仮面浪人とは、「大学に通いながら第一志望校再受験のために受験勉強すること」を指します。仮面浪人の成功率は低いと言われており、大学に通いながら受験勉強を続けていくことは簡単ではありません。
そんな仮面浪人を成功させるにはいくつか前提条件があります。
今回の記事では、仮面浪人の成功率が低いと言われる理由や成功に必要な条件などについて詳しく解説します。
仮面浪人で成功できるのはほんの一握り
仮面浪人を検討する人もいますが、仮面浪人で成功できる人は「ほんの一握り」です。
そのため、仮面浪人をする前に、以下のような仮面浪人の実情について知る必要があります。
- 仮面浪人の成功率は5%未満
- 仮面浪人で成功している人は条件がそろっている
仮面浪人の成功率は5%未満
実際にSTRUXで生徒を指導している中で、仮面浪人で成功する人は体感として「5%もいない印象」です。
仮面浪人の成功率が低い理由はさまざまありますが、現役生や通常の浪人生と置かれる状況が異なることが大きいでしょう。
仮面浪人は大学の授業も受けながら受験勉強をしなければならず、生徒への負担がかなり大きいです。仮面浪人は決して簡単ではないため、厳しい道のりになることは覚悟しておきましょう。この後、成功率が低い理由は詳しく説明します。
仮面浪人で成功している人は条件がそろっている
仮面浪人の成功率は低いですが、成功する人も少数ながらいます。
仮面浪人で成功しているのは、決まって以下の条件が揃っている人です。
- 現役時、数点差で惜しくも不合格だった
- 大学を休学して本気で勉強に取り組んだ
基本的に「あと1点の差で落ちた」「大学を休学して受験勉強に本気で取り組んだ」のどちらかがないと厳しいです。
このように、仮面浪人をすれば誰でも合格のチャンスがあるわけではなく、片手間では成功しません。
仮面浪人の成功率が低い3つの理由
仮面浪人の成功率は5%未満と低いですが、それには以下3つの理由があります。
- やる気が続きづらい
- 勉強時間を確保しづらい
- お金がかかるため宅浪になりやすい
やる気が続きづらい
大学には仮面浪人をせず大学生活を楽しんでいる人がほとんどのため、大学に通いながら受験勉強を進めていると、周りに流されてしまいやすく「今日は勉強しなくていいか」となってしまいがちです。
特にサークルや部活などに入ってしまうと、どうしても人付き合いの機会が増えてしまい、飲み会や遊びなどの誘いを断りにくい場面も出てくるでしょう。
また、仮面浪人でもし受験に失敗しても、現在通っている大学に通い続ければ卒業できます。そのため「今の大学でもいいか」となってしまい、やる気を保ち続けられない人もいます。
勉強時間を確保しづらい
仮面浪人の場合、休学をしないのであれば大学の授業に出席しなければいけません。現役生や通常の浪人生が受験勉強に集中している時間に、受験と無関係の勉強をするため、時間的にかなり不利です。
大学で授業を受けている分が、受験勉強の代わりになると思っている人も多いですが、受験勉強と大学の授業やレポートは全く別ものと考えておくのが無難です。
さらに授業だけでなく、レポート提出や定期テスト、アルバイト、サークル活動も行っていたら、勉強時間はほぼ取れません。現役生や通常の浪人生は、1日のほとんどを受験勉強に割いているため、意識的に勉強時間を確保しないと、必然的に成功率は下がるでしょう。
お金がかかるため宅浪になりやすい
仮面浪人の場合、通っている大学の授業料に加え、塾や予備校の授業料なども必要になります。なるべく費用を抑えるために「塾や予備校に行かない」という選択肢を取ることもあり、その場合は自然と宅浪になりやすいです。
しかし、宅浪のように独学で勉強習慣をつけて成績を伸ばすのは難易度が高いため、成功率はどうしても下がります。
宅浪の成功率については以下の記事でも解説しています。
仮面浪人をする2つのメリット
このように仮面浪人は成功率が低いですが、以下2つのメリットもあります。
- 保険をかけた状態で第一志望を目指せる
- 併願校を選ばず第一志望校にのみチャレンジできる
保険をかけた状態で第一志望を目指せる
通常の浪人は、万が一落ちると通う大学も働き先もありません。しかし、仮面浪人は受験に失敗しても、今の大学にそのまま通い続ければOKです。このように保険をかけた状態で第一志望の大学を目指せるため、「全落ちしたらどうしよう」という不安を抱える必要がなく、精神的にも安心できます。
ただし、大学に通っていることで受験への気持ちが緩む可能性もあるため要注意です。受験生の中には「追い込まれたほうが力を発揮する」という人もいるため、第一志望校の志望度や自分の性格などをもとに判断しましょう。
併願校を選ばず第一志望校にのみチャレンジできる
現役生や通常の浪人生は、第一志望に落ちることを考え、いくつか併願校を受けるケースも多いです。
しかし、仮面浪人は大学に通っているため、受験で失敗したときのことを考える必要はありません。併願校を受けることなく、第一志望校にのみ照準を合わせてチャレンジできます。
この点は他の受験生と大きく異なる点です。特に通常の浪人生は「次は失敗できない」と考えるため、併願校もいくつか受けなければなりません。
一方で仮面浪人であれば、第一志望校の傾向に絞って対策すればいいので、どうしても諦めきれない第一志望がある人には魅力的です。
仮面浪人の成功に必要な2つの前提条件
仮面浪人は簡単に成功しないため、最低でも下記2つのどちらかの条件を満たす必要があります。仮面浪人を検討している人は、必ず確認しておきましょう。
- 現役時代あと数点だけ足りなかった
- 休学を覚悟して仮面浪人する
現役時代あと数点だけ足りなかった
「現役時代にあと数点だけ足りなかった」という状況であれば、合格する力はあったと思っていいでしょう。仮面浪人をしても成績を劇的に伸ばすことは難しいですが、数点であれば伸ばせる可能性は十分あるため、仮面浪人する価値はあります。
ただし、勉強しなければ学力は落ちていくため、受験勉強は続けていかなければいけません。意外と最後の数点は上がりにくいので、「合格点を大幅に上回って合格する」つもりで勉強する必要があります。
休学を覚悟して仮面浪人する
仮面浪人の場合は、休学することも視野に入れるべきです。休学すれば、通常の浪人生と同様、ほとんどの時間を勉強に使えます。
大学に通いながらだと、授業や定期テストなどに時間を取られるため、受験に向けた勉強を進めにくいです。そのため、本気で「第一志望校に再チャレンジしたい!」と考えるのであれば、お金がかかっても休学する覚悟が必要です。
そのうえで、空いた時間をすべて勉強に費やすことで、はじめて仮面浪人の成功率は上がると言えるでしょう。
仮面浪人の成功率を高めるために必要なこと
仮面浪人を成功させるには、先ほど解説した前提条件2つのどちらかを満たした上で、他にも以下に取り組みましょう。
- 十分な勉強時間を確保する
- なぜ第一志望校に落ちたのか分析する
- 「どの科目で何点を取るか・どうやってそこに辿り着くか?」を計画する
- 模試を受ける
- 仮面浪人を必ず成功させるという強い気持ちを持つ
十分な勉強時間を確保する
通常の浪人生は、起きている時間のほとんど全てを勉強にささげています。仮面浪人も、そのくらいの勢いで受験勉強に取り組むことが必須です。そのためできれば休学して、通常の浪人生に負けないくらいの勉強時間を確保しましょう。
勉強時間を確保するには、勉強習慣がついていることが大前提です。特に、仮面浪人は塾や予備校に通っていない限り、強制的に勉強する環境がありません。自発的に勉強を続けていくためにも、勉強習慣もしっかりつける必要があります。
なぜ第一志望校に落ちたのか分析する
仮面浪人をするうえでは「なぜ現役時に合格できなかったのか?」という点の分析が必須です。浪人した具体的な原因が分からないと、適切な対策を取れずに同じ失敗を繰り返してしまいます。
現役時に合格できなかった原因としては、例として以下が挙げられます。
- 勉強習慣が身に付いていなかった
- 勉強時間が足りなかった
- 過去問対策を怠った
- 科目ごとの勉強時間のバランスが悪かった
例えば「勉強習慣が身に付いていなかった」ということであれば、習慣づけるために予備校へ通うことを検討しましょう。「勉強時間が足りなかった」のであれば、大学に通いながらでは勉強時間の確保が厳しいため、休学を検討すべきです。
このように、志望校に合格できなかった原因を分析できれば、適切に改善して受験に臨めます。
浪人はできれば一度で成功させたいため、第一志望校に落ちた原因は必ず分析するようにしましょう。
「どの科目で何点を取るか・どうやってそこに辿り着くか?」を計画する
仮面浪人をするうえでは「合格最低点を大きく上回る」という意気込みで勉強することが必須です。仮に「現役時代にあと数点で合格だった」という場合でも、その足りない点数を上回る意識を持っておかないと、本番で少し失敗した際に合格ラインに届かない可能性があります。
具体的には、どの科目で何点を取るかという「各科目の目標点」、そして「どうやってそこに辿り着くか?」という計画を立てることが必要です。目標点に辿り着くまでの道のりが見えたら、「どの参考書を・いつまでに・どのように進めて終わらせるか?」という詳細まで落とし込むことで、具体的に日々取り組む勉強内容がクリアになります。
模試を受ける
模試を受けないと、自分の実力が分からず周りの現役生や通常の浪人生を含めた学力の変化もわかりません。倍率や偏差値は受験にとって大事な要素のため、知っておく必要があります。
模試を受けることで自分の学力が分かり勉強方法を改善することもできるため、仮面浪人生も模試を受けておきましょう。
仮面浪人を必ず成功させるという強い気持ちを持つ
仮面浪人はやる気を維持しづらいため、意外に気持ちは大事です。大学の同級生が楽しそうにしていると、「やっぱりいいか…」となってしまう可能性もあります。
仮面浪人が続かないのは、モチベーションが維持できなかったり諦めてしまったりするケースが多いです。絶対に仮面浪人を成功させるという強い気持ちがあれば、成功率は上がってくるでしょう。
成功確率を最大限に高めるためにプロの力を借りる!
仮面浪人の成功確率を最大限に高めるためには、やはりプロの力を借りるのが1番。「勉強内容」「勉強方法」「勉強時間」を浪人生が完璧に管理するのはどうしても難しいものです。
どうしても主観が入って、難しすぎる教材や易しすぎる教材に手を出したり、あるいは「これくらいで大丈夫」と勉強時間を十分に確保できなかったりすることは出てきます。
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