絶対に行きたい大学を目指すため、浪人を検討している人も多いはず。
浪人を検討する中で、やはり「全体的にどれくらいの費用がかかるの?」と気になる方もいるでしょう。また、予備校に通って浪人しようと考えている場合「具体的な予備校の相場を知りたい」という人もいるかと思います。
この記事では、浪人の際に必要な費用の内訳や、予備校の費用相場などについて解説します。浪人にかかる費用を抑えるコツも紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください!
浪人で必要な平均費用は「年間約150万円」!
「浪人でかかる費用の総額」をチェックしましょう。志望する大学や学部によって費用は大きく異なりますが、1年間の総額で「約150万円」ほどかかります。
浪人で必要な費用として考えなければいけないのは、大きく以下の3つです。
- 予備校費用
- 受験料
- (必要に応じて)寮費や生活費
ここからはそれぞれの費用について詳しく見ていきます。
予備校費用
まずは予備校費用についてです。これはもちろん通う予備校によって異なりますが、大まかな額でいうと以下の内訳になります。
模試の受験費については、駿台や河合塾などのように「塾生は無料」というケースもあるため、あくまで目安と捉えておきましょう。
わかりやすくするために、大手予備校を例に出して解説します。今回は以下3つの予備校を取り上げています。
- 駿台
- 河合塾
- 代々木ゼミナール
なお、費用は基本的に「2023年10月時点」の内容です。
駿台
【費用参照】
駿台 | 高卒生・浪人生向け 予備校/学習塾
夏期講習のご案内
駿台模試のご案内
河合塾
【費用参照】
河合塾 | 学費
河合塾 | 受講料
2023年度全統模試受験料
代々木ゼミナール
【費用参照】
代々木ゼミナール | 大学受験科入学案内 | p.56
第2・3学期学費
受験料について
受験料
次に受験料についてチェックしましょう。受験料は、利用する入試方式や大学の種類に応じて目安が異なります。
種類 | 費用相場 |
---|---|
共通テスト | 1万8,800円 |
国公立大学 | 1万7,000円 |
私大一般選抜 | 3万5,000円程度 |
私大共通テスト利用 | 2万円程度 |
私大医学部・歯学部 | 6万円以上 |
私立医学部・歯学部や医科単科大学は他と比べて受験料が高く、1校6万円以上かかるところもあります。
浪人生は現役生に比べて確実に合格することが求められます。そのため「浪人したのに全て不合格だった」とならないよう、現役生より多めに大学を受ける必要があり、必然的に受験料も高くなりがちです。
例えば、私立大学4校と国公立大学を受けるとなると、受験料だけで最低でも約12万円の費用がかかります。
さらに、遠方の大学を受ける場合は、移動にかかる交通費や宿泊費も必要です。
(必要に応じて)寮費や生活費
予備校によっては浪人生向けに寮を運営しているケースもあります。入寮したり地方から出て一人暮らしをしたりする場合は、生活費を捻出しなければなりません。
例えば東京の難関大学に進学したい地方の受験生は、難関大向けのコースがある全寮制予備校で浪人したり、大手予備校がある地方都市で一人暮らしをしたりするケースもあります。
予備校と提携している寮であれば安くなることもありますが、それでも年額150万〜200万円以上はすることがほとんどです。
浪人生の予備校費用を、指導形態別に詳しく解説
予備校は「個別指導なのか集団授業なのか」と「いくつの科目を受けるのか」によって授業料が大きく変わります。浪人生にかかる費用の多くは「予備校代」なのでしっかり確認しておきたいところです。
個別指導と集団授業、それぞれの予備校相場について解説していきます。
集団指導型の予備校相場
志望校の違い | 年間の費用相場(入塾金を含む) |
---|---|
文系私立 | 約60万〜70万円 |
文系国公立 | 約70万〜100万円 |
理系私立 | 約70万〜80万円 |
理系国公立 | 約70万〜100万円 |
医学部 | 約100万〜400万円 |
集団指導型予備校の授業料は、年間で平均50万〜100万円ほどです。
ただし医学部系を目指す場合は、難易度の高さに対応するための高度な受験対策が必要なため、100万〜400万円ほどかかる場合が多いです。その他、入塾金に約10万円、特別講習の費用に20万~40万円ほどかかります。
文系・理系での費用差はあまり発生しません。国公立を目指す場合は、私立志望よりも必要な科目が多いため、授業料も4万~5万円ほど高くなります。
個別指導型の予備校相場
志望校の違い | 年間の費用相場(入塾金を含む) |
---|---|
文系私立 | 約30万(週1コマ)〜約90万円(週3コマ) |
文系国公立 | 約30万(週1コマ)〜約120万円(週4コマ) |
理系私立 | 約30万(週1コマ)〜約90万円(週3コマ) |
理系国公立 | 約30万(週1コマ)〜約120万円(週4コマ) |
医学部 | 約70万(週1コマ)〜約350万円(週5コマ) |
個別指導型予備校の授業料は年間平均30万〜120万円ほどで、受けるコマ数によって値段が大きく変わります。
個別指導はマンツーマンで手厚い指導を受けられる分、集団指導型の予備校よりも年間10万円以上高くなるケースも多いです。
文系と理系では理系のほうが必要な科目数は多いため、基本的に理系のほうがお金がかかります。
コマ数を減らせば費用を抑えることはできますが、全科目は見てもらえません。指導してもらえない科目は、独学で補う必要があるので注意してください。
浪人にかかる費用を安く抑えるには?
ここまでで予備校の費用について詳しく説明しましたが、「どのくらいの費用が必要かわかったけど、なるべく安く抑えたい…」「無駄なお金はかけたくない…」というご家庭も多いかと思います。
ここからは、浪人にかかる費用を安く抑えるための方法をいくつか紹介します。
- オンラインのサービスや通信教材などを使う
- 予備校で取る科目数を吟味して減らす
- 奨学金や特待制度を利用する
オンラインのサービスや通信教材などを使う
オンラインのサービスや通信教材などを使用すれば費用を抑えられます。
例えば「苦手分野だけを重点的に対策したい」という場合、スタディサプリで苦手な範囲を復習して、予備校で最低限の科目だけを取るという方法もできます。
あるいは、コーチング型の塾で苦手範囲に特化した勉強計画を作ってもらったほうが効率的に勉強できるでしょう。
予備校で取る科目数を吟味して減らす
科目数を減らすのも費用を抑える方法の一つです。苦手な科目のみ予備校で対策したり、二次試験で使う科目のみ予備校で勉強するなどの方法があります。
他にも以下のように考えても良いでしょう。
- 第一志望の大学の対策に合わせて講座数を絞る
- 共通テスト対策は自分で行い、予備校の授業は二次試験対策に集中する
ただし、予備校で取る科目数を減らす場合は、指導してもらえない科目については独学で勉強する必要があるため注意しましょう。
奨学金や特待制度を利用する
人数は限られますが、奨学金は浪人生でも申し込むことが可能です。予備校によっては、成績が優秀だと特待生制度で授業料が割引されるところもあります。
現役生よりも適用条件は厳しいですが、奨学金や特待を利用できれば費用を大きく抑えられます。
ローンを利用する
国や銀行が運営するローンを利用することもひとつの手です。代表的なものとしては、日本政策金融公庫の「国の教育ローン」や各銀行が運営する教育ローンなどが挙げられます。金利や利用条件などは運営機関ごとで異なるため、必ずチェックしておきましょう。
必要な費用まで削らないように注意
なるべく費用をかけたくないのはもちろんですが、節約を優先しすぎて必要な経費を削りすぎると失敗してしまうケースが多いです。
塾や予備校では、プロの講師による指導や一流大学の学生による授業など「志望大学への合格率を上げることが期待できる相応のサービス」を提供しているからこそ費用が発生しています。
必要な経費を削りすぎて「今年もどこも受からなかった…」「結局二浪して、もっとお金がかかってしまった…」とならないように注意しましょう。
浪人の費用を安く抑えるために活用できる「予備校以外の学習サービス」を紹介
それでは、先ほど解説した「予備校以外のオンラインのサービスや通信教材」などを詳しくチェックしていきましょう。こうしたサービスは、「塾や予備校が近くにない」「予備校は最低限の費用で済ませたい」という場合に活用できます。そのため、費用面も含め選択肢に入れてみましょう。
- 映像授業:スタディサプリ
- 通信教育:Z会の通信教育 大学受験生向けコース
- コーチング型塾:STRUX
映像授業:スタディサプリ
『スタディサプリ』は、月額1,980円で5教科18科目40,000本の動画が見れる映像授業のサービスです。
月額9,800円の合格特訓コースを利用すれば、現役難関大コーチによる学習アドバイスをはじめとする各種サポートが受けられます。映像授業を視聴するだけなら年間2万3,760円、合格特訓コースなら年間11万7,600円です。
入会金もないため、費用的には予備校よりかなりお得と言えるでしょう。
予備校と併用することも可能です。例えば「予備校では最低限の授業だけをとり基礎はスタディサプリで身につけておく」という使い方もよいでしょう。
通信教育:Z会の通信教育 大学受験生向けコース
『Z会の通信教育』の大学受験生向けコースでは、月5,000円ほどで志望校レベル別の様々な講座を受講できます。
特に「ハイグレード実戦演習」は高卒生を対象にした講座なので、浪人生にはおすすめです。英語・文系数学・理系数学の3つが開講されています。
コーチング型塾:STRUX
上記のサービスは科目の知識を身につけることがメインですが、『STRUX』などコーチング型の塾もおすすめです。
『STRUX』では、生徒の目標に合わせた勉強計画を作成したうえで、日々の勉強がスムーズに進められるようトレーナーが定期的に進捗を管理してくれます。
科目の指導も行いますが、普段の勉強習慣を身につけられる点が一番の魅力です。月額4万2,900円〜で受講できます。
現役生は学校で先生が相談に乗ってくれますが、浪人生は塾や予備校に行かないと相談できる相手がいません。
受験のプロに相談をしながら自分に合った学習計画を立ててもらえるコーチング型の塾は、自学自習が重要な浪人生にもとってもおすすめのサービスです。
自宅浪人なら費用は抑えられるが受験に失敗しやすいため要注意!
このように、予備校を使う場合は入学金や季節講習などで多額の費用がかかります。そのため「費用を抑える」という面だけで考えるのであれば、予備校に通わず宅浪することが一番効果的です。
しかし、浪人する場合は基本的に予備校へ通ったほうが良いでしょう。
宅浪の場合、自分一人で計画を作成しモチベーションも管理しながら勉強しなければなりません。浪人生活は約1年ほど続くため、独学で受験のモチベーションを維持して勉強することは難しいです。
さらに、浪人は現役時代よりも自由な時間が多いため「少しくらい休んでも大丈夫」と油断してしまい、成績が上がらず失敗するケースも珍しくありません。
塾や予備校に通っていれば、ある程度強制的に勉強時間を確保することができます。自習室がある予備校も多いため、自習の際も質問しやすいでしょう。
しかも、周りに勉強している仲間がたくさんいたり、塾の先生から受験のアドバイスをもらえたりするので、孤独になりがちな浪人でもモチベーションを保ちやすいです。
宅浪の成功率については、以下の記事で詳しく解説しています。
浪人すべき?それとも進学すべき?どちらが安い?
ここまで必要な費用について見てきましたが、結局浪人するのと現役で進学するのとで費用面はどう変わってくるのでしょうか?
例えば「お金のかかる私立大に現役で行くより、浪人して国公立大に入ったほうが安く済むのでは?」と考えている方もいるかもしれません。
私立大学の4年間の学費は、文系が約400万円、理系が約550万円ほど。国公立の場合は年間約250万円ほどです。
浪人するとかかる費用目安は、先述のとおり約150万円なので、
- 「浪人せず私立に行く」→約400万~550万円
- 「浪人して国公立に行く」→約150万円+約250万円=約400万円
となります。こうして比較してみると、意外と費用は変わらない場合が多いです。
ただし「私立大の医学部」の場合は、学費が年額400万〜500万円(6年間で2,000万円以上)となることも珍しくありません。一方で「国立大の医学部」の場合は、6年間で350万円前後となるため、浪人1年分程度であれば十分は元を取れます。
また、医学部では2浪や3浪するケースもあるうえ、医学部予備校に通う場合は費用もさらに変動するため、自分の希望に合わせて細かくチェックしておくことが必須です。
このように、進学先によってはかなり料金が膨らむため、進学か浪人かで悩んでいる場合は、
- 浪人してでも行きたい大学なのか
- その志望校に合格できる可能性はどれくらいなのか
を判断基準にしましょう。
最も成績を伸ばしやすい”自習”メインで頑張りたいならコーチング塾で受験勉強を徹底サポートしてもらおう!
浪人をするのであれば、ある程度の費用は必要です。費用を抑えることだけ考えると、宅浪は確かに有効ですが、「勉強のモチベーション管理」「計画の正しい進捗管理」などを考えると、塾や予備校に通ったほうが良いでしょう。
実際、「子どもが宅浪を望んで1年間任せてみたけど、途中で諦めモードに入ってしまった」という保護者の方からの相談も良くあります。
浪人を乗り越えるのであれば、普段の勉強まで手厚くサポートしてくれるコーチング型の塾や予備校を活用することもオススメです。
特に、最も成績が伸びる「自習」をメインに受験勉強を進めたいのであれば、コーチング型の学習塾で徹底的にサポートしてもらうのが良いでしょう。
学習塾STRUXは、受験勉強を徹底的にサポートするコーチング型の塾です。浪人生の目標に合わせ現役時代の反省も踏まえた計画を作成し、毎日スケジュール通りに勉強できているかを管理しています。
定期的な面談では、自習中の疑問点や進路はもちろん浪人生活の悩みも相談できるため、不安を抱えがちな浪人生でも安心です。
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*記事に掲載中の学習塾STRUXプランは執筆時点でのものであり、一部変更となっている可能性がございます。詳しくは料金ページをご覧ください。