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「通信制高校から大学受験をめざすのは不利じゃないだろうか」と不安を抱える人もいますが、通信制高校からでも大学合格を目指すのは可能です。
大学受験の一般入試では、基本的に学力のみで合否を判断するため学校が求める学力に達していれば経歴は関係ありません。
とはいえ問題は、「志望校の求める学力に到達できるかどうか」です。
通信制高校は一般的な高校より授業回数が少なく、先生や周囲に相談する機会の少ないため、大学受験に挑むのは不安もあるでしょう。
この記事では、通信制高校から大学受験を目指す際の具体的な対策を解説します。
基本的な大学受験対策は一般的な高校生と同じ!
通信制高校かどうかに関係なく、一般入試なら受ける試験内容はみんな同じです。
そのため、基本的な大学受験対策は一般的な高校生と変わりません。
志望校を決めて勉強し、最終的に大学が求める学力に到達できればOKです。
具体的な志望校決定〜勉強に取り掛かるまでの流れは次のようになります。
- 志望校を決める
- 志望校合格に必要な最低点を把握する
- 現状の学力と志望校合格までに必要な差を出す
- 勉強計画を作成する
次から、大学受験対策の基本ステップを具体的に見ていきましょう。
1.志望校を決める
まずは志望校を決めます。
志望校を決めるときにNGなのが「自分の学力はこれくらいだから、それに見合った志望校にしよう」と決めることです。
志望校を決めるときは、自分の現状の成績は気にせず純粋に一番行きたい大学を選びましょう。
勉強の頑張り次第で、受験までに成績を大きく伸ばせる可能性があります。
それなのに、自分の現状の学力を基準にして志望校を絞るのはもったいないです。
志望校は高望みしてもOKです。
自分の成績よりも高いレベルの志望校に合わせて勉強していけば、仮に合格が難しい場合でも、少しレベルを落とすだけで済みます。
レベルを落とす場合、大学の傾向を考慮する必要はありますが、今までに蓄積した知識の大半を活かせます。
逆に途中から志望校のレベルを上げるとなると、追加の勉強が必要になり負担が大きいです。
志望校を決める手段としては、具体的に以下の方法があります。
- HPを見る
- 資料請求
- 説明会に行く
- オープンキャンパス
- 平日に大学に行ってみる
通信制高校の場合、「志望校を自分ひとりの力で決定しなければいけない」という点に注意しましょう。
通信制学校では、「卒業後に大学受験をする」という選択肢が一般的ではありません。
そのため、先生や学校の説明会などのイベントを通じて、志望校の決め方や大学受験の情報は入手しにくいです。
同じ受験生がどんな選択をしているか知る機会も少ないので、自分できちんと調べなければいけません。
2.志望校合格に必要な最低点を把握する
大学に合格するためには、試験で合格点をとることが必要です。
大学受験では、無理に高得点を目指す必要はありません。
高得点を目指す場合、応用問題などハイレベルな問題もすべて対策しなければいけません。
しかし受験までの時間は限られているため、難易度の高い問題まで網羅する余裕は少ないです。
合格するには、志望校が設定する合格最低ラインを超えればOKです。
志望校の合格最低点を知っておけば、限られた時間を無駄なく勉強に充てられます。
点数と共に大切なのが配点です。
配点も把握しておけば、「どの大問で何点とれば合格点に達する」と目標がより具体的になります。
配点を把握することで、「自分の得意な大問で得点する」などの戦略を実施できます。
3.現状の学力と志望校合格までに必要な差を出す
志望校の合格最低ラインを把握したら、自分の現状の学力を洗い出しましょう。
「現状の学力」と「志望校の合格最低ライン」の差がわかると、ギャップを埋めるために必要な勉強が具体的になります。
例えば「現状で英語が6割とれるけれど国語は3割しかとれない」なら、国語を重点的に勉強すべきです。
現状を正しく把握せずに勉強を進めてしまうと、力を入れる分野を間違えたまま勉強してしまう可能性もあります。
その結果、優先的に対策が必要な科目を十分に勉強できない可能性も高いです。
現状の学力を知るために使うのが、「過去問」や「模試」です。
この段階では、過去問や模試が解けなくても落ち込む必要はありません。
あくまでも「今の自分の実力」を把握するのが目的なので、本番同様に解いて現状の学力を客観的に知っておきましょう。
現状の学力を知ることが目的なので、解いた後に「解けた問題・解けなかった問題」をチェックすることが重要です。
4.勉強計画を作成する
現状を把握し合格に必要な点数(ゴール)が見えたら、差を埋めるために必要な勉強内容が決まります。
差を埋めるための勉強が分かったら、次に勉強計画を作成しましょう。
「とりあえず毎日頑張って勉強するから大丈夫!」と考える人もいますが、これは危険です。
計画を立てずに勉強すると、試験日近くになって「必要な学力に到達していない」という事態に陥ったり、日々のモチベーションに左右されて思うように勉強できなかったりします。
勉強計画を作成し、毎日の勉強内容を具体的な参考書レベルで洗い出せれば、あとは計画に沿って勉強するだけでOKです。
試験日から逆算して必要な勉強を視覚化しているので、本番までに必要な勉強が終わらないこともありませんし、毎日のモチベーションにも左右されにくいです。
勉強計画は「年間計画→週間計画」の順番で作成します。
まずは「年間計画」を立てましょう。年間計画では、現在の日付から試験日までを見て、ざっくりした計画を立てます。
例えば、
「目標は早稲田の政治経済学部。現状の学力を考慮すると、試験日までに〇〇点伸ばす必要がある→だから共通テストまでには、これとこれとこれを終わらせる必要がある→そのためには、秋には演習問題に取り組まなければいけない→秋に演習問題を取り組むために夏休みまでに基礎を終わらせる」
というように、志望校の傾向を見ながら各教科の勉強の流れを決めます。
次に立てるのは「週間計画」です。
年間計画をもとに、1週間ごとに「どの参考書を・どのタイミングで・どのくらいの量を・どういう方法で」という内容を詳細に計画します。
週間計画が細かく決まっているほど、毎日やるべき勉強内容にも迷わなくなりますよ。
各科目の基本的な対策の流れ
勉強の流れは科目ごとに異なりますが、対策のポイントは通信制高校でも一般的な高校でも変わりません。
ここからは各科目の基本的な勉強の流れについて解説します。
英語
大学受験の英語は長文読解がメインです。とくに共通テストでは読解問題しか出題されません。
とはいえ、最初から長文読解だけに取り組むのはNGです。
まずは読解の基礎となる単語・文法をインプットして英語の基礎を固めましょう。
勉強の流れは「英単語・英文法→英文解釈→長文読解」です。
英単語の基礎固めをするには、単語帳1冊を3周くらい繰り返せばOKです。
まずは単語のメインの意味をインプットできたら、単語帳を繰り返す中で別の意味も覚えていきましょう。
単語や文法は声に出しながら覚えることが大切です。
単語を暗記する際は、ただ単語をなぞるだけではなく、自分でテストをしながらたくさん繰り返しましょう。
基礎が固まったら次は英文解釈に取り組みます。
構文(文がどのように組み立てられているか)を理解すると英文への理解がぐっと深まり、長文読解で役立ちます。
英文解釈は、参考書1冊を使って勉強していきましょう。
英文解釈の参考書は、
「参考書の問題を構文解釈する→問題文の解説を読む→問題を和訳する→解説と違う部分があれば解説に戻る」
といった具合に進めていきます。
単語・文法・英文解釈まで勉強できたら、長文読解の演習に取り組みましょう。
長文読解は「制限時間内に問題を解く→解説を読む→音読をして復習する」という流れで解いて、英文に慣れることが重要です。
数学
数学では、最初に公式を覚え、演習を通して公式を使えるようにしていきます。
「教科書理解・公式暗記→定石理解→問題演習→過去問演習」のステップで勉強しましょう。
教科書レベルの内容を勉強し、一通り理解したら問題演習・過去問で実戦力をつけます。
入試で出題される内容は、教科書レベルの内容を組み合わせたものが多いので、基礎的な問題の理解と解き方をしっかり身につけましょう。
ただし、数学の教科書は解説も少ないため、独学で勉強するのは大変です。独学が厳しい方は映像授業なども活用しましょう。
分かりやすい解説がコンパクトにまとまっている映像授業で基礎をインプットして、解説が充実している市販の問題集を解くことが大切です。
国語
古文・漢文は、英語を勉強するイメージで対策すると良いです。
「古文・漢文は日本語だから勉強しなくても読める」と考えるのはNG。
読み方のルールなど、外国語を一から学ぶのと同じと考えて取り組みましょう。
古文は「単語と文法の暗記→読解演習→過去問演習」という流れで、漢文は「句法→問題演習」の流れで進めます。いずれも基礎事項をしっかり覚えることが大切です。
古文単語帳は、3周目くらいまではメインの意味に絞って繰り返し暗記し、4周目以降にメイン以外の関連知識に目を向けましょう。
古文は、単語のイメージを掴むと意味を覚えやすいです。
例えば「おどろく」という古文単語には、「驚く」「目を覚ます」という2つの意味があります。
「驚く」は一般的ですが、「目を覚ます」はなかなか覚えられないかもしれません。
しかし単語のイメージを掴めると、「おどろく=衝撃によってハッとする」と認識できるようになり、「(眠っている状況から)目を覚ます」という意味を想像できるようになります。
また、漢字で覚えることも有効的です。
例えば「めづ」という単語には「愛する」という意味があります。
これは「めづ=愛づ」という漢字を当てられれば簡単に覚えられます。
文法については、「識別・活用・意味」の3つを確実に覚えましょう。
「活用は音読・接続は歌・意味は語呂合わせ」という形で、それぞれに合った覚え方がおすすめです。
漢文では、返り点など読み方のルールや、句法・単語をしっかりと暗記します。
覚えるべき量はあまり多くないので、参考書を1冊完璧にすれば大学受験の対策としては十分です。
古文・漢文、漢字は、知っていれば解ける問題です。
暗記していれば解ける問題が一気に増えますので、周りと差をつけられないためにも国語の暗記系は確実に覚えましょう。
理科
理科では、数学と同じように計算が中心になる分野と、暗記の比重が多い分野があります。
物理や化学で出てくる計算問題は、数学と同様「公式の暗記→演習」の流れで対策します。
数学と異なるのは、「文中の現象を理解する必要がある」という点です。
公式の成り立ちをしっかりと理解し、問題文で書かれていることが具体的にどんな現象なのか読み取り、理解して計算を組み立てなければいけません。
生物や化学の一部では暗記が重要です。
暗記の際は、漠然と言葉を覚えるだけでなく、単語の意味や仕組みを合わせて覚えることを最優先にしながら「内容理解→暗記→問題演習」の流れで対策しましょう。
社会
世界史・日本史・地理から成る社会は暗記科目ですが、やみくもに覚えるのはNGです。
世界史・日本史は「通史で全体像を押さえる→単語の暗記→問題演習」で対策します。
通史を覚え歴史の全体像を把握してから、次にその流れに肉付けしていくように単語を暗記し、何度も繰り返す中で知識を増やしていきます。
地理には「系統地理」「地誌」があります。
系統地理は「気候・農業・人口などテーマ別」の地理で、地誌は「地域ごと」の地理のことですが、まずは系統地理から勉強します。
系統地理の内容を押さえておけば、地誌での暗記事項はほぼ理解可能です。
対策の順番は「系統地理の理解→系統地理と関連付けて地誌を勉強→問題演習→入試演習」で進めていきましょう。
「個人のペースに合わせた指導をしてくれる塾」を選ぼう!
通信制高校に通っているからといって、何か特別な大学受験対策をしなければいけないことはありません。
ただ、通信制高校は一般的な高校生に比べて授業での勉強時間が少ない分、「自分で勉強していくんだ!」という意思を強く持つ必要があります。
もちろん一般的な高校生であっても、授業外で志望校に合わせた受験対策を実施しなければ合格は難しいです。
通信高校生は学校の授業で科目の基礎を十分に身につけられないため、一般的な高校生以上にしっかりと自習していく意識を持ちましょう。
「そこまで強い意思で勉強していく自信がない」という場合、塾に通うこともオススメです。
ただし、塾の選び方には注意しましょう。通信高校生に合う塾は限られてきます。
集団授業塾の場合、固定のカリキュラムに沿って塾の授業が進んでいくので、学校で基礎が身についていない通信高校生はペースについていけない恐れがあります。
基礎学力が不十分な可能性が大きい通信高校生は、まずは「基礎固めからはじめる」など個人に合ったところからスタートすることが大切です。
大学受験の基礎は学校の授業で習う科目の基礎なので、基本が固まっていなければ志望校に合わせた対策はできません。
そのため、通信高校生には「個人のペースに合わせられる個別指導塾」「通信制高校向けを打ち出している塾」がオススメです。
自分のペースに合わせた勉強を具体的にどのように指導してくれるのか、入塾前にしっかり確認しましょう。
学習塾STRUXならオンラインの完全個別指導なので自分のペースで勉強できる!
通信制高校から大学受験を目指すのであっても、必要な勉強や対策の方法は変わりません。
ただ、一般的な高校生と勉強の環境が異なるため「自分で勉強していくぞ!」と強く意識することがとても大切です。
それでもやはり「大学受験はしたいけど自分だけで勉強していけるか正直不安」と悩んでいる方も多いです。独学に不安を抱える場合は塾通いを検討しましょう。
学習塾STRUXはオンライン型の完全個別指導塾です。
STRUXでは生徒の目標に合わせて勉強計画を作成しているので、「何から手をつけたらいいか分からない」という方でも安心して勉強を進めていけます。
実際に通信制高校の生徒も多数在籍しており、「通信制高校に通っているから大学受験に不安がある」という方でも、生徒の状況に合わせた手厚いサポートが可能です。
勉強計画の作成だけでなく、定期的なオンライン面談やチャットでの質問対応サポートも充実しています。
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