなってくると「子どもに合った塾を選びたい…特に個別指導塾は、二人三脚で手厚いサポートをしてくれそう!」なんて思う保護者の方が多いと思います。
また、受験期かどうかに関わらず「子どもの勉強時間をしっかりと確保しておきたい」と思って塾選びを始める方も多いです。
しかし、どのように選んだら良いのかよくわからない…と悩みを抱えてしまうことはよくあることです。
塾には個別指導塾と集団授業塾がありますが、今回の記事では、個別指導塾の選び方と特徴についてひとつひとつ解説していきます。
これを全て読んで、お子さまにぴったりの塾を選びましょう。
個別指導塾ってどんなところ?特徴や選び方のコツなどご紹介!
個別指導塾という言葉を聞くと「耳にしたことはあるけど、実際どんなところなんだろう?集団授業の塾と比べて、通うメリットってあるのかな?」と様々な疑問が浮かび上がってくると思います。
皆さんの疑問をひとつひとつ今から解説していきます。
個別指導塾の特徴:基本的にマンツーマン指導!
最も大きな特徴は、ひとりひとりに合わせたマンツーマン指導を受けられるという点です。
講師1人につき1人の生徒の場合もありますが、生徒が2~3人の場合もあります。
塾によって異なりますので、そこはしっかりと確認してみてください。
このマンツーマン指導には多くのメリットがあります。詳しく見ていきましょう!
マンツーマン指導のメリット1:生徒に寄り添った指導ができる!
この特徴の最大のメリットは「お子さまに寄り添った指導をしてくれる」という点です。
なぜこの指導方法がお子さまにとって最大のメリットなのでしょうか?
それは、大学受験では志望校に合わせた指導が必要だからです。
高校受験とは異なり、大学受験では志望校ごとにやるべきことを変える必要があります。
具体的には、必要な科目数や勉強範囲が大きく違いますし、利用する入試制度も学校によって違うことが多いです。
そのため、お子さまの理解度やスケジュールによってカリキュラムの進捗具合を柔軟に変更しなければなりません。
このように、講師側が「どのくらいまで寄り添いお子様の志望校に合わせた指導をできるか」が大学受験においては非常に重要なのです。
また、同じ志望校でも生徒ひとりひとりのレベルは異なります。
そのため、同じ志望校であっても「お子さまのレベルに合わせた指導方法」が必要です。
例えば、早稲田大学を志望している学生Aと学生Bがいたとします。学生AはD判定(合格率30%)、学生BはB判定(合格率60%)です。
集団授業塾だと、志望校別の「早稲田特訓コース」などの短期集中特訓で学生Aと学生Bが一緒に学ぶことになります。
2人の授業の理解度は異なるにも関わらず、カリキュラムはどんどん進んでいきます。
本来であれば学生Aはまず基礎から学び直す必要があるかもしれないのに、それができません。
そのため、自分のペースに合わない授業を受け続けた学生Aは早稲田大学に不合格…さらに第2.3希望の大学まで全落ち…なんて可能性も十分にあります。
このような事態を避けるためには、苦手分野の克服が必要不可欠です。
マンツーマン指導であれば塾講師がお子さま自身でも気づいていない苦手分野を見つけることができたり、できるようになるまで徹底的に二人三脚のサポートをしてくれます。
このように、生徒の志望校に合わせた学習ペースで勉強できるという点が個別指導塾の最大のメリットです。
マンツーマン指導のメリット2:程よい監視の目があることで集中して勉強できる!
マンツーマン指導ということは、塾講師が常にお子さまの目の前にいるということです。
ですので、お子さまはしっかりと集中して勉強をすることができます。
「子どもがなかなか勉強に集中してくれない…」や「勉強そのものに全然やる気を出してくれない…」という悩みを抱えるご家庭におすすめです。
家での自主学習や集団授業塾での大教室での授業では、監視の目が十分に行き届きません。
勉強に対してモチベーションがしっかりとあり、高い集中力が継続できるなら問題はありませんが、そうでなければせっかく勉強しているのに時間を無駄にしてしまうでしょう。
ですので、個別指導塾で程よい監視の目をつけながら勉強することで、授業時間内に集中力を最大限発揮できる可能性が高まります。
マンツーマン指導のメリット3:勉強の疑問をすぐに解決しやすい!
「大人数の前で質問する事が恥ずかしい」や「先生に自分から声をかけることができない」という悩みを抱える学生は多いです。お子さまはどうでしょうか?
この理由は様々ですが「わからないことを質問できない」という事は受験にとって大きなデメリットになります。
自分の苦手分野をそのままにしてしまうと、いつまでたっても点数や偏差値はあがりません。
だからこそ、お子さまが質問しやすい環境に身を置くことはとても重要です。
個別指導塾は塾講師と生徒の距離が物理的にも心理的にも非常に近いです。
そのため、お子さまは周りの目を気にせずにわからないところを質問できます。
また授業内でも目の前に塾講師がいるので、わからないところが出てきたらすぐに質問でき、その場で解決できます。
このことで、苦手分野を克服できるペースもグンと上がるでしょう。
ここまで聞いて「塾講師との相性が悪かったらどうするの…?」なんて思う方もいらっしゃると思います。
しかし基本的にどの個別指導塾であっても、しっかりとその旨を伝えれば講師の変更は可能なので大丈夫です。
冒頭でお伝えした悩みを抱えるお子さまにとっても、そうでないお子さまにとっても、どちらにも大きなメリットとなります!
個別指導塾選びは慎重に行うべき!
ここまで個別指導塾の特徴やメリットをお伝えしてきました。
では、数多くある個別指導塾の中からどのようにしてお子さまにぴったり合う塾を選ぶのでしょうか?
お子さまの人生を左右し得る塾選び…しっかりと成績を伸ばせる塾を選んであげたいですよね。
「大きな塾は知名度や実績があって安心だよな…」なんてことも考えると思います。ついついネームバリューで選んでしまう保護者の方は多いですが、焦りは禁物です。
なぜ慎重に選ばなければいけないのか、その理由を今からお伝えします。
講師の質が合否に直結する
個別指導塾はマンツーマン指導が特徴ということは先ほどお伝えしましたね。
だからこそ、講師の質がお子さまの合否に直結します。
お子さまに合った講師が担当になると成績はグンと伸びますが、合わなければその可能性は低くなります。
ここでの「合う」というのは以下の要素です。
- お子さまの志望校対策として良質な教育が提供できる
- お子さまと性格や話すペースが合う
- 成績を伸ばすための知識やノウハウが豊富である
このような3つの項目で講師の質を判断すると良いでしょう。
特に塾によっては、アルバイトの大量募集などでお子さまの志望校レベルに届かない大学に通う学生スタッフが講師のケースもあります。
志望校がしっかり決まっているのであれば、少なくともその志望校よりも偏差値が高い大学に通っている大学生から教わりたいですよね。
また、あまり講師に対して研修などをしない塾もあるかもしれません。
そのため、もし無料体験などを開催していれば実際に足を運んで講師の質を確認してください。
サービス内容が塾ごとにかなり異なる
同じ「個別指導塾」というカテゴリでもサービス内容は塾によってかなり異なります。
具体的には、質問体制・授業・学習管理の有無などの面です。
例えば、質問の時間を個別に取っている塾や、生徒から質問が出てきたら適宜時間を取る塾など、質問体制が異なります。
わからないところが出てくるたびに抵抗感なくすぐに塾講師に質問できるお子さまなら、後者の塾でも問題ありません。
しかし、内気でなかなか話しかけられない…というお子さまであれば前者の塾をおすすめします。
また、授業を完全マンツーマン指導で行っている塾もあれば、講師1人に対して生徒2人で行う塾もあります。
さらに授業だけで完結する塾もあれば、生徒の自主学習まで管理してくれる塾もあるでしょう。
これらの視点を持って、詳しく調べてみましょう。
何を目指すかによって内容が大きく異なる
お子さまが何を目指すかによって、塾のスタイルもガラリと変わります。
お子さまの志望校に合った塾を選ぶようにしましょう。
大きく分けて以下の4つになります。
- 総合塾
- 専門塾
- 進学塾
- 補習塾
総合塾
総合塾は「進学塾」と「補習塾」の融合と言われています。
例えば、「上位の成績を取って難関大学に進学したい!」という目的で入塾する生徒もいれば、「授業についていけないから、それを補う勉強がしたい」という目的の生徒もいます。
この両者の役割を果たしてくれるのが総合塾です。入塾後、目的が変わっても対応してくれるのが強みです。
勉強の得意や不得意に関わらず、どんな学生のレベルでも総合塾で学ぶことができます。
だからこそ、成績の上下で塾を変える必要はありません。
このように対応できる幅が広いというメリットもありますが、デメリットも存在します。
それは、「成績上位の生徒に実力がある講師をつけ、成績があまり良くない生徒には新人講師などをつけられる可能性がある」という点です。
専門塾
皆さんは「医学部専門塾」や「国公立大学専門塾」などを目にしたことはありますか?
近年、このような「○○向け」と専門性の高い学習塾が増えています。
志望校が明確ならば、専門塾に通うことはおすすめです。目標に最短ルートでいける可能性が高まります。
しかし、人間というのは移ろいやすいものです。
両親や学校の教師からの助言や自分の模試の結果を踏まえて、志望校も変化していく可能性も十分にあります。
そのため、せっかく「国公立大学専門の個別指導塾」に入塾したのに、途中で第一志望校が私立大学に変わったら、塾を変えなければなりません。
特に受験期に塾を変更する場合は大きなリスクを伴います。
なぜなら、新しい塾で新しいカリキュラムを途中から始めることになるからです。
他の受験生はしっかりと最初からやっているにも関わらず、途中からの参加となると出遅れてしまうのは一目瞭然ですよね。
ですので、「絶対自分はここに行く」という100%の覚悟がある方におすすめです。
進学塾
進学塾とは「受験合格」に特化している塾です。
ですので、ほとんどの生徒が志望校に絶対に合格する!という目的を持って入塾します。
個別指導塾であれば生徒ひとりひとりのペースに合わせてくれます。
しかしカリキュラムの内容は過去問のような受験に特化したものが多く、進み具合は下記で説明する補習塾と比較すると速いです。
補習塾
補習塾とは「学校の授業の復習」に特化している塾です。
ですので、ほとんどの生徒が学校の授業についていくのが難しいという悩みを抱えて、それを克服するために入塾します。
そのため、カリキュラムは教科書の内容に沿ったものが多く、進学塾と比較すると進み具合は遅いです。
補習塾に通うことで、定期テストで高得点を獲得することが望めます。
しかし、受験勉強に特化しているわけではないので、志望校に絶対合格したい!という気持ちがある学生にとっては物足りなく感じるかもしれません。
どのようなポイントで個別指導塾を選ぶべきか?
お伝えしたように「個別指導塾」というひとつのカテゴリの中でも多くの種類があります。
さらに、マンツーマン指導という大きな特徴が吉となるか凶となるかは「塾選び」にかかっているということもおわかりいただけたと思います。
こんなことを聞くと「たくさんの個別指導塾の中から自分の子どもに合う塾ってどこなんだろう…」と頭に浮かんできますよね。
では、どのようなポイントを意識しながら個別指導塾を選ぶべきなのかをお伝えします!
個別指導塾を選ぶポイント1:講師の質はどのように担保しているのか?
1つ目は、「講師の質」です。先ほどお伝えしたようにベテラン講師から学生スタッフまで講師の種類は様々です。
学生スタッフは「受験を直近で経験している」というのが大きなメリットです。
だからこそ、受験生の悩みや勉強する中でぶつかった壁に対しての理解度は高いので、生徒は最適なアドバイスをもらうことができるでしょう。
さらに直近で受験を経験した学生スタッフであれば、社会人の講師たちが知らない受験に纏わる最新情報も多く持っている可能性が大いにあります。
しかしこれが当てはまるのは、お子さまが目指している志望校に通っている、もしくはそのレベル以上の大学に通っているケースです。
お子さまの志望校のレベルの受験を経験していない学生スタッフからは最適なアドバイスをもらうことはできません。
ですので、講師陣の「質」を重視することが大切です。
「出身大学はどこなのか?」「ご自分のお子さまの志望校に対して最適なアドバイスをくれる環境なのか?」「どのように講師を採用しているのか?」という部分で判断してください。
これはパンフレットやホームページで確認するより、無料体験などを通じて実際に塾に足を運んでみることがおすすめです。
個別指導塾を選ぶポイント2:どのようなカリキュラムなのか?
2つ目は「その塾のカリキュラム」についてです。
カリキュラムの内容がどのようになっているのかをしっかりと比較検討してください。
「カリキュラムの種類って?」と思うかもしれません。実は個別指導塾には主に2つのカリキュラムの種類があります。
それは「授業をしてくれる塾か」「勉強の管理をする塾か」です。この2つの指導方法によってカリキュラムは異なります。
どちらがお子さまのタイプに合うのか選ぶことが大切です。それでは、それぞれ見ていきましょう。
授業形式の個別指導塾
これは文字通り、講師がマンツーマンで授業をする形式です。
講師との距離の近さという強みを利用して、いかに受け身にならずに主体的に授業時間を過ごすかが合否の分かれ道です。
基本的に授業と宿題でカリキュラムを進めていく形になります。
授業で知識をインプットしたままにせず、しっかりと復習してアウトプットする時間を自分で確保することが大切です。
学習管理の個別指導塾
「学習管理の個別指導塾」はあまり聞き馴染みが無い方が多いかもしれません。
しかし近年では需要が高まっているので、その数が増加傾向にあります。
学習管理塾とは、お子さまの毎日の勉強内容と勉強時間を細かく設定して、自主学習をサポートしてくれる塾です。
では、なぜ需要が高まっているのでしょうか?それは、授業を受けただけでは成績は伸びないからです。
多くの生徒が授業を受けて「わかった気」になりがちです。
しかし、実際に問題を解く時に知識を活用できない…なんてことは多くあります。
だからこそ、授業だけではなく自主学習の時間が受験において最重要です。
つまり、授業でインプットした内容を自主学習の時間で応用させて自分の力にするというのが理想の形と言えます。
しかし、高校生ひとりの力で自分の学習内容や時間を設定することは非常に難しいです。
そもそも、大学受験のように長い期間をかけて勉強するための計画を立てた経験がある方はほとんどいないでしょう。
そのため、本当はやる必要がない勉強をして無駄な時間を過ごしている可能性が高いです。
このような状況にならないように「学習管理の個別指導塾」は存在します。
お子さまひとりひとりに合った学習内容や学習時間を設定し、志望校合格まで最短ルートで導くことができます。
授業も適宜行いますが、メインは自主学習のサポートです。自主学習の質で受験の合否が決まると言っても過言ではありません!
個別指導塾を選ぶポイント3:サポート体制はどのくらい手厚いのか?
3つ目は「どこまで生徒に寄り添って見てくれる塾かという点です。
個別指導塾という名前を聞いただけで、「自分の子どもに個別で寄り添ってくれる!」と安心しがちです。
しかし、実際に全ての塾が同じようなサポート体制を整えているというわけではありません。
例えば、塾によっては「立てた計画を特に見直さず、なんとなく勉強を進めてしまっている」なんてことも十分にありえます。
個別指導塾なので、基本的にはどの塾もお子さまのレベルに合ったカリキュラムを作成しそのに基づいて勉強を進めてくれます。
しかし、それをただ漠然とこなすだけでは意味がありません。
お子さまのカリキュラムの理解度や自主学習の進捗状況、模試の結果などを踏まえて、講師が日々計画の改善を行い最適な勉強ができるようなサポートをしてくれることが大切です。
そのため、塾にいる時間以外のお子さまの学習状況をどれくらい把握してくれようとするかを比較検討してみてください。
まとめ
今回の記事では、個別指導塾の特徴やその選び方についてお伝えしました。
個別指導塾というひとつのカテゴリでも様々なタイプがあります。
「塾選び」によってお子さまの成績はグンと上がることも下がってしまうこともあります。
お子さまの一番の理解者はご両親です。大切なお子さまにぴったりの個別指導塾を選んで、志望校合格を目指しましょう!
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