学習塾STRUX塾長橋本拓磨です。
入試改革で、一般入試の制度が大きく変わります。
大学によっては試験や科目を一部廃止したり、選択科目や配点が変わっていたり、英語の外部試験を導入していたり……。
「パスナビ」などで受験情報を見ているとなかなか気づきづらく、今年までのデータをつい参考にしてしまって選択科目間違えた、なんてことも実際起こっています。
今後も定期的に「入試制度に変更がある大学」ということでピックアップしていきます!
立教大学の入試変更点
今回ご紹介するのは、立教大学。受験生からの人気も高い大学ですが、積極的に入試改革を受け入れている大学でもあります。
2021年度入試において非常に大きな変化がなされているので、それを確認していきましょう。
立教大学を第一志望にしている人はもちろん、併願を考えていたり、まだ決まってないけど興味があったりする人はぜひ、この動画を見て受験戦略を練ってください。
変わることは大きく2つです。
英語の独自試験廃止
まずはひとつめ、英語の独自試験についてです。
英語はいままで学部ごとの個別試験と、全学部統一の試験がありました。この独自の英語試験を廃止して、英語の共通テストの点数、または過去2年間の外部試験のスコアを活用して点数化することにしています。
それぞれのテストの点数を基準を揃えて換算して、その点数と国語選択科目の点数との合計で合否を決めます。
ただし文学部は、個別試験で独自の英語試験を導入することになっています。
この変更により過去2年間の外部試験で一番いいスコアを出せるようになるため、一発勝負でなくなります。本番力に自信がなかったりする人には特に、こういった試験で自分の力を出しやすくなるのでメリットは大きいですね。
他にも、事前に大体の点数がわかるので、ある程度他の2科目の目標点や合格の基準が読みやすくなるというメリットがあります。
その一方、英語の外部試験を使わず共通テストを使うと、結局共通テスト英語での一発勝負になってしまい、いままでより共通テストの緊張度が上がってしまいます。
共通テストで低い点数をとってしまうと他の2科目で高得点が必要になり、立教大学を泣く泣く諦める……ということにもなってしまいますし、共通テストはリスニングの配点がこれまでより高いため、リスニングが不得意だと大変です。
こうした「英語の独自試験を廃止する」という動きは東京都立大など他のいくつかの大学でも実施される予定です。
個別学部試験を廃止し、全学部試験のみに(一部除く)
ふたつめは、個別学部試験の廃止です。
文学部以外は個別学部試験を実施せず、全学部入試に切り替えとなり、全部で5日程(理学部は2日程)から受けることができます。
引用:立教大学ウェブサイト https://www.rikkyo.ac.jp/admissions/undergraduate/2021change.html
選択科目によって受験できる日が制限されますが(上記の表)、一般的な「英語」「国語」「日本史」で受験するとすれば最大4日程、文学部なら5日程の受験が可能です。
これにより、同じ学部を受験できる回数が増えチャンスも増えることになります。
いままでは全学部と個別学部の2回しか受験できませんでしたが、これにより同じ学部を4日程くらい受けられるようになり、他の学部を別日で受けることも可能になります。
日程が増える分、併願などでも使いやすくなりますので、他の大学を志望している人でも候補に入れやすくなることは間違いありません。
どう勉強を進めればいい?
最後に、今後の学習の指針を。
立教大学を受験する・第一志望に考えている人は、絶対に外部試験を受験しておくことをおすすめします。
英語のチャンスが外部試験の受験数によって変わるため、立教大学を第一に目指すならば英検のなるべくいいスコアをとっておいたり、共通テストで失敗しないようリスニングの勉強を早めにしたりという対策が必要になります。
先程も述べたように、共通テスト一発勝負になると気分的にあまり良いものではないですし、多くの受験生が外部試験で自分のベストスコアで来るなか、自分だけが一発勝負で点数を出すのはなかなか難しいという理由もあります。
英語の外部試験のスコアは2年分使えますから、早いうちから英語の勉強に取り組んだ人が断然有利なシステムになったと言っていいでしょう。
チャンスは増えていますから、ぜひ、早めから英語の学習を進めておき、確実に合格できるように準備をしておきましょう。
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