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医学部後期試験の難易度と合格を左右する「緻密な学習管理術」を徹底解説

*紹介している教材にはプロモーションを含みます

国公立大学医学部の前期日程で、思うような結果が出なかった。しかし、医師になる夢を諦められない。そんな受験生に残された道が「後期試験」です。しかし、後期試験は募集人数が少ないため、対策に悩んでいる受験生も多いのではないでしょうか。

この記事では、国公立医学部の後期試験の現状から、合格を勝ち取るための具体的な戦略、さらには受験生を支える保護者の方へのアドバイスまで、網羅的に解説します。この記事を読めば、後期試験に対する漠然とした不安が解消され、逆転合格への明確な道筋が見えてくるはずです。

国公立医学部後期試験の現状

国公立大学医学部の後期試験は、前期試験とは異なる厳しい現実があります。多くの大学が後期日程を廃止・縮小する傾向にあり、受験生にとってはますます狭き門となっているのが特徴です。

まずは、後期試験を取り巻く客観的な事実を正確に把握し、現状を理解することから始めましょう。このセクションでは、2026年度入試における後期日程の実施大学一覧や、募集枠の減少と競争率の高まり、そして前期試験との本質的な違いについて詳しく解説します。

【2025年度版】後期日程を実施する国公立大学一覧

2025年現在、国公立大学医学部で後期日程を実施している大学は全国で16校存在します。しかし、後期日程を実施する国公立大学は年々減少傾向にあり、選択肢が減っているのが実情です。

実際に2026年度の入試からは、旭川医科大学、山形大学、佐賀大学の3校が後期日程の廃止を決定しており、2026年度入試で後期日程を実施する国公立大学医学部は以下の13校となります。

大学名(都道府県順)募集人数
秋田大学25名
千葉大学15名
東京科学大学10名
山梨大学90名
浜松医科大学14名
名古屋大学5名
三重大学10名
福井大学25名
奈良県立医科大学53名
山口大学10名
宮崎大学15名
鹿児島大学19名
琉球大学24名

上記のとおり、後期試験での合格を目指す受験生は、出願可能な大学が非常に限られているという厳しい現実をまず認識しておく必要があります。

減少傾向にある募集枠と高まる競争率

国公立大学医学部の後期試験は、募集枠が減少傾向にあるという厳しい現実があります。多くの大学が後期日程を廃止したり、募集人数を削減したりして、その分の定員を前期日程や推薦入試などに振り分ける傾向が続いています。

実際に、2020年度には香川大学と愛媛大学、2022年度には富山大学、2023年度には岐阜大学が後期試験を廃止しました。

募集枠が減少する一方で、前期試験で不合格となった優秀な受験生が後期試験に集中するため、競争率は前期試験を大幅に上回ります。国公立大学医学部の後期日程における倍率は、15倍から40倍程度に達することもあります。

前期日程の倍率が2倍から10倍程度であることと比較すると、いかに厳しい戦いであるかがわかるでしょう。

前期試験との決定的な違い

医学部の後期試験は、前期試験と比べて決定的な違いがあります。

難関試験に加えて、これらの要素が加味されるため、前期日程よりも厳しい戦いになることが予想されます。

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なぜ医学部後期は「難しい」のか?合格を阻む3つの壁

医学部後期試験が「難しい」と言われるのには、単に競争率が高いという数字上の理由だけではありません。

  • 「前期落ち」のショックとモチベーション維持の難しさ
  • 対策期間の短さと情報収集の煩雑さ
  • 多くの受験生が見落とす「戦略なき学習」の罠

目には見えにくい「3つの壁」が合格を阻んでいます。壁の存在を理解し、それぞれに適切に対処することが、逆転合格への第一歩となるでしょう。

「前期落ち」のショックとモチベーション維持の難しさ

前期試験の不合格という現実は、多くの受験生にとって計り知れないショックと言えるでしょう。目標に向かって長期間努力してきた自負があるからこそ、その反動は大きく、自信を喪失し、無気力になってしまうことも少なくありません。

周りの友人たちが次々と合格を決めていくなかで、自分だけが取り残されたような焦りや孤独感に苛まれることもあるでしょう。不合格からくる心理的な負担が、学習効率の低下を招き、冷静な判断力を鈍らせます。

また前期が終わった段階で「やり切った」という感覚が湧いてきてしまい、結果的に後期試験まで何も勉強せずに挑むことになる人も毎年大勢います。

後期試験は学力だけでなく、強靭な精神力が試される場でもあるのです。

対策期間の短さと情報収集の煩雑さ

前期試験の合格発表から後期試験の本番までは、おおよそ2週間程度しかありません。短い準備期間で、メンタルの回復、出願校(私立)の決定、そして後期試験に特化した対策のすべてをやり遂げる必要があります。

さらに、後期試験は大学ごとに試験科目や配点が大きく異なるため、情報収集が非常に煩雑です。小論文のテーマ、面接の形式、学科試験の有無など、志望校の情報を正確かつ迅速に集め、自分に合った対策を立てる必要があります。

多くの受験生が見落とす「戦略なき学習」の罠

前期試験が終わった安心感や絶望感から、苦手科目の問題集を最初からやり直している受験生も多いでしょう。しかし、その勉強法は最も危険です。

前期試験の合格発表から、後期試験までは時間がありません。前期試験が終了した時点から後期試験の受験を想定し、学力、共通テストの得点、得意・不得意科目、そして各大学の入試形式といった要素を総合的に分析する必要があります。

合格最低点を超えるために「やるべきこと」と「やらなくていいこと」を仕分ける「戦略的学習管理」を徹底してください。

医学部後期・逆転合格のための具体的戦略

前期試験の不合格という厳しい現実を乗り越え、医学部後期試験で逆転合格を果たすためには、具体的かつ実行可能な戦略が必要です。ここでは、合格をつかみ取るための4つのステップを具体的にお伝えします。

【STEP1】「最速のメンタル回復術」を活用する

前期試験の結果に打ちのめされた心を立て直すことは、後期試験へ向かうための最初の、そして最も重要なステップです。まずは、たった1日だけ、意識的に受験勉強から離れる時間を作りましょう。

  • 好きな音楽を聴く
  • 美味しいものを食べる
  • 少し散歩する
  • 趣味に没頭する

上記のような自分が心からリラックスできることに時間を使ってください。そして、これまで頑張ってきた自分自身を認め、ねぎらうことが大切です。

次に、なぜ医師になりたいのか、その原点を改めて思い返してみてください。その強い想いが、再び立ち上がるためのエネルギーになります。

そして最後に「まだチャンスは残っている」という事実を認識しましょう。過去を悔やむのではなく、未来の合格に意識を集中することが、メンタルを回復させる秘訣です。

【STEP2】「学習計画」を策定する

次に行うべきは具体的な学習計画の策定です。後期試験日から逆算して、残された日数で「何を」「どこまで」やるべきかを明確にしましょう。

まず私立大学の出願をする場合は、出願候補の大学の試験科目と配点をすべて書き出します。次に、現状の自分の学力と照らし合わせ、最も得点を伸ばせる可能性のある分野、そして合格のために最低限クリアすべき課題をリストアップします。

国公立の後期試験は、前期試験と同じタイミングで出願しているはずなので、出願した大学の試験科目や配点を整理しましょう。

重要なのは、完璧を目指さないことです。限られた時間のなかでは、すべてを網羅することは不可能です。合格最低点を突破するために、最も費用対効果の高い学習は何かという視点で優先順位をつけましょう。

【STEP3】チェックリストに基づいて出願校を決定する

出願校の選択は、後期試験の合否を左右する極めて重要な決断です。冷静な分析に基づき、自分にとって最も有利な大学を見極める必要があります。感情的な判断や安易な選択は避け、以下のチェックリストを用いて客観的に評価しましょう。

  • 試験の科目と配点は、自分の得意・不得意と合っているか
  • 小論文や面接の配点はどの程度か?対策は間に合うか
  • 過去問との相性は良いか(数年分解いて確認)
  • 大学の所在地や移動の負担は許容範囲か
  • 募集人数と昨年度の倍率はどの程度か

これらの項目を総合的に検討し、複数の大学を比較することで、後悔のない選択ができるはずです。

【STEP4】1分も無駄にしない!科目別・短期集中対策法

出願校が決まれば、あとは試験本番までの時間を無駄にせず、対策に集中しましょう。

科目対策内容
小論文頻出テーマの「地域医療」「医師不足」「AIと医療」などについて、自分の意見を簡潔にまとめる練習を繰り返しましょう。信頼できる先生や予備校講師に添削を依頼し、客観的なフィードバックをもらうようにしてください。
面接「なぜこの大学の医学部を志望するのか」「どのような医師になりたいか」といった基本的な質問には、明確に答えられるように準備しておきましょう。予備校などが実施する模擬面接を活用し、人前で話すことに慣れておいてください。
学科学科試験がある場合は、出題傾向の把握が最優先です。頻出分野や問題形式に的を絞り、繰り返し演習することで、短期間でも得点力を向上させられます。

特に小論文と面接は、短期間でも対策の有無が大きく結果を左右するので、念入りに対策してください。

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保護者のためのサポートガイド|「NGの行動」と「とるべき行動」

ここからは、受験生の心を支え、挑戦を後押しするために、保護者としての「NG行動」と「とるべき行動」を具体的に解説します。適切な距離感を保ちながら、サポートするようにしてください。

NG行動

まずは、保護者が回避すべき「NG行動」を紹介します。ご自身の行動に当てはまる点がないか確認しましょう。

NG行動内容
前期試験の結果を責める・過度に同情する「なぜできなかったのか」という詰問や、「かわいそうに」といった過剰な同情は、本人のプライドを傷つけ、自己肯定感を奪います。
他人と比較する「〇〇さんは合格したのに」といった言葉は、百害あって一利なしです。本人が最もその状況を理解しており、焦りと孤独感を増幅させるだけです。
過度に干渉する「勉強は進んでいるの?」といった頻繁な声かけや、具体的な勉強内容への口出しは、本人のペースを乱し、ストレスの原因となります。
悲観的な態度を見せる保護者の不安は、必ずお子様に伝わります。「後期は難しいから…」といったネガティブな発言は控えましょう。
保護者の側から浪人の選択肢を提示しない浪人することを良しとしていた場合も、受験生本人に「甘え」が出てしまう可能性があるので、保護者の側から明確に「浪人もOK」ということは伝えないようにしてください。受験生本人から聞かれた場合は相談に乗り、3月から浪人生として稼働するように動き出せるとベストです。

とるべき行動

続いて保護者が取るべき行動を紹介します。受験生をサポートする際は、以下の行動を意識しましょう。

とるべき行動内容
いつもと変わらない日常を維持する特別なことをするのではなく、栄養バランスの取れた食事や静かな学習環境など、普段通りの生活リズムを整えることが、心の安定につながります。
聞き役に徹するお子様が話したいときには、黙って耳を傾けましょう。アドバイスをするのではなく、ただ気持ちを受け止めて共感することが、何よりの支えになります。
情報収集や事務手続きを手伝う複雑な出願手続きや、試験会場までの交通手段・宿泊先の手配など、受験生が勉強に集中できるよう、事務的なサポートに徹するのも良いでしょう。
最後まで味方であることを伝える「どんな結果になっても、あなたの頑張りを一番知っているし、ずっと応援している」という無条件の信頼を伝えることが、お子様にとって最大のサポートです。
浪人の準備もする浪人の可能性がある場合は、浪人の準備も着々と進めておくといいでしょう。ただし、本人は後期で受かる気で勉強しているので、本人には分からないように進めてあげるのがおすすめです。

医学部後期試験という極限状況のなかで戦う受験生にとって、最も身近な存在である保護者のサポートは、ときに重圧にもなり得るでしょう。良かれと思った言動や行動が、マイナスの効果を生んでしまう場合もあるので注意が必要です。

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【Q&A】医学部後期試験に関するよくある質問

医学部後期試験に臨むにあたり、多くの受験生が共通の疑問や悩みを抱えています。ここでは、特に質問の多い3つのテーマについて、具体的かつわかりやすく回答します。

Q1:私立大学の医学部との併願はどう考えるべき?

国公立大学の後期試験と並行して、私立大学医学部の後期日程やⅡ期試験を受験することは、合格の可能性を広げる有効な選択肢の一つです。国公立の後期試験は募集枠が極端に少ないため、併願することで精神的な余裕が生まれるでしょう。

ただし、私立大学の試験日程は国公立と近接している場合が多く、移動や連戦による体力的な負担が大きくなるため注意が必要です。また、大学ごとに入試傾向が大きく異なるため、それぞれの対策に時間を割く必要があるので、理解しておきましょう。ご家庭や塾でよく話し合ったうえで、戦略的に併願校を決定することが肝心です。

Q2:小論文・面接対策は、今からでも間に合いますか?

はい。間に合います。

小論文や面接は、短期間でもポイントを押さえた対策を行うことで、合格レベルまで引き上げることは十分に可能です。前期試験の発表後からでも決して遅くはありません。

小論文は、まず基本的な型を学び、医療系の頻出テーマ(地域医療、再生医療、AIなど)に関する知識をインプットすることから始めましょう。

面接対策は、志望理由や理想の医師像など、頻出の質問に対する自分の考えをまとめておくようにしてください。

それぞれの対策を実施する際は、一人で抱え込まずに学校の先生や予備校の講師など、第三者の視点から客観的なアドバイスをもらいましょう。プロの指導を受ければ、より効率的に対策を進められます。

Q3:浪人も視野に入れるべきでしょうか?

後期試験に全力を尽くすことが大前提ですが、万が一の結果を想定し、浪人という選択肢について考えておくことも、心の安定につながる場合があります。

しかし、後期試験の対策期間中に浪人後のことを過度に心配するのは得策ではありません。後期試験がすべて終わった後、結果が出てから冷静に一年を振り返り、本当に医師になりたいのか、自分に足りなかったものは何かを分析しましょう。

そのうえで、次のステップについて具体的に考え始めても遅くはありません。今は「後期で合格をつかみ取る」という強い気持ちで、最後まで走り抜くようにしてください。

まとめ:後期試験は孤独な戦いではない!正しい戦略と管理が合格の鍵

国公立大学医学部の後期試験は、募集枠の減少と高い競争率から、極めて厳しい戦いになるでしょう。

前期試験での不合格による精神的なダメージや、短い対策期間というハンディキャップも重なり、多くの受験生が孤独と不安を抱えて試験に臨みます。

しかし、後期試験は決して運だけで決まるものではありません。現状を正確に分析し、自身のメンタルを適切に管理したうえで、逆算式の学習計画と客観的なデータに基づいた出願校選定という「正しい戦略」を立て、実行できれば、逆転合格の道は開けるでしょう。

*記事に掲載中の学習塾STRUXプランは執筆時点でのものであり、一部変更となっている可能性がございます。詳しくは料金ページをご覧ください。

 

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