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「漢文の点数が上がらない」「なんとなく読めるけど、正確にはわからない」
漢文が苦手な人は、上のような悩みを抱えているものです。
実は漢文は、国語の中でも得点源になりやすい分野です。対策をすれば、短期間で大幅な得点アップが期待できます。
本記事では、共通テストや個別試験など大学入試や、学校の定期テストに向けた勉強法について説明します。
漢文の勉強法は、こちらの動画も参考にしてください。
漢文の正しい勉強法とは?

ここでは、漢文を勉強する正しい方法を説明します。正しい勉強を行うことで、短期間で漢文の成績を伸ばすことが可能です。
「句法→読解」の順に勉強する
漢文の勉強は、ほかの科目に比べてシンプルです。勉強の手順は、以下の2ステップだけで進めます。
- 漢文句法を覚える
- 漢文読解の演習を繰り返す
漢文は、この2つのステップを順に行うだけで成績があっという間に上がります。
高校生が覚えるべき句法は、基本的なもので10種類程度、少し難しいものをふくめても15種類程度です。
しかし、暗記する句法が少ないからこそ、しっかりと暗記できていて問題を解くときに活かせているかどうかで大きな差がつきます。
句法を覚える理由
漢文の句法の暗記は、句法を覚えていないと理解できない文章を読むために必要なものです。
句法を覚えていなくても、「漢文は書き下し文にすること」や「漢字の意味を考えること」でなんとなく読める文章もあります。
しかし、中には書き下し文にしても、漢字の意味を考えても、意味が理解できないものがあります。
例えば「使」という漢字の「誰々に〜させる」という「使役」の意味は、現代語にはなく、覚えておかなければなりません。
また、「況」という漢字は「いわんや」と読み、「ましてや〜はなおさら…」と訳します。
こういった漢字は、漢文の句法を覚えていないと訳すことができないものです。
これが「句法」と呼ばれるもので、「正しい読み方」と、「正しい意味」が決まっている漢字の読解ルールです。
そのルールとなる句法を正しく覚えていることで、正確に、かつ素早く漢文の文章全体の意味がつかめるようになります。
覚えるべき句法を完璧にせずに、問題を解こうとすると、うまく読めなかったり、読めたつもりでも間違ってしまったりします。
いきなり演習問題を解いても成績は上がらない
漢文を勉強するときに、いきなり演習問題を解いても、漢文がしっかりと訳せず成績は上がりません。
必ず、句法を覚えてから、演習問題を解くようにしましょう。
また、句法の勉強をした後に、演習問題を解くときには、覚えた句法を意識して漢文を読み取るようにしてください。句法を意識して漢文を読解する力がつきます。

漢文の勉強におすすめな参考書

漢文句法の勉強と、漢文読解の勉強におすすめの参考書とその使い方をそれぞれ紹介します。
漢文句法の勉強におすすめの参考書
句法を勉強するときには、『漢文ヤマのヤマ』に取り組むのがおすすめです。
「句法は学校の授業で習ったから大丈夫」という人も、『漢文ヤマのヤマ』で確認してみてください。学校の漢文の授業では、教科書に載っている文章中に出てきた句法しか扱わず、体系的に句法を勉強していないこともよくあります。
『漢文ヤマのヤマ』はどのレベルでも使える参考書です。『漢文ヤマのヤマ』で、句法を完璧にすれば、大学受験のすべてのレベルに対応できます。
『漢文ヤマのヤマ』で、句法を勉強するときには、以下の3点を意識して取り組んでください。
- 句法と例文を何度も声に出して読むこと
- 問題を解いて覚えること
- 短期間にたくさん繰り返すこと
漢文の句法は、英語で言う単語・文法に当たる大事な部分です。必ず3周以上、何度も句法・例文を唱えて覚えながら、問題も確実に解いて定着させてください。そうすると、実際の文章を読むときにも自然と日本語訳が出てくるようになります。
『漢文ヤマのヤマ』では、ページごとに以下の3つが書かれています。
- 例文
- 解説
- 問題
1周めは例文を唱えながら句法の読み・意味を理解し、2周めでは問題演習を解きながら覚えたものを定着させていきましょう。
漢文の句法については、下の記事でより詳しく説明しているので、今から漢文の勉強をスタートする人はこちらの記事を読んでください。
漢文句法の勉強法は、下の動画でも説明しています。
漢文読解の勉強におすすめの参考書
句法が完璧に覚えられた人は、参考書を使って漢文読解の勉強をしてください。
漢文読解の参考書を、レベル別に紹介します。
漢文読解の勉強を繰り返し行うことで、「たまたま合っていた」という問題を減らすことができます。
問題演習をする際には、以下の3点を考えながら取り組んでください。
- 正解していた問題も、解説を読んで答えの意味を確認するす
- 句法や単語・漢字の意味は、解説を読みながら覚えるす
- 漢文が書かれた当時の時代背景や常識、出典も確認する
漢文の勉強に多くの時間を割くことはできません。問題を解いたら、必ず抜けている文法や単語を覚えてください。
また、漢文の時代背景は、ほとんどの場合古代中国です。当時の文化や国名などは、出題されるごとに必ず確認するようにしましょう。
漢文の読解については、以下の記事や動画でも確認できます。「句法は覚えたけど点数がなかなか上がらない」という人は読んでみてください。
共通テストレベルの参考書
『漢文道場 基礎編』は『漢文ヤマのヤマ』より簡潔に句法がまとまっていて、章ごとに読解問題で演習できます。そのため、「共通テスト対策で十分」という場合においてはおすすめです。
もしくは、手軽に取り組めて、句法の確認もできる『漢文高校中級用43(発展30日完成シリーズ)』もおすすめします。
共通テストまで、時間がない場合は『共通テスト漢文満点のコツ』をおすすめします。
また、参考書以外でも、「センター試験」時代の漢文の過去問も使えます。30年分以上あり、対策を何度もできる上に、難易度も最適です。
難関大学レベルの参考書
以下のような大学入試で、漢文を利用するときにおすすめの参考書を紹介します。
- 漢文が出題される難関国公立
- 早稲田・上智などの私立大学
- 私立文学部
上記の大学でおすすめの参考書は、『漢文道場 入門から実戦まで』や『得点奪取漢文』です。
これらの参考書では、記述や長い文章が出題されていて、難しい入試問題に対応できます。

漢文を勉強する時期を志望校別に紹介

ここでは漢文の勉強時期を、志望校別に説明します。
漢文は、勉強をするのに時間がかからないとはいえ、いつから勉強をすればいいか迷うかと思います。「入試から逆算」でペースを考えることが重要です。
共通テストでのみ漢文を使う大学の場合
共通テストでしか漢文を使わない場合は、12月には過去問演習を進められるように、高3の9〜12月には読解ができる状態にする必要があります。
そのためには、遅くとも高3の夏休みには句法の勉強を終わらせてください。漢文の暗記事項は多くないため、高3の夏休みだけで句法は覚えられます。
ただし、他教科の勉強もあり、予定通りに進まないこともあるので、余裕を持って高3の春から少しずつ句法の勉強をしておくことをおすすめします。
理系の人などで、漢文に時間を割けなくなりそうという高1・高2の人は、今から句法を覚えておくのもよいでしょう。
短期間で身につけられる分、マーク模試を受けたとき、漢文ですぐに点が上がり、勉強のモチベーションを保ちやすくなります。
国公立・私大の個別試験で漢文を使う場合
国公立や私大の個別試験で漢文を使う場合は、共通テストのみで漢文を使う大学よりも早めに始める必要があります。
共通テスト対策が12月になるため、個別試験の過去問演習はそれより前の10月〜11月に取り組むことになります。
そのためには、9月ごろには入試レベルの問題演習に取り組む必要があるため、高3に入る時期には、句法の勉強に取り掛かっておきましょう。
できれば、高1・高2のうちに句法を覚えておいたほうがよいです。その後、共通テストやセンター試験の過去問などを使って読み慣れていき、夏休みに記述対策や私大レベルの問題演習に取り組むことができます。
定期テストの勉強法

定期テストでは、テスト範囲の漢文の内容を復習しておきましょう。復習の際には、以下の点を意識してください。
- テスト範囲の文章の意味や物語を頭に入れておく
- 教科書の脚注や、出てくる漢字の読み、意味を覚える
- 書き下し文を音読しておく
学校テストは、授業の範囲から出題されるため、テスト範囲の文章は完全に頭に入れておくようにしてください。また、脚注や漢字の読みや意味は、読解の手助けになる情報が多くふくまれます。
漢字の読みや意味は、直接問題として出題されることもあるので、必ず行ってください。
定期テストの勉強をしっかりと行い、基礎力を固めておくことは、入試本番に向けた勉強にもつながります。定期テストには、しっかりと取り組みましょう。

漢文の勉強に力を入れすぎないようにする
漢文は短時間で基礎を固められるので、できるだけ早い時期に基礎を固めてしまいましょう。しかし、漢文の勉強に時間をかけすぎるのはあまりおすすめしません。
漢文はコスパがいいが、多くの大学で配点は低いです。また、漢文は早めに固めてしまって、受験直前で焦ってしまうこともあります
漢文の勉強は多くても1日1時間程度にして、参考書も3〜4冊で完結できるようにするのが効率的な勉強法です。
出てきた漢字の意味や読みは最低限覚えるものだけを暗記
漢文で出てくる漢字を、すべてを完璧に覚える必要はありません。ただし、以下の2つは最低限やっておいてください。
- 『漢文ヤマのヤマ』など参考書の漢字のページで覚える
- 問題を解いたときに出たわからない漢字の読み・意味は覚える
入試においては、頻出漢字の読みが問われることもあります。また、国名や身分の名前がわかっていないと正確に読めないこともあります。
『漢文ヤマのヤマ』や『共通テスト漢文満点のコツ』などに記載されている「暗記すべき漢字」の「読み・意味」を両方覚えておくことが効率よく勉強ができ、おすすめです。
また、問題を解いている中でわからない漢字に当たったら、その都度覚えることで、頻出の漢字の抜けをなくすことができます。
漢文勉強法のまとめ
漢文の勉強法について解説してきましたが、正しい順番や効果的な勉強法はわかったでしょうか。
- 早めに句法を固めること
- 漢文は句法を押さえることが大事
漢文の句法の勉強をすることで、時間をかけずに得点アップできます。漢文をマスターして、入試で得点源にしてください。
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