高校の定期テストは、中学よりも難しく範囲も広くなります。高校定期テストの正しい勉強方法を知らずに、自己流でテスト対策をしている方も多いでしょう。
「まだ高1だから」と油断してはいけません。実は高1の定期テスト勉強は、大学受験につながる非常に大事な部分です。
この記事では、高1の定期テストが重要な理由と高得点を取る勉強法、科目別の勉強のコツを詳しく解説します。
高1の定期テストが大事な3つの理由
「大学受験までまだ時間もあるし、高1の定期テストはそこそこでいいのでは?」と思うかもしれませんが、高1の定期テストはとても重要です。
「中学よりも難易度が高い」「テスト範囲が広い」などの点で、高校の定期テストは全く異なるため、中学までの意識を変えて対策しなければいけません。
しかも高1の定期テストは、受験や学年が上がってからの勉強にも影響を与える部分です。そのため、高1で受ける定期テストの重要性を理解していないと、後々の勉強で後悔する原因になります。
まずは高1定期テストの重要性を確認して、テスト勉強に取り組みましょう。
- 大学受験や高2・高3のための土台となる
- 高1の勉強習慣が高2・3にも影響する
- 推薦を考えているなら好成績を取らなければならない
理由①:大学受験や高2・高3のための土台となる
高1の定期テスト勉強をきちんとしていれば、高2・高3の勉強はもちろん、共通テストを含めた大学受験の基礎も身につけることができます。
高1の定期テストにしっかり取り組むことで、具体的には以下のような大学受験の基礎を1年生のうちに身につけられます。
- 高1で習う数学1Aは、そのまま共通テストの1科目分として出題される
- 英語の基礎である英文法は、ほとんど高1のうちに習うため、押さえておかなければ長文を解けない
- 古文を読む基礎となる助動詞などは、高1で習う内容が多い
さらに高2・3の勉強内容は、高1の内容を基礎として積み重ねていきます。
高1の内容が身についていないと、高2・3の授業理解や定期テストの点数に影響を与えるので、高1でしっかり土台を作っておくことが大切です。
理由②:高1の勉強習慣が高2・3にも影響する
高1のうちから自分で「大学受験に向けて勉強をがんばろう!」と思える人はあまりいません。高1の間は受験などの勉強目標も遠く、周囲もまだガツガツ勉強する人が少ない環境なので、勉強の習慣をつけにくいのです。
だからこそ、高1の時点でテスト勉強を利用し、テスト前は1カ月勉強を強化することを習慣化できれば、学年が上がり勉強量が増えてもスムーズに対応できます。
勉強はいきなり「今日から1日6時間勉強するぞ!」と思っても続きません。
しかし、高1のうちから「定期テストのときは計画的に勉強する」という習慣を身につけていれば、高2・3でもしっかり勉強できる下地を整えられます。
理由③:推薦を考えているなら好成績を取らなければならない
大学受験で推薦入試の利用を考えているなら、高1の定期テストから高得点を目指しましょう。
推薦入試では学校の評定が重要となり、この評定には定期テストの結果が大きく影響します。評定は高校3年間の成績が対象となることが多いので、推薦入試を考えているなら高1の定期テストからしっかり対策しましょう。
とくに、1年生の定期テストの範囲は2・3年生に比べて点を取りやすいため、1年生のうちにしっかりと点数を稼いでおきたいところです。
もし1年のうちに定期テストを取れていないと、3年生になったときに評定で足を引っ張ることにもなりかねません。できるだけ早めに対策して、1年生のうちから推薦に備えましょう。
高1の定期テストで高得点を取るためのポイント4選
高1の定期テストの重要性がわかったところで、実際に高得点を取るためのポイントを解説します。
- 目標点数を設定する
- 定期テスト1カ月前から対策を始める
- ワークはテスト範囲を3周する
- 教科別の勉強法を把握する
ポイント①:目標点数を設定する
テスト勉強をする際に重要なのが具体的な目標点数です。目標によって取り組む勉強量や勉強の優先順位が変わります。
目標点数については、5教科の合計点を決めるのではなく「数学は〇〇点・英語は〇〇点」と科目ごとに決めましょう。科目間の勉強の優先順位をつけられます。
まず5教科の総合得点を決めてから、各科目の目標点数を決めてもOKです。
目標点数を決めるときは、その科目を大学受験で使うかを基準に考えましょう。一般的に、大学受験で主要科目となる英語や数学は、勉強の優先度が高いです。
英語・数学の次に、実際に自分が大学受験で利用するつもりの教科を優先して目標点数を決めましょう。
また、推薦入試を利用する場合は評定を意識する必要があります。例えば、評定で「5」を取るには定期テストの得点で80~90点が目安です。
あらかじめ志望校の推薦をもらうための評定基準を確認して、目標評定から目標点数を決めましょう。
ポイント②:定期テスト1カ月前から対策を始める
多くの場合、定期テストの範囲発表は10日~2週間前ですが、できれば1カ月前くらいからテスト対策を始めましょう。
中学のテストとは範囲・科目数・難易度が異なります。そのため「中学のときは2週間前から勉強しても余裕だった」という人でも、中学の定期テストの感覚のままで勉強に取り組むのは危険です。
1カ月前はテスト範囲が発表されていないことも多いですが、前回のテスト範囲から授業が進んだところまでの授業内容は復習できます。
できるところからコツコツと基礎固めを進めておけばOKです。普段の授業内容を復習しておけば、テスト範囲が発表されてすぐに本格的な勉強が始められます。
具体的にいつからテスト勉強を始めるか、どの時期にどんな勉強をするべきかなどは、こちらの記事で具体的に解説しています!
ポイント③:ワークはテスト範囲を3周する
テスト範囲のワークは3周解くことが理想です。
定期テストは授業で扱った内容から出題されるため、対応したワークで問題を解く力をつけることで、はじめてテストの点数が上がります。
覚えなければいけない単語や用語なども、教科書を読むだけでは絶対に覚えられません。テスト形式で問題を解いてはじめて身につきます。
とはいえ、ワークを1回解いただけではすべての暗記事項を覚えられませんし、正確に解く力も身に付きません。2周目・3周目にかけて自分が解けなかった問題を潰していき、テスト当日までに3周終わらせましょう。
ただし、テスト範囲が発表されてからすべての科目を3周するのは難しいです。もしできたとしても、苦手な問題を対策する時間が確保できない可能性が高いです。テストまでにワークを3周するために、日ごろからワークを進めておきましょう。
とはいえ「そこまで毎日勉強時間を確保できない」という方も多いはずです。
時間を有効的に使えるように、ワークを進めるときは科目ごとの優先順位を意識しましょう。5教科の中でも重要な数学と英語を日ごろから優先的に進め、テスト当日までに確実に終えられるようにしましょう。
ポイント④:教科別の勉強法を把握する
教科によって効果的な勉強法は異なるため、各教科の特性に合わせた勉強法を知ることが大切です。
例えば、数学は演習が中心ですが、社会は暗記が中心です。そのため、数学は社会よりも問題演習の時間と見直しの方法が重要になります。このように、教科別の勉強法を知ることでより効率的な学習につながります。
次から教科別の勉強法について詳しく解説します。
教科別:高1の定期テスト対策でやるべき勉強法
ここからは教科別に高1の定期テスト対策でやるべき勉強について解説します。
各教科の特徴を踏まえて、効率的なテスト対策をしましょう。
教科①:国語
国語の定期テストは現代文・古文・漢文で対策が異なります。
現代文ではノートの見直しが必須です。現代文の定期テストは主に授業内で扱ったことから出題されるので、ノートの内容をしっかり見直しましょう。本文や板書に書かれていた内容を暗記するくらい読み込むのもひとつの手です。
古文では、単語の意味や助動詞の暗記が重要です。単語の意味や助動詞の意味・使い方を覚えれば、対応できる問題が多くなります。
漢文では句法の暗記がポイントです。レ点や一二点など、読み方のルールをしっかり覚えた上で、文章内容の把握や漢字の意味・読み方の暗記に取り組みましょう。
国語の定期テストの場合は、全体を通して暗記が点数UPのカギになります。
国語の定期テスト攻略のポイントや具体的な勉強方法は、「【高校定期テスト対策】国語の進め方とおすすめの勉強法を解説」でも詳しく解説しています。
教科②:数学
数学は身につけるのに時間がかかるため、早くから取り組んでおきましょう。
数学は、大学受験で使うか使わないかで勉強法が変わります。受験で使わない場合はテストを乗り切ることを目標に効率的に勉強し、受験で使う場合はテストを使って基礎固めをするつもりで対策しましょう。
目標点数をはっきりと決めて勉強計画を立てます。また、計算ミスは軽く考えがちですが、普段の勉強時から気をつけておけば本番での失点が減りますよ。
こちらも必ず問題集を使って演習して、間違った問題はその場で解き直しをするようにしてくださいね。
数学の定期テスト勉強の進め方や対策のポイントについては、「【高校定期テスト対策】数学の進め方とおすすめの勉強法を解説!」でも詳しく解説しています。
教科③:英語
英語のテストは、英語表現(論理・表現)と英語コミュニケーションで勉強法が異なります。
英単語や英作文など、各分野でポイントが異なるため、各項目を意識しながら勉強しましょう。
英語論理・表現は、文法や例文の理解をした上でひたすらワークを解くことが多いですが、英語コミュニケーションは授業で扱った内容や文章を覚えたほうが点数を取れます。
英語の定期テスト対策のポイントや具体的な勉強方法などは、「【高校定期テスト】英語(英表・コミュ英)の対策・勉強法を時期ごとに徹底解説!」でも詳しく解説しています。
教科④:理科
理科は「生物・地学・化学・物理」の4科目に分かれているため、それぞれに合った勉強をすることが重要です。
理科はインプットとアウトプットの繰り返しが重要な科目なので、「教科書理解(インプット)→ワークで問題演習(アウトプット)」という流れで勉強しましょう。
公式を覚える際には、単位まで正確に覚えることが大切です。
また、理科基礎などは高1でしか習わないこともあります。国公立大学を目指す場合、高1で理科基礎を完璧にしておけば、受験生になってから勉強し直す手間を減らせます。
理科の定期テスト対策の詳しい進め方は、「【高校定期テスト対策】理科(生物・地学・化学・物理)の進め方とおすすめの勉強法を解説」でも解説しています。
教科⑤:社会
社会は、歴史・地理・公民に分かれます。それぞれの分野にあった勉強法をしましょう。
社会は暗記のイメージが強いですが、知識を詰め込むだけでは問題は解けません。実際にテストで解く力を身につけるためには問題演習が必須です。
社会は高1でしか勉強しない分野も多いため、受験で使う場合は定期テストごとに完璧にするつもりで臨みましょう。
とくに受験前は、数学や英語などの主要科目を優先する必要があるため、社会には多くの時間を割けません。そのため、1年生のときからテストごとに基礎を固めておくと受験生になってからの勉強が楽になります。
社会の定期テスト対策のポイントや時期別の進め方は、「高校定期テストで社会はいつから対策を始めるべき?時期別におすすめの勉強法を解説」でも詳しく解説しています。
高1定期テストの内容は復習しよう
定期テストを解いたら、返却までドキドキですよね。でも、返却されたあと点数に一喜一憂して終わりにしていませんか?
定期テストを受けっぱなしにする方も多いですが、定期テスト後の復習は非常に重要です。
高1の内容は、共通テストなどの受験や高2・高3の勉強の基礎になります。高1の定期テストのうちから苦手な分野を潰すことでテスト範囲がより完璧に身に付き、受験生になってからの負担を減らせるため、必ず復習はしておきましょう。
復習の際に意識すべきは次のポイントです。
- 「間違えていた問題・たまたま合っていた問題」の解き直し
- 「定期テストで間違った問題のワークの類題」の解き直し
- 分からなかった単語や抜けていた文法を調べて覚え直す
復習では、定期テストの問題はもちろん、時間があればワークに載っている似た問題の解き直しをしましょう。
定期テストを復習する際は、答案を受け取ってすぐ取り組むことが理想です。間違った箇所をノートにまとめたり、間違った問題を解き直したりする方法が有効です。
復習をして、解答や解説を見なくても解ける状態まで解き直しましょう。
定期テストの復習方法については、「高校の定期テストの復習方法は?取り組む際のコツも解説!」でも詳しく解説しています。
学習塾STRUXでは定期テストの勉強計画を作成
高1の定期テストできちんと勉強していれば、大学受験に必要な基礎学力を身につけられます。推薦入試を狙っている場合は3年間の定期テストの成績が合否に影響を与えるため、高1の定期テストは非常に重要です。
しかし、初めての高校の定期テストで「目標点数ってどうやって決めればいいの?」「自分で勉強計画を立てられない!」と悩んでいる方も多いです。
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