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大学受験において、漢文読解対策は共通テストや国公立・難関私立の入試で避けては通れない関門です。合格を勝ち取るためには、漢文読解で高得点を獲得することが求められます。
しかし、多くの受験生が漢文に対して「どうやって勉強すればいいのか」「どのように問題を解けばいいのか」と頭を悩ませています。特に、漢文に馴染みのない受験生にとっては、どこから手をつければよいのかわからないでしょう。
この記事では、漢文読解に苦手意識を持っている受験生に向けて、効果的な学習方法と読解のコツを詳しく解説します。この記事を読めば、あなたも漢文を得意科目に変えられるはずです！ぜひ、最後までご覧ください。
漢文読解をマスターするための5つのコツ！
「どんな参考書を使えばいいのかわからない」「漢字ばっかりでわからない」「返り点がわからない」「どこまでたとえ話なのかわからない」など、漢文読解の得点が伸びずに悩んでいる受験生は、さまざまな悩みを持っていることでしょう。
しかし、漢文読解を攻略するために押さえるべきポイントは、以下の5つしかありません。
- 基本は句形（句法）から
- 書き下し文は「書ける」必要なし！「読める」ことが重要
- 現代語訳は完璧でなくてOK
- 登場人物を明確にする
- 物語の背景を理解する
この5つの秘けつを理解し、実践すれば、共通テストレベルの漢文であれば満点も十分に狙えるようになるでしょう。以下で、それぞれについて詳しく解説します。
コツ1：基本は句形（句法）から
英語学習で英文法から学ぶように、漢文も句形（句法）の理解が不可欠です。
句法とは「この漢字が使われる場合は、こう読む・訳す」というルールを意味します。このルールを把握することで、文章構造を捉えやすくなるでしょう。
漢文の句形は、英文法や古文の文法と比較して暗記量が少ないため、比較的簡単に習得できるはずです。「句法がなかなか理解できない」という人は、以下の記事をご覧ください。
コツ2：書き下し文は「書ける」必要なし！「読める」ことが重要
漢文読解は「白文→訓読文→書き下し文→現代語訳」というステップで進み、徐々に現代の日本語に近づくのが特徴です。
このステップの中で、入試問題で主に問われるのは訓読文の読解です。訓読文を読み、頭の中でスムーズに書き下し文に変換できる能力が求められます。
つまり、入試で漢文が出るという人は、そこまで書き下し文を「書く」ことにこだわらなくても大丈夫なのです。
書き下し文を完璧に「書く」ことよりも、返り点などを手がかりに「読める」状態を目指しましょう。
共通テストなどでも「書き下し文として正しいものを選びなさい」と出題されることが多いので、読めれば十分です。
コツ3：現代語訳は完璧でなくてOK
漢文読解の目的は、文章全体の意味を理解することです。
細かい部分まで完璧に現代語訳する必要はなく、大まかな意味が掴めれば、解答にたどり着けるでしょう。
受験勉強で漢文の勉強に割ける時間は3〜5％程度です。限られた時間の中で、効率よく読解を進めることを優先しましょう。
「呉王闔閭、挙伍員謀国事。」という文章を書き下すと「呉王闔閭、伍員を挙げて国事を謀らしむ。」となります。
書き下した際に、それぞれの漢字の意味を推察して「闔閭という呉の王様がいて」「”謀”という漢字があるから、なにかたくらんでいるんだな」というように、だいたいの意味が掴めれば十分です。
コツ4：登場人物を明確にする
漢文の文章を理解する上で、登場人物の把握は非常に重要です。
誰が何を語り、どのような行動をしているのかを意識することで、文章全体の流れや意図をより深く理解できます。
漢文読解で悩むポイントとして「誰のセリフかわからない」「どこまでがたとえ話かわからない」といった悩みが挙げられます。登場人物を明確にし、情景をイメージすることでそのような疑問を解消できるので、登場人物を区別するための印付けを行います。
具体的な印付けの方法として『Aという武士が出てきたら○』『Bという官僚が出てきたら△』その後に「武士～～」など出てきたらAのことなので○で再び囲うなど、マイルールを設定して印をつけましょう。
このように簡単な印で登場人物を区別して漢文を読むことで、人物の登場箇所を正しく把握できるでしょう。
コツ5：物語の背景を理解する
漢文の問題には、リード文や注釈が高確率で付いています。
これらは、物語の背景やあらすじを理解するための重要な手がかりとなるので見逃さないようにしましょう。
リード文や注釈を読み込み、文章の内容を深く理解するようにしてください。また、故事成語や思想に関する知識があると、さらに読解がスムーズになるでしょう。
注意点として、解答の選択肢の内容は先に見ないようにしてください。選択肢の内容を見ると、その内容に惑わされてしまいます。リード文、注釈を読んだら、問題文だけを読み進めましょう。
漢文読解を2週間でマスターするための勉強法
ここからは、漢文読解を2週間でマスターするための勉強法を解説します。
漢文の点数が伸びない人の多くは、漢文の読解に苦手意識を持っています。
この苦手意識を払拭できれば、飛躍的に点数は向上するでしょう。以下で、勉強方法を詳しく解説するので、ぜひご覧ください。
漢文読解の5つのコツを必ず意識する
ここで、先ほど紹介した5つのコツを思い出しましょう。漢文読解を2週間でマスターするために、先ほど紹介した5つのコツを必ず実践してください。
- 基本は句形（句法）から
- 書き下し文は「書ける」必要なし！「読める」ことが重要
- 現代語訳は完璧でなくてOK
- 登場人物を明確にする
- 物語の背景を理解する
この5つのコツを理解していれば、漢文読解はそんなに難しいものではありません。
このコツを実践し、とにかく漢文読解に慣れることが大切ですので、数をこなしましょう。
短期間に集中して勉強して漢文に慣れる
漢文読解のコツを習得するには、短期集中での学習が効果的です。1日に2題の漢文読解問題を解き、2週間で読解力を徹底的に鍛えましょう。
ここでのポイントは以下の2つです。
- わからない句法が出てきたら書き留めておくこと
- 5つのコツを必ず意識すること
先ほども解説したとおり「5つのコツ」はいかなる場合でも意識しておいてください。
「5つのコツ」を意識することに加え、わからない句法が出てきたら書き留めておきましょう。
問題を解く中で、理解できない句形が出てきた場合は、必ず句法書に戻って確認し、リストにまとめましょう。これにより、弱点を効率的に克服できます。
入試で頻出の句法は決まっているので「問題を解いて一度でも出てきた句法は二度と間違えない！」くらいのつもりで取り組むようにしてください。
漢文読解にオススメの教材3選
ここからは、効果的な漢文学習をサポートする、おすすめの参考書や問題集を3つ紹介します。どの参考書も入試に必要な情報をわかりやすくまとめてくれているので、ぜひ活用してください。
オススメ教材1：漢文ヤマのヤマ
こちらの参考書は、漢文の句形を網羅的に学べる参考書です。基礎知識を体系的に習得するのに最適です。
読解問題も収録されているため、初期の演習としても有効活用できます。
漢文読解に必要な知識が1冊にまとまっており、演習中にわからない句法があっても、すぐに戻って調べられるので、効率的に学習を進められるでしょう。
オススメ教材2：発展30日完成高校中級編
『発展30日完成高校中級編』は、1日1題を30日で解き進める形式で、句形の暗記と読解演習をバランス良く行えるのが特徴です。
前半は「漢文読解に必要な句法の暗記」後半は「問題演習」という構成なので、効率的にインプットとアウトプットを繰り返しながら勉強できます。
1日1題の学習で、しっかりと基礎学習ができるので、気楽に始められるでしょう。
また、1冊を仕上げれば漢文読解に必要な総合力を身につけられるのでおすすめです。
また、応用力を身につけたい場合は『発展30日完成漢文上級編』で演習してみましょう。
おすすめ教材3：2025共通テスト過去問レビュー 国語
漢文読解の勉強で一番役に立つのは、センター試験と共通テストの過去問演習です。
共通テストの過去問を解くことで、実践的な読解力を養えます。時間配分を意識して解く練習を行いましょう。
共通テストの過去問には、ほどよいレベルの良問がそろっているので、数をこなして慣れるのには最適です。また、過去問を解く際は、河合塾の「黒本」がおすすめなので、あわせてチェックしてみましょう。
2週間みっちり漢文をやるのであれば、今回紹介した3冊を徹底的に繰り返せば問題ありません。しっかりと段階を踏んで学べるようになっているので、ぜひ実践してください。
漢文読解｜解き方のコツがわかる勉強法まとめ
漢文は正しい学習方法を継続することで、短時間で得意科目に変えられます。
本記事で紹介した5つのコツと勉強法を参考に、漢文読解力を高め、大学受験を有利に進めましょう。漢文は、きちんと対策をすれば必ず得点源になる、コスパの良い科目です。
とっつきにくいから敬遠するのではなく、正しい勉強法を理解したうえで挑戦してみましょう。
＊記事に掲載中の学習塾STRUXプランは執筆時点でのものであり、一部変更となっている可能性がございます。詳しくは料金ページをご覧ください。
