「大学受験に内申点は影響する?」「一般入試でも内申点は重要?」など、内申点についてよく知らないという方も多いです。
もし自分が選択する入試方法で内申点が重要なら、早めに対策を打たなければいけません。
今回の記事では、大学受験において内申点が重要となる入試方法を確認し、具体的に内申点を上げる方法を解説します。
【大学受験】内申点の重要性は入試方式で異なる!
内申点の重要性は、一般入試か推薦入試かで変わります。
重要性が異なるため、自分が大学受験で使う入試方式に応じて対策するのが理想ですが、「受験が近くならないと自分が使う入試方法なんてわからない!」という場合もあるでしょう。
ただ、大学受験に内申点を活用する場合、高1の成績分から対象になります。
そのため「今は1年生だから必要かわからない」などの場合は、大学受験間近になって「内申点が足りない!」と困らないためにも、念のため内申点を意識した学校生活を送るべきです。
具体的に、入試方式によって内申点の重要性がどれくらい変わるかを確認しましょう。
一般入試
一般入試の場合、合否を決めるのは基本的に入試の点数のみです。
そのため、内申点を上げることに注力するよりは「入試本番でしっかり点数を取れるように勉強する」ことの方が重要です。
2021年以降の入試改革によって、一般入試でも多少内申点が加点される傾向となる可能性はあります。
例えば、国立の信州大学では内申点を数値化(最大50点)し段階評価するとしていますし、一橋大学や埼玉大学などは、合格ボーダーの受験生にのみ内申点を加味して合否判定すると打ち出しています。
とはいえ、2022年時点で実際に一般入試で内申点を加味している大学は数えるほどしかありません。多くは「合否には影響しないが内申点も一応確認します」という程度です。
自分の志望校が内申点をどのように扱うのかくらいをチェックしておけば、現状では問題ないでしょう。
推薦入試
推薦入試には、公募推薦や指定校推薦などさまざまな種類がありますが、いずれも面接や高校の内申点を判断材料にして合否が決まります。
早稲田大学社会学部の全国自己推薦入学試験を例に見てみましょう。
推薦入試の一次選考は書類審査、二次選考が小論文および面接試験となっています。
推薦の出願資格として「1年1学期から3年1学期までの評定平均が4.0以上」と定められているように、早稲田大学社会学部の推薦入試では内申点の重要性が高いです。
一次選考では内申点の内容で合否が決まるため、内申点が悪ければ二次審査にすら進めません。
また、大学が指定した高校からのみ出願できる指定校推薦の場合は、内申点の基準が高校によって異なります。
指定校推薦の場合、各大学への推薦枠は高校ごとに数名ずつしかありません。
そのため人気の高い大学では、多数の候補者の中から高校の定める基準を満たした生徒で校内選考をして、大学への推薦者を決めます。
いずれも推薦入試において内申点は非常に重要です。
奨学金を活用する際に内申点が基準となるケースも
大学進学時に奨学金を借りることもありますが、その際に内申点の基準が設けられているケースもあります。
高校の内申点によって、申し込める奨学金制度に違いが出てくるのです。
奨学金には、お金を返さなくてよい「給付型」とお金を返す必要がある「貸与型」があります。返還免除や給付型奨学金、利息のない貸与型奨学金を利用する場合、求められる内申点の基準は高いことが多いです。
奨学金制度の中でも多くの大学生が利用する「日本学生支援機構」のケースで説明します。
日本学生支援機構の奨学金は「給付型(返済不要)と貸与型(返済必要)」に分かれ、貸与型はさらに「第1種奨学金(利息なし)と第2種奨学金(利息あり)」に分かれます。
それぞれの奨学金で求められる内申点は以下の通りです。なお、以下はすべて大学入学前に申し込む(予約採用)際の基準となります。
- 給付型
高等学校等における全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上であること - 貸与型
第1種奨学金(利息なし):高等学校等における申込時までの全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上であること
第2種奨学金(利息あり):高等学校または専修学校(高等課程)における学業成績が平均水準以上と認められる者
給付型や第一種奨学金では明確に数値で内申点が定められています。
内申点以外にも、世帯所得や特定分野の資質能力の有無、勉強への意欲も審査されますが、いずれにしても内申点は、申し込める奨学金制度を左右する大きな要素です。
内申点の対策を始める前に入試方式を決めておこう
ここまで解説してきたように、一般入試か推薦入試かで内申点の重要性は大きく異なります。最初からどちらの入試方法を選択するか、完全に決める必要はありませんが、どちらを重視していくかの比重は早い段階で決めておくと良いです。
もし推薦入試を選択しようと考えているなら、志望校の入試で内申点がどれくらい必要か早めに把握しておきましょう。
一般入試を選択する場合でも、「内申点をまったく考えないでOK」というわけではありません。内申点が合否に反映されにくい一般入試でも、以下の理由から学校の勉強は疎かにしないでおきましょう。
- 大学受験では志望校ごとの対策が重要だけれど、結局は学校の勉強がすべての基礎になるため
- とくに理社数は受験範囲が広いので、学校の勉強も活用して勉強しないと受験に必要な範囲を勉強しきれない可能性が高いため
もし「どちらの入試方法にしようか迷っている」という場合は、どちらの選択をしても良いように内申点は重視しておきましょう。
内申点UPに必要な当たり前の4つの方法
ここからは内申点をUPするための具体的な方法を紹介します。
内申点を上げるためには「当たり前のことを当たり前にこなす」ことが重要です。毎日の学校生活で基本的なことをコツコツ積み上げていきましょう。
しっかり出席する
学校ごとに定められた出席日数に足りるよう、しっかり出席しましょう。
テストでいくら良い点数をとっても、出席日数が足りなければ内申点にはマイナスですし、留年の可能性もあります。
当たり前のことですが、まずはしっかり毎日出席することが重要です。内申点を通して生徒の生活態度や人となりを見るので、「出席日数ギリギリ」よりは可能な限り毎日出席した方が好印象です。
学校で定められた出席日数と共に、志望校が求める出席日数も確認しておきましょう。
例えば、先ほどの例で出てきた早稲田大学社会学部の推薦入試では「高等学校または中等教育学校後期課程卒業時における調査書記載の欠席日数が45日以内」と決められています。
定期テストで点数を取る
内申点に大きく関わってくるのが定期テストの点数です。奨学金の例のように、推薦入試では求める内申点の数値が定められているため、毎回のテストで高得点を狙いましょう。
一般入試希望であっても、定期テストにしっかり取り組んでおいて損はありません。
受験で使う科目については、すべて学校の勉強が基礎になっています。そのため、定期テストで各教科の基礎を身に付けておけば、受験勉強も効率的に進められるでしょう。
志望校が決まっていると「この科目は受験に使わないから勉強したくないな」と思う場面が出てくるかもしれません。
だからと言って十分に対策しないで定期テストに取り組むと、思うように点数が取れず内申点に悪い影響が出てしまいます。定期テストの勉強もコツコツとこなしつつ、志望校に合わせた勉強もできるよう、日頃から効率的に勉強していくことが大事です。
詳しい定期テストの勉強法は以下の記事で解説していますので、参考にしてください。
期日内に課題を提出する
提出物も内申点に大きく影響するポイントです。提出期限を過ぎるのはマイナス評価に直結するので、よほどの理由がない限り期日は厳守しましょう。
「時間がないから適当に出しておけばいいや」というのもNGです。十分に工夫や努力が見えるものにすると提出物の評価が上がります。
「期日内に提出物を出す」のは当たり前のことですが、日々のことだからと適当に済まさないようにしたいですね。
課外活動を行う
課外活動は内申点に良い影響があります。例えば評価の対象となる課外活動には、次のようなものがあります。
- 留学
- 部活動
- 委員会活動
- ボランティア活動
- 資格取得・検定試験
部活動は、部活での活動記録や大会出場歴などが当てはまります。
内申点を上げるために最優先なのは定期テストで点数をとることです。そのためまずは毎日しっかり勉強して、余裕があれば課外活動で内申点にプラスするのもありですよ。
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大学受験では入試方法によって内申点の重要性が変わります。推薦入試では非常に重要ですが、一般入試では内申点は合否に影響しないことが多いです。とはいえ、一般入試の場合でも内申点が高いに越したことはありません。
ただ「内申点対策も大学受験の勉強も考えるのは大変」と悩む方も多いです。そのため、個人の状況や希望に合わせて指導してくれる塾の活用を検討するのもいいかもしれません。
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