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英文解釈は、英文を正確に読み解くために非常に重要なスキルです。英文解釈というと「単に英文を和訳する練習」と思われがちですが、志望校で和訳問題が出題されない場合でも、英文を正確に理解するための「構文把握」=英文解釈の力は不可欠です。とくに、年々複雑になっている大学入試の文章を時間内に・正確に読むには、英文解釈の能力が必須です。
とはいえ、志望校によって英文解釈に求められるレベルは異なります。この記事では、現状のレベルや志望校に合った最適な英文解釈の参考書を「5冊」厳選して紹介します。
自分にあった英文解釈の参考書の選び方
英文解釈の参考書を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。おすすめの参考書を見る前に、次の観点が抜けていないか必ず確認しましょう。
- 和訳対策まで見据えるのか、長文を正確に読めればよいのか
- 解説が丁寧か
- 掲載単語が難しすぎないか
- 難易度が適切か
それぞれ簡単に説明しておきましょう。
和訳対策まで見据えるのか、長文を正確に読めればよいのか
まず大前提として、英文解釈の学習目的を明確にしましょう。
私立大学では、和訳問題が出題されることはそこまで多くなく、長文を正確に読解できれば十分なケースが多いですが、国公立大学ではほとんどの大学で和訳問題が出題されるため、より和訳の対策をこなせる問題量の多い参考書を選ぶ必要があります。
また、同じ国公立大学の中でも、京都大学や大阪大学などでは和訳単体で難しい問題が出題されます。これらの大学は、同じく最高峰とされる東京大学と比較しても難易度が高い和訳問題が多く、よりレベルの高い参考書での演習が必須となります。
解説が丁寧か
英文解釈に限らず、独学で学習を進める場合に解説の丁寧さは非常に重要です。疑問点が生じた際に参考書だけで解決できるような、わかりやすい解説がなされているものを選びましょう。書店で選ぶ際に実際に手にとって見るのもおすすめです。
掲載単語が難しすぎないか
英文解釈はあくまで「構文を正確に把握できるようになること」が一番の目的です。掲載されている単語が難しすぎると、単語学習に時間が取られ、構文理解に集中できなくなる可能性があります。自分の語彙レベルに合った参考書を選ぶことが大切です。
難易度が適切か
自分の現在の英語力に合った難易度の参考書を選ぶことが必須です。簡単すぎるものはいくら取り組んでも学力向上には繋がりませんし、難しすぎるものは挫折の原因になりかねません。

英文解釈対策の参考書おすすめ5選
ここでは、STRUXでも年間計画に盛り込んでいる英文解釈の参考書の中から、特におすすめの5冊を厳選してご紹介します。それぞれの参考書がどのような特徴を持ち、どのような人におすすめなのかを具体的に解説します。
英文解釈おすすめ参考書1:肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本 必修編
『肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本』は、スタディサプリで高校1・2年生向けの授業を担当している肘井学先生による参考書です。英文解釈とは何かという基本的な概念から、典型的な超重要構文に絞って丁寧に解説されています。
志望校や現在の英語レベルに関わらず、すべての受験生にとって基礎を固めるのに役立つ一冊になっています。そのためこれから英文解釈の勉強を始める方や、英文解釈の基本的なルールを知りたい方には特におすすめです。
ただし、英語が苦手な方や文法に不安がある方にとっては、解説がやや難しく感じる場合もあるかもしれません。
英文解釈おすすめ参考書2:はじめの英文読解ドリル
この参考書は、『肘井学の読解のための英文法必修編』よりもさらに簡単なレベルから、英文解釈の基礎を丁寧に演習できる構成になっています。易しい問題を数多くこなすことで、英文解釈の基本的な考え方を着実に身につけられるようになっています。
英語に苦手意識がある方や、簡単な問題を繰り返し解くことで自信をつけたい方には最適な一冊です。
英文解釈おすすめ参考書3:入門英文解釈の技術70
英文解釈の参考書として非常に有名な王道の一冊です。問題数が多く、実践的な演習を積むことができます。
この参考書には、『基礎英文解釈の技術100』や『英文解釈の技術100』といったシリーズがあり、自身のレベルに合わせてステップアップできるのが特徴です。『入門英文解釈の技術70』『基礎英文解釈の技術100』ができればほとんどの入試に対応できます。
- 『超入門英文解釈の技術60』:これから英文解釈を始める人向け
- 『入門英文解釈の技術70』:これから英文解釈を実戦演習する人向け
- 『基礎英文解釈の技術100』:国公立志望の人向け
- 『英文解釈の技術100』:旧帝大志望の人向け
構文の解説や、実際の文章で構文を見極めるための実践的な解説が非常に丁寧です。ただし、使用されている文章や掲載されている単語はやや難しめで、意訳も多い参考書なので、ある程度の基礎学力がある人向けと言えます。訳を照らし合わせるだけでなく、解説を熟読して構文があっているか確認できる人であれば、最もコスパよく力をつけることができます。
国公立大学を志望しており、和訳の練習まで必要とする受験生には特におすすめです。
英文解釈おすすめ参考書4:英文解釈ポラリス1
スタディサプリの人気講師、関正生先生による参考書です。関先生のスタディサプリの講座を受講している方にとっては、授業と参考書の内容がリンクしているため、非常に相性が良いでしょう。
この参考書は、和訳よりも、長文を正確に読むための英文解釈に焦点を当てています。そのため、効率的に長文読解力を向上させたい受験生にとっては、最もコスパよく英文解釈の力をつけることができる1冊になっています。
私立大学を志望しており、長文を正確に読む練習をしたい方や、「早く・正確に」読むことが求められる共通テストの点数を上げたいと考えている方におすすめです。
英文解釈おすすめ参考書5:ポレポレ英文読解プロセス50
『英文解釈の技術』シリーズよりもさらに難易度が高い、難関国公立大学レベルの和訳対策に特化した参考書です。特に間違いやすい複雑な構文が数多く掲載されており、徹底的に高度な英文解釈力を鍛えることができます。
東京大学、京都大学、大阪大学といった最難関大学を志望する受験生におすすめです。

英文解釈参考書の正しい使い方を知ろう
どの英文解釈の参考書を選ぶか以上に、それをどのように使うかが非常に重要です。正しい使い方を実践することで、参考書のメリットを最大限に活用して、成績を伸ばすことにつながります。
英文解釈の参考書の正しい使い方
英文解釈の参考書には次のステップで取り組みます。
- 1.問題となっている英文の構文を取る
- 2.問題を和訳してみる
- 3.あっている部分も含めてすべて解説を読む
- 4.覚えていなかった文法用語や単語を調べて覚える
まず、問題となっている英文のSVOCM(主語、動詞、目的語、補語、修飾語)を正確に把握し、構文を細かく分析します。文の構造を視覚的に把握できるように、カッコや記号などを使いながら分析する習慣をつけましょう。
構文が取れたら、その構文に基づいて英文を和訳してみましょう。この際、単語の意味だけでなく、構文通りの正確な日本語訳を心がけることが重要です。
解いたら自分が正しく構文を分析できていたか、和訳が適切だったかを解説と照らし合わせて確認します。たとえ構文が合っていたとしても、解説には見落としていた文法事項や問題演習時のポイントが書かれていることがあります。そのため、必ず解説はあっていた問題も含めて隅々まで丁寧に読み込みましょう。
大事なのは「構文通りに訳ができているか」
英文解釈において最も重要なのは、「構文通りに訳ができているか」です。おおまかな意味が合っていたとしても、構文が正確に取れていなかったり、文章の重要な構文が和訳に反映されていなかったりすると、入試での得点に繋がりません。
特に和訳問題では、構文を正確に捉えているかどうかが採点の大きなポイントとなります。そのため、自己採点の際も、単に和訳の正誤だけでなく、自分が取った構文が正しかったかどうかも必ず確認し、採点する習慣をつけましょう。
英文解釈のより詳しい勉強法はこちらの記事でも解説しています。
まとめ
英文解釈は、大学受験における英語学習の土台となる重要なスキルです。今回紹介したおすすめの参考書をレベルに合わせて使って、入試に向けた成績アップに活かしてください。
- 『肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本必修編』
- 『はじめの英文読解ドリル』
- 『入門英文解釈の技術70』
- 『英文解釈ポラリス1』
- 『ポレポレ英文読解プロセス50』
これらの参考書を選ぶだけでなく、正しい使い方に沿って学習を進めることで、着実に英文読解力、特に複雑な構文を読み解く力が向上します。
和訳対策だけでなく、共通テストや私立大学の長文読解においても英文解釈の力は不可欠です。ぜひ、自分に合った一冊を見つけて、英文解釈の力を磨き、志望校合格に繋げてください。
英語全体の勉強法はこちらの記事でもっと詳しく解説しています。
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