浪人を決めたときに出てくる悩みが、「予備校へ行くべきか?」というものです。浪人生は必ずしも予備校へ通わなければいけないわけではないため、悩む人もいるでしょう。中には「参考書もあるし独学でも頑張れるのではないか?」と考える人もいます。
ただ、結論をいうと、浪人生は予備校へ行くべきです。予備校へ通った方が成績を上げやすいため、特別な事情がなければ予備校を活用したほうが良いでしょう。
本記事では、浪人生が予備校に行くべき理由やタイミング、注意点などを解説します。オススメの予備校も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
後悔のない浪人生活を送るため、なぜ予備校に通った方がいいのかについて把握しておきましょう。
浪人生は原則予備校に行くべき!
浪人生は原則として、予備校に行って勉強しましょう。
学習塾STRUXが長年指導してきた経験からいうと、浪人を独学で乗り越えて成績が上がる人の割合はごくわずかです。
具体的に、浪人で成績が上がる人は2割・変わらない人は6割・下がる人は2割と考えておきましょう。その中で、予備校に行かない人は「成績が変わらない6割」に入りやすいです。
なぜ予備校に行かないと成績が変わりにくいのでしょうか?
浪人する際は、現役時代の失敗を分析して対策することが重要になります。失敗原因を見つけることで「具体的にどんな対策をすれば良いのか?」を把握できます。
予備校に行かないのであれば、この問題点の洗い出しや対策の実行などを一人でやらないといけません。
しかし自分だけの力で行うと、問題点の洗い出しや対策の実行を正しい方向性で実行できるかわかりません。そのため「良くて現状維持」になりやすいのです。
このように浪人生が予備校へ行くべき理由は、失敗原因の洗い出しも含めて大きく4つあります。詳しい内容を確認していきましょう。
- 現役時の失敗原因を分析・解消する必要があるため
- 独学では勉強習慣の維持が困難なため
- 自分でも見落としている基礎の抜け漏れなどを指導してもらうため
- 独学は勉強のモチベーション維持が困難なため
現役時の失敗原因を分析・解消する必要があるため
浪人をする際は、現役時代の失敗原因を把握し、解消するための対策を立てて勉強する必要があります。
例えば「基礎が身についていなかった」ということであれば、まずは基礎からじっくり指導してもらう必要があります。「志望校レベルの問題演習量が足りなかった」ということであれば、演習をたくさん解いて応用力を身につけることが大切です。
上記のように「基礎を勉強する」「問題演習を積む」という方向性がわかれば、自分に必要な参考書なども判断しやすいでしょう。
この「浪人の原因を把握する」ためには、正しく問題点を把握して分析できる経験が必要です。しかしほとんどの場合、どの生徒も浪人するのは初めて。実際に失敗原因を分析できるだけのスキルを持っている人は少ないでしょう。
予備校であれば、何人もの受験生を指導した経験を持つプロ講師の力を借りて、現役時の失敗原因を正しく把握し解消できます。
独学では勉強習慣の維持が困難なため
浪人生は自由な時間が多いため、現役時代以上に勉強習慣を維持できるかが重要になります。油断すると、生活習慣が崩れて朝から勉強できなかったり、ついサボったりすることもあるでしょう。
「朝から勉強時間を確保できず浪人に失敗した」というケースはよくあるため、現役時代以上に気を引き締めなければなりません。
予備校に通えば強制的に勉強する環境を整えられるため、規則正しく勉強する習慣を身につけられます。
全寮制の予備校もあるため、覚悟を決めて浪人生活を乗り越えたい人は活用しましょう。
自分でも見落としている基礎の抜け漏れなどを指導してもらうため
浪人生の中には、「現役時代に基礎が抜けていて失敗した」という人も多いです。その場合、現役時代と同じ失敗を繰り返さないためには、基礎の抜け漏れをしっかり固めた上で問題演習に取り組むことが大切です。
しかし自分一人で勉強すると、基礎の抜け漏れが発生する可能性もあります。そもそも現役時代も、基礎の抜け漏れに気付けず浪人しているので、改めて自力で見つけられるかは分かりません。
予備校であれば、そうした基礎の抜け漏れも講師にチェックしてもらえます。見落としがあると応用問題も解けないため、予備校で細かく基礎の抜け漏れがないかをチェックしてもらいましょう。
独学は勉強のモチベーション維持が困難なため
浪人生は自由な時間が多いため、現役時代以上に気を引き締めないと、油断して勉強をサボってしまうこともあります。一度勉強を中断するとズルズルサボってしまい、あとからモチベーションを取り戻すことは困難です。
モチベーションを維持して毎日勉強時間を確保するためにも、予備校に通って強制的に勉強する環境を作りましょう。
浪人生はいつから予備校に行くべき?
浪人が決まったら、なるべくすぐ予備校に通いましょう。「まだ1年あるから」とサボっていてはダメです。浪人が決まった時点で次の受験まで1年を切っていることもあるため、油断しているとまたすぐに時間が経過してしまいます。
スタートは早ければ早いほどよく、3月中から通うことが理想です。浪人生であれば「4月から予備校に通うのは普通」であり、それ以降は遅いと思っておきましょう。
とはいえ、「予備校に通わず4月も過ぎたし今更通っても遅い」と思う必要はありません。予備校に通わないよりは通ったほうが良いので、とにかく気付いた段階で早く通いましょう。
予備校に行かず浪人する場合の注意点
失敗原因を明らかにして勉強習慣を保つためにも、原則として浪人生は予備校に行くべきです。しかし、費用的な問題などで行けないケースもあるでしょう。
もし予備校に行かず浪人する場合は、以下のポイントを押さえて勉強しましょう。
- 必ず浪人の原因を分析する
- 勉強計画を作成する
- 映像授業など予備校以外のサービスを活用する
- 模試を受けて実力を把握しておく
- 自習室だけでも契約しておく
必ず浪人の原因を分析する
必ず浪人した原因を分析しましょう。浪人した原因がわからないと、具体的に「基礎を固め直す」「演習量を増やす」などの改善点がわからず、現役時と同じ失敗を繰り返す原因になります。
勉強を始める前に時間を取って浪人してしまった原因を考え、具体的な対策までまとめておきましょう。
勉強計画を作成する
浪人に限らず受験勉強を乗り越えるためには計画が必要です。
勉強計画を作成しておくことで、具体的にやるべき勉強内容が明確になります。参考書レベルまで具体的に進めるペースや取り組む内容を決めておけば、毎日机に向かってから「何を勉強しようか悩む」ということをなくして、時間を有効活用できるでしょう。
進捗もわかるので、勉強へのモチベーションも維持しやすいです。
映像授業など予備校以外のサービスを活用する
予備校に通わない場合は、映像授業サービスと組み合わせて勉強することも検討しましょう。例えば「スタディサプリで知識をインプットし演習は独学」という使い方も可能です。
映像授業サービスであれば月額定額制で使い放題のところも多いため、予備校に通うより費用も抑えられます。
模試を受けて実力を把握しておく
必ず模試を受けて現時点の実力を把握しておきましょう。
先ほど解説したように、勉強を始める前には計画の作成が必要です。しかし自分の現在の学力がわからなければ、現状と志望校合格に必要な学力の差がわからず、必要な勉強も把握できないため勉強計画を立てられません。
模試を受ける際は、時期に注意して結果を分析しましょう。例えば春頃に模試を受けた場合、まだ現役時代の知識が残っているので、A判定のように良い結果が出やすいです。
しかし、夏以降は現役生が追い抜いてくるので「春の模試が良かったから」と油断してしまうと、あっという間に追い抜かれます。
このように、時期によっては模試の結果が良くても油断せず、冷静に必要な勉強を洗い出して計画を立てることが大切です。
自習室だけでも契約しておく
自宅で勉強する場合は、スマホやテレビなどの誘惑も多いためサボってしまいがちです。そのため、予備校へ通わないにしても、勉強環境を整えるために近場の自習室だけでも契約しておくことがオススメです。
塾の中には自習室だけの契約を受けているところもあります。自宅周辺にあるか、確認しておきましょう。
浪人生が予備校を選ぶ際のポイント!
浪人生が予備校へ通うことを決めたら、次はどこに通うかを選びましょう。予備校を選ぶ際は以下のポイントを押さえることが大切です。
- 現役時代の失敗原因を解消できる指導形態か?
- 毎日の勉強習慣まで管理してもらえるか?
- 朝から自習室を使えるか?
- 浪人生向けのカリキュラムはあるか?
- 悩みや不安まで相談できるか?
現役時代の失敗原因を解消できる指導形態か?
現役時代の失敗原因をもとにして「その原因を解消できる指導形態か?」を考えましょう。
浪人で成功するには、現役時代に失敗した原因を把握し、原因に合わせた対策を立てることが重要です。
また、現役時代の失敗原因を洗い出しておくことで、その原因を克服するために「どの指導形態の予備校を選べばいいのか」を判断できます。例えば「基礎が身に付かず浪人したので基礎をみっちり指導してもらえる個別指導型を使う」というように考えられます。
毎日の勉強習慣まで管理してもらえるか?
浪人生は1日のほとんどを自由に使えるため、油断すると「少しくらい勉強しなくても大丈夫だろう」とサボってしまいます。特に、朝起きれず勉強時間を確保できず浪人に失敗する、というケースもあります。
しかし、実際の受験までの期間は1年を切っているため、思ったより余裕はありません。早い段階から勉強習慣を身につけなければ、再び受験に失敗する可能性もあります。
そうしたことを防ぐために、自習の環境を整えて毎日の勉強習慣も管理してくれる予備校を活用することが大切です。面談などを通じて定期的に進捗を相談できる予備校であれば、勉強習慣も身につけやすいです。
朝から自習室を使えるか?
しっかり勉強時間を確保するには、規則正しい生活を送って朝から勉強することが大切です。朝から自習室が開いている予備校であれば、生活リズムを整えて必要な勉強時間を確保しやすいです。
自習室の開放時間は予備校によって異なるため、しっかり確認しておきましょう。
浪人生向けのカリキュラムはあるか?
浪人生向けのカリキュラムやコースがないかもチェックしておきましょう。
浪人生向けのカリキュラムであれば、自分と同じ状況の人と勉強できるためモチベーションも維持しやすいです。集団授業であれば、周囲の生徒と浪人生ならではの悩みも共有しやすいでしょう。
指導する側も、生徒が浪人であることを考慮してくれるため、個人に合わせて「基礎から振り返る」「苦手分野を中心に指導する」というように丁寧に教えてくれることが期待できます。
悩みや不安まで相談できるか?
浪人をすると、勉強に関する疑問点はもちろん、浪人自体に対する不安感を覚えやすいです。気軽に相談できる相手を作れず不安が残ってしまうと、勉強にも集中できません。
不安を解消して勉強に集中するためにも、浪人の悩みや不安まで相談できる予備校であるかをチェックしておきましょう。面談などで講師に不安を相談できる体制が整っていることが理想的です。
授業だけを実施して悩み相談などはしていない予備校もあるため、あらかじめ確認しておきましょう。
指導形態別!浪人生にオススメの塾3選
ここまで解説した内容をもとに、指導形態別にオススメの塾を紹介します。
指導形態によって受けられるサポートなども異なるため、浪人した原因に合わせて最適な塾を選ぶことが大切です。
指導形態 | オススメの塾 |
---|---|
集団授業型 | 駿台 |
個別指導型 | 四谷学院 |
学習管理型 | 学習塾STRUX |
集団授業型:駿台
予備校大手の駿台には、高卒生・浪人生向けのクラスがあります。浪人生の志望校に合わせたテキストを作成して授業を実施するため、現役時代に失敗してしまった要因も克服しやすいでしょう。
専用タブレットには自習用、質問用などの独自システムが入っており、自宅での勉強もしっかりサポートしてくれます。
高卒生・浪人生向けクラスの授業料は校舎やコースなどによって異なりますが、「84万~120万円程度/年」になると考えておきましょう。通常のカリキュラムに加えて個別指導をオプションで加えることも可能であり、料金は「週2回80万円/年・週2回48万8,000円/半期」です。
個別指導型:四谷学院
四谷学院には高卒(浪人)生コースがあります。55段階個別指導と科目別能力別授業で個人のレベルに合わせて細かく指導してくれるため、現役時代に足りなかった部分も考慮して勉強できるでしょう。
授業の人数も多くないため、気軽に質問して疑問も解消しやすいです。自習室も設置されており、希望があれば寮も利用できます。
高卒(浪人)生コースの授業料はコースによって異なりますが、例えば国公立理系コースの場合は「64万7,000円〜/年」、私立医学部コースの場合は「65万9,000円」となっています。
その他オプション授業もあるため、希望のものがあるか確認しておきましょう。
学習管理型:学習塾STRUX
学習塾STRUXは学習管理型のコーチング塾です。専任講師が志望校に合わせた勉強計画を作成し、やるべきことを明確にした上で毎日の自習を徹底管理します。
毎日の学習管理をメインに指導しているため、自由に使える時間が多い浪人生でも、毎日を無駄にせず必要な勉強に取り組めるようになるでしょう。
定期的な面談も実施しているため、「何を勉強すればいいか分からない」という悩みはもちろん、浪人生ならではの不安も相談できます。
授業料については、以下3つのプランから選ぶだけで良いためわかりやすいです。
- 戦略プラン:4万2,900円/月
- スタンダードプラン:7万1,500円/月
- プレミアムプラン:10万100円/月
実際の勉強計画作成を体験できる無料体験を随時行っているため、気になったらぜひお問い合わせください。
「予備校に行ったから安心」ではないので要注意!
予備校に通うことで、現役時の失敗原因を洗い出して対策できるため、独学で勉強するよりも受験の成功率を高められます。特別な理由がない限りは、自分にマッチする指導形態の予備校を選んで通うことがオススメです。
とはいえ「予備校に通ったから安心」というわけではありません。
浪人生に限らず、受験で一番成績が上がるのは自習時間を活用して志望校に向けた勉強をしているときです。予備校で学んだ知識を、志望校に合わせ問題演習などでアウトプットすることで実力が身に付きます。
そのため、予備校に行っても自習にきちんと取り組めていないと意味がありません。
予備校に通っただけで満足せず、自習室で朝から勉強したり自分でも毎日10時間勉強したりするなど、自分をコントロールできるかが重要です。
毎日の勉強管理に不安があるなら学習塾STRUXも活用しよう
このように浪人を成功させるには、予備校に通って満足するのではなく毎日の自習に取り組むことも欠かせません。
もしも日頃の勉強管理に不安があるならば、学習塾STRUXのような学習管理型の塾を活用しましょう。学習管理型の塾であれば、毎日の勉強習慣を管理して自習に取り組めるようサポートしてくれます。
STRUXでは、浪人の原因も考慮しつつ志望校に合わせた勉強計画を作成し、毎日の勉強習慣を管理しています。定期的な面談もあるため、勉強に関する悩みはもちろん浪人に関する不安も相談しやすいです。
無料体験を随時行っているため、通いたいと思ったときに体験できます。通いたいと思ったその時に行動して、後悔のない浪人生活にしましょう!
*記事に掲載中の学習塾STRUXプランは執筆時点でのものであり、一部変更となっている可能性がございます。詳しくは料金ページをご覧ください。