高校の定期テストは、将来的に大学入試で一般入試・推薦入試のいずれを目指す場合も重要です。
推薦では内申点が合否に直結するため、定期テストで高得点を取る必要があります。一般入試であっても、定期テストの度に授業の定着度合いをチェックし、足りない知識を積み重ねれば入試当日の力になるため、高1・高2からしっかり勉強しておいた方がお得です。
とはいえ、
- 勉強はしてるつもりだけど全然できない
- みんなはどのように勉強をしてるんだろう?
- ちょっとでも効率よく勉強する方法ってあるのかな?
という人も多いのではないでしょうか?
今回の記事では、一般入試希望者・推薦入試希望者の両方が活用できる、高校の定期テストの勉強法やコツを解説します。
なお、大学受験における内申点の重要性は以下の記事でも解説しています!
高校の定期テスト勉強で全科目共通して大切なことは?
まず、各教科の具体的な勉強法を解説する前に、「全科目共通で意識すべきこと」を押さえておきましょう!全科目で共通して重要なのは「問題演習に取り組むこと」です。
教科書を眺めて知識をインプットするだけでなく、問題を解いてアウトプットしなければ実力は身に付きません。一般的な高校の定期テストでは、「教科書や授業ノートを暗記しておけばとりあえずOK」という風潮がありますが、それは間違いです。
定期テストレベルであれば、解いた問題とほぼ同じ内容が出題されることも多いため、必ず問題集には取り組んでおきましょう。
効率的な問題演習の進め方は?4つのポイントに注意!
定期テストの勉強をするうえで、もっとも効率よく得点につなげられるのは「問題演習」です。問題演習を繰り返すことで実際のテストをイメージできますし、問題を解いて知識をアウトプットすることで自分の力になります。
定期テスト勉強の問題演習時において意識すべき項目は以下の4点です。
①テストまでに問題集を3周解く
テスト範囲の問題集は「3周取り組むこと」を目標にします。とはいえ、テスト1週間前に慌てて取り組んでも、3周も解けませんし、解いたとしても演習の質が落ちてしまいますよね。
質を維持して3周問題集に取り組むには、テスト期間前の普段の勉強が重要です。面倒な科目・苦手科目・受験で使う科目については、以下の流れで勉強しておくと定期テストまでに3周取り組めます。
- 普段の授業がある時期にテスト範囲の問題集を1周解く
- 土日およびテスト2〜3週間前から2周目を解く
- テスト直前に3周目を解く
②問題集がなければ購入する
手元に問題集がなければ購入しましょう。学校で配布されているものを使っても構いませんが、解説が薄かったり、「自分に合わないな」と思ったりする場合は、市販の問題集で自分に合う物を購入したほうが効果的です。
「授業は板書やプリントだけで進めている」という科目についても、市販の問題集で演習を積み重ねたほうが得点しやすくなりますし、大学入試の基礎学力を身につけられます。
③問題集は発展問題も飛ばさずに解く
問題を解く際は、発展問題も飛ばさずに取り組みましょう。
定期テストでは、発展問題はあまり出さず基礎の確認に留まるケースも考えられます。しかし「定期テストで発展問題がほとんど出題されない」からといって、飛ばして勉強すると次の学年になってから授業についていけないということもありえます。
テストで出なかった発展問題の内容も、次年度以降の授業では「知っている前提」で話が進むことも多いからですね。
テスト期間中にすべての発展問題を解くのは難しい場合は、ひとまず優先度を意識して「基本問題3周→発展問題3周」という進め方でもOKです。
④教科ごと・先生ごとのテストの特徴や傾向を押さえる
定期テストには先生の好みが色濃く反映されます。そのため、授業前に先生が「テストに出る」と授業で言った部分を押さえることが重要です。
もし先輩に自分の担当の先生のテストを経験した人がいれば、実際にどんな問題が出題されたか確認しておくのも良いでしょう。
前回のテストの出題形式を確認できれば、どういう風に出題されるか意識しながらテスト対策できます。
問題演習以外にやるべき内容は3つ!
定期テストでは問題演習が最重要ですが、いきなり問題を解き始めても解けないことも多いはずですし、問題集には載っていない知識もテストや入試では重要になることがあるからです。
問題演習以外にも、以下の勉強に取り組むのがおすすめです。
問題集を解くことも大切ですが、定期テストでは教科書の内容が出題されるためしっかり目を通しておきましょう。問題集の答えを覚えることに満足して、教科書の内容があやふやになっていることはよくあります。
とくに、英語や古典などで「和訳・現代語訳を丸暗記だけしている」という人は要注意です。訳文の丸暗記だけでは実践で訳せないこともあるため、必ず本文を読んで理解しておきましょう。
ノートのまとめ直しは「まとめること」に満足する可能性が高いため、行う必要がありません。大事そうな部分を「感覚」でまとめるよりも、「習ったことはすべて大切」くらいのスタンスで勉強したほうが内容を効果的に押さえられます。授業を思い出しながら授業ノートを見返すだけで十分です。自力でのまとめ直しは必要ありません。
資料集や便覧、授業プリントについては、テスト範囲に書かれていても目を通していない人も多いのではないでしょうか?もしも「この内容は習ったっけ?」という部分が少しでもある場合は、すべてに目を通しましょう。
科目別!定期テストに向けた勉強法について
ここからは、以下の順番で科目別に具体的な定期テストに向けた勉強法を解説します。
英語
まず、テスト範囲の単語・文法を暗記して基礎が身についたら問題集を解きます。単語や文法の暗記は大学受験にもつながるため、早い段階から丁寧に取り組んでおきましょう。
テストが近づいてきたら暗記に加えて、教科書やワークに掲載された範囲の英文を「完全に覚えるつもりで暗唱する+内容を理解する」という勉強をスタートします。
大学受験とは異なり、定期テストでは基本的に授業で習った範囲しか出題されないため、教科書やワークで勉強した内容を固めておけば大丈夫です。
さらに詳しい英語の勉強法については以下の記事で解説しています!
数学
数学は以下の流れで勉強します。
教科書を理解→定石(解法パターン)を理解→問題演習
数学では、覚えた公式を実際に問題で使えることが重要です。問題で公式を使うためにも、定期テストの範囲のワークを3周解きましょう。
ワークと並行して、教科書の例題や章末問題クラスも解けるようにしておきます。問題を見ただけですぐに解法が思い浮かぶレベルまでワークに取り組むのが理想です。
より詳しい数学の勉強法についてはこちらの記事で解説しています!
国語
国語に関して、「古文・漢文」の暗記事項は受験で使える項目が多いので、定期テスト本番までに問題集を3周くらい解いて、知識を定着させておきましょう。
とくに古文単語・助動詞・漢文句法などの暗記事項は確実に押さえてください。
ワークなどが指定されていれば、テスト1週間くらい前に一度解いておき、抜けている知識をチェックします。
解き終わったら、「テストが近づいた頃+前日くらい」に合わせて2〜4時間程度勉強して、教科書にある文法や単語をすべて暗記しましょう。文章を覚えるだけでなく、話の流れも理解して「敬意の方向・品詞分解・識別」など授業ノートに書いた意味の部分まで丁寧に取り組みます。
現代文は、暗記だけでは対応できないので普段から勉強しておくことが理想です。とはいえ定期テストレベルであれば、授業で解いた問題が出題されることもあるので、最悪前日の詰め込みでもなんとかなります。
さらに詳しい国語の勉強法についてはこちらをご覧ください。
理科
理科は以下の流れで勉強します。
教科書理解→演習
定期テスト範囲のワークを3周解くことが必要ですが、「全然授業を聞いていなかった」「ワークが半分も解けない」という場合は、まず教科書理解から始めましょう。
理科は教科書だけで勉強するとなかなか理解できないため、「教科書を見ながら映像授業でインプット」という方法が有効的です。もし教科書理解から始める場合は、最低でも定期テスト3週間前からは勉強を始めましょう。
理科も数学と同じく、学習範囲が大学受験に直結する科目です。受験で求められる範囲も広く「授業ですべての範囲を終えるのが受験直前」ということも珍しくないため、授業に合わせて勉強していると受験に間に合いません。
そのため、定期テストごとに該当の範囲をしっかり固める気持ちで取り組みましょう。
より詳しい理科の勉強法については以下の記事で解説しています。
社会
社会は、歴史・地理で勉強法が異なります。
- 歴史→試験範囲の通史の全体像を把握→単語暗記→問題演習
- 地理→試験範囲の内容を理解→問題演習
いずれも範囲のワークを3周解きます。問題集の解説を読み返してわからない範囲や授業を聞いていなかった範囲は、スタディサプリなどの映像授業も活用しましょう。
単語以外に「正誤問題」「地図・史料問題」なども出題される場合は、資料集や教科書も読んでおきます。
より詳しい社会の勉強法についてはこちらをご覧ください。
定期テスト勉強はいつから始めるべき?
定期テスト勉強を始める時期は、過去の学習状況によって異なります。
普段から予習復習を行っている人なら1〜2週間前でもOK
一番の理想は、「普段から授業を聞いて予習復習をすること」です。普段から勉強していれば、定期テスト1〜2週間前からテスト用の勉強を始めても十分間に合います。
学校の授業スピードに合わせて問題集の1周目が終わっている人は、2週間前から毎日3時間ずつでも十分間に合うでしょう。
普段から勉強できていなければ1ヶ月〜3週間前には始める
普段から勉強できていない人は、当然ですが早めに定期テスト勉強を始めましょう。予習復習ができていないなら、最低でも1ヶ月〜3週間前くらいには勉強を始めたいところです。
部活などで忙しく普段ほとんど勉強していないのであれば、テスト週間は毎日6時間くらいは勉強しないと終わらないことが多いですね。
定期テストを始める具体的な時期については以下の記事でも解説しています!
学年別の勉強で意識すべきことは?
学年によって定期テストで心がけるべき意識は異なります。学年によって受験までの状況が異なるため、タイミングに合わせた意識を持って定期テストに臨みましょう。
高1
高1の定期テストは、大学受験や高2、3で取り組む勉強の土台となる部分です。一般入試での基礎につながりますし、推薦を考えているのであれば高1から良い内申点を取っておく必要があります。
例えば、高1で習う数学1Aは、そのまま「共通テスト1科目分」として出題されます。また、英語の基礎である英文法はほとんどを高1の間に習うため、ここで知識を身につけておかないと、受験生になってから長文を読めません。
内申点については、高2から巻き返せないこともありませんが挽回の難易度は上がります。そのため、高1から高得点を目指して勉強しておきましょう。
高1の定期テストから高得点を獲得するには、毎回の復習が必須です。以下3つのポイントを押さえて復習に取り組むことで、苦手科目・単元を作らずに、各科目の基礎を固められます。
- 「間違えていた問題・たまたま合っていた問題」の解き直し
- 「定期テストで間違った問題のワークの類題」の解き直し
- 分からなかった単語や抜けていた文法を調べて覚え直す
高1の定期テストの勉強についてはこちらの記事でも詳しく解説しています!
高2
高2の定期テストは、勉強の中だるみを防ぐために有効活用できます。
受験勉強はかなり広い範囲に取り組むため、高2の段階から受験を意識して学習する方が楽に進められます。しかし高2という時期は、学生生活にも慣れて部活動など勉強以外のことで忙しくなりやすい時期。そのため、つい勉強へのモチベーションが下がることもあるでしょう。
そこで、「定期テストで高得点を取る」という一定期間ごとの目標を立てることで、勉強習慣を身につけることに役立てられます。毎回の定期テストに真面目に取り組めば、受験の基礎固めにもつながるでしょう。
とくに理科・社会は授業進度が遅いことが多く、大学受験ギリギリまで全範囲が終わらないこともザラです。少しでも時間を有効活用するために、普段の定期テストで満点を狙うつもりでしっかり勉強しましょう。
高2の定期テストの勉強については次の記事でも詳しく解説しています!
高3
高3は受験が近いので、利用する入試方式によって定期テストへの比重を変えましょう。
- 一般入試狙い→受験勉強に注力
- 推薦→これまでと同じように定期テストに注力
一般入試狙いの場合は、定期テスト勉強に時間をかけすぎると志望校に特化した勉強ができません。一般入試は内申点が入試にほぼ影響しないため、赤点などの極端な点数は取らないようにしつつ、志望校に合わせた受験勉強に注力しましょう。
ただし、数学・理科・社会は大学受験に内容が直結しているため、定期テストで点が取れないと受験本番で得点できません。
逆にいえば、普段から受験勉強をしておくことで、定期テスト前に慌てて勉強しなくても得点できるようになる可能性は高いです。
推薦入試を狙う場合は定期テストの対策も今まで通り万全にすべきです。しかし「推薦がダメだったとき」のことを考えると、一般受験の対策も並行しなければいけません。
高3の定期テストの勉強の詳しい解説はこちらをご覧ください。
定期テストでは復習が最重要!
定期テストは、科目ごとの勉強法を押さえ普段の授業も活かせば、満点も狙えます。しっかり準備して臨んだ定期テストの結果が、良かったとしても悪かったとしても、「毎回テストの結果を復習」を行いましょう。
大学受験で推薦を利用するのであれば、内申点が合否に大きく関わるため、毎回の定期テストの結果がかなり重要です。テストごとに毎回きちんと復習して、「自分ができなかった部分」「なんとなく正解してしまった部分」の根拠をちゃんと確認しておきましょう。
わからなかった部分の根拠を理解できれば受験にも活かせますし、先生ごとの出題傾向に慣れれば次回のテストに活かせます。
一般入試での受験を目指す場合、大学受験ではもっと難しい問題を解くため、定期テストで出題される基礎事項は毎回解けるようにしておくべきです。
定期テストの復習方法はこちらの記事に書いているので、チェックしてください。
定期テスト対策での塾通いは「定期テストの重要度」に合わせて検討しよう!
定期テストは推薦志望の人はもちろん、一般入試志望であっても基礎固めの一環として活用できます。
いずれの場合も活用の仕方次第で定期テストを受験勉強に活かせるため、定期テスト対策のために塾通いを検討することもあるでしょう。
塾通い自体は良いことですが、検討する際は「定期テストが受験に与える影響の大きさ」まで考えることが大切です。
一般入試狙い:大学受験に専念できる塾がオススメ
一般入試希望の場合、定期テストの点数は重要ではないので、大学受験を見据えた進学塾に通うことがオススメです。
集団授業の進学塾では入塾テストや学力別のクラス分けもあるため、定期テストだけでなく受験勉強にも取り組みやすいです。大学受験を見据えたレベル別のカリキュラムを受けられるため、受験を見据えた長いスパンでのステップアップも期待できます。
個別指導の進学塾では早い段階から志望校を意識した学習を進められるので、こちらもおすすめですね。
推薦入試狙い:補習塾や個別指導で学校の進度に合わせやすい塾がオススメ
推薦入試希望の場合、定期テストの重要性が大きいので、補習塾や個別指導塾など「学校や生徒のペースを考慮する塾」を選びましょう。
地域の補習塾であれば、近場の学校に合わせたカリキュラムや定期テストの過去問に沿った指導で授業を進めることも多いです。
定期テスト対策における塾の詳しい選び方はこちらから確認してください!
STRUXなら生徒の希望に合わせてばっちり指導!
STRUXはオンライン型の完全個別指導塾のため、生徒に合わせた勉強計画を作成し、個人の状況や希望に合わせた指導が可能です。定期テスト対策はもちろん、大学受験を見据えた指導もできます。
「推薦狙いだったけど難しそうなので一般入試に切り替えたい」というような場合も、勉強計画を丁寧に修正して、生徒の最新の希望に合わせるので安心です。
一般狙いの場合も、1〜2年生はある程度定期テスト対策に注力すべきため、受験勉強とのバランスを取りつつ計画を作成します。
無料体験では具体的な勉強計画を作成しているので、「具体的にどんな指導がされているのか」しっかり確認できます。
勉強への方向性が明確になるだけでも今後の勉強に活かせる要素が大きいので、興味がある方はぜひ一度無料体験にお越しください!
*記事に掲載中の学習塾STRUXプランは執筆時点でのものであり、一部変更となっている可能性がございます。詳しくは料金ページをご覧ください。