受験生の皆さんは、「ついに受験生か……」と大学受験への意識も高まってきたのではないでしょうか。
その一方で、高校1,2年生の皆さんも、先輩の姿を見て「そろそろ勉強しないとやばいのかも……??」なんて考えるようになった、ということもあるのでは?
そして、そんな受験生・高校1,2年生のみなさんが少しずつ気にし始めるのが、「模試の成績」。
久しぶりに模試を受けたけど、全然成績が上がらない……とか。
志望校の判定に遠く及ばないから、このままだとまずいんじゃないか……とか。
模試を受けること自体そもそも何回もやっているわけじゃないから、そもそもどう活用すればいいのかわからない、なんてこともありますよね。
ということで、今回は「模試をなぜ受けるべきなのか?」そして「おすすめの受けるべき模試」についてお伝えできればと思います!
模試ってそもそもなぜ受けるの?
みなさんの中には、模試は学校で受けさせられるから受ける……という人も多いのではないでしょうか。
まあもちろん、学校で「この日は模試だよ!」といわれて受けることがほとんどだとは思うのですが、ただ受けるだけじゃあまり意味がありません。
せっかく模試を受けるなら、「この模試はどういう目的で受けるのか?」というのを常に考えておくべきです。
学校で受ける模試は基本的に「自分の実力をつかむ」用と、「入試の傾向に慣れる」用に分かれます。
自分の実力をつかむ用
いわゆる「進研模試」や、早い時期に受けるマーク模試はこの意味合いが強いです。
普段の勉強がどれだけできているか、学校の授業がどれだけ理解できているか、またそれをどのくらい応用できるのかの「下地」ができているか、このあたりが聞かれていると思ってもらって差し支え有りません。
そのため、 こういった模試では、特に前もって対策をしてから臨む必要はないです。
よく学校の課題で模試の過去問が出されていることがありますが、直前期以外はそこまで本気で取り組む必要はないです。
入試の傾向に慣れる用
入試本番が近づいてくると、「共通テストプレ」というような模試が出てきます。難関大・有名大を受験する場合は、たとえば「東大オープン」「早大プレ」といった、大学名を冠した「冠模試」を受ける、という人もおおいでしょう。
これらの模試は、入試本番に力を発揮するための「練習」の意味合いが強いです。
- 本番に近い、他の人がいる環境で問題が解けるか?
- 緊張や本番のトラブルに対処できるか?
- 問題を解く順番や解答の戦略を実践できるか?
- 答案用紙の使い方など問題はないか?
このあたりが試されます。
マーク模試であれば回数も多いので、センター試験や共通テストに向けた時間配分・解答戦略も回数を重ねて試行錯誤しやすいです。しかし、これが冠模試になると、大学によっては1回しか開催されない、ということも珍しくありません。
とはいえ、実際に近い環境で同じ形式の問題を解く、ということはそう経験できることではなく、存分に有効活用したいところ。
ひとつ、10月から11月ごろに実施される冠模試を目標にして勉強を進める、というのもありです。
たとえば東大は、8月、11月と複数回(かつ河合、駿台両方)冠模試が実施されます。
それでも、うちの塾生にはなんとかそれまでに全範囲終わらせて、対策も多少してから臨むように話しています。
せっかく自分の解き方の答え合わせをできるタイミングなので、がっつり準備をしてから臨むわけですね。
準備をして臨むことで「力を発揮しないといけない」という緊張感もでるのでおススメです。
模試はどういうスパンで受けるべき?
続いて、模試を受けるタイミングや頻度の話。
結論から言うと、模試は
- 高校1、2年:シーズンに1回以上
- 受験生:月1回以上
のペースでは受けてほしいです。
特に受験生は、自分の学習の進捗を頻繁に確認して、目標の修正に役立ててほしいです。
そのため、なるべく毎月の頻度で模試を受けるように、と話しています。
もちろん、模試を受験すると1日潰れてしまうことが多いので、受けるからにはきちんと目的を意識しながら受けることが重要です。
どの模試がおすすめ?受けたい模試
ここからはあんまり動画でも話していなかった、「どの模試を受けるべきか?」という話。
学校でたくさんの模試を受けさせられると思いますが、その模試の優先度や、おすすめ度を書いておきますね。
*全員に全てが当てはまるわけではないので、ご注意ください。
河合マーク模試
おすすめ度:★★★★★
言わずとしれたマーク模試。基本的にはこのマーク模試を見ながらSTRUXでも成績を組んでいます。
記述式の試験だと、実際に受ける大学では出題されない内容だったり、難易度にばらつきがあったりということが多いので、マーク模試で基準を揃えてみることが多いです。
志望校で目指す点数にも換算しやすい、かつ多くの人が受けるので、絶対に受けるべき模試です。
2020年以降はコロナの影響で「塾生以外は自宅受験」という形になっています。緊張感が出づらいですが、他の受験生との比較という意味では自宅受験でもぜひ受けてほしいです。
駿台マーク模試(atama+模試など)
おすすめ度:★★★★★
こちらも河合塾同様、ぜひ全員に受けてもらいたい模試です。CBT(コンピューターで受験する形式)テストもありますが、こちらはぜひ会場受験をするようにしてください。
東大オープン/東大実戦
おすすめ度:★★★★★(東大受験者向け)
東大受験者は必ずどちらも受けましょう。
せっかく予備校が出している模試ですし、長年実施している、東大受験者の多くが受験する模試です。
母集団が安定しているので、判定も比較的参考にできますし、なにより実際の入試形式と全く同じ問題が、時間制限の中で解けるのは大きいです。
モチベーションに繋がる部分もあるので、東大志望の人は必ず受けるようにしましょう。
共通テスト同日模試・同日受験
おすすめ度:★★★★☆
2年生までに少しでも入試勉強を始めている人であれば、ぜひ受けましょう。実際のセンター試験(今後であれば共通テスト)の問題を同じ日に解くことができます。
その年だとどのくらいの判定なのか、受験生とどのくらい差があるのか、などが「本番の入試を使って」わかる貴重な機会です。
東進 全国統一高校生テスト/共通テスト本番レベル模試
おすすめ度:★★★☆☆
東進の共通テスト本番レベル模試シリーズは、本番レベルより難しいです。
判定もきつめに出ることが多く、なかなか受験生の心を折りに来る模試になっています。
出題形式にも癖があるので、あまりおすすめはしません。受けても参考程度、でいいでしょう。
ただし、2020年以降コロナの影響で河合塾の模試などが「塾生以外は自宅受験」という形になっているので、「会場での模試受験を経験しておきたい」という人は実践演習のために受けるのもありですね。
河合全統記述模試
おすすめ度:★★☆☆☆
記述模試は総じて、問題を解く力を聞いているだけなので、なんとなくの実力を測ることには向いています。
見たことのない問題や形式がまばらな問題に対しての対応力・解答力が露呈するので、完全な実力を知りたい、という人にはおすすめです。
ただ、入試の形式に特化したわけでもないですし、練習してもいない英作文やリスニングを課されたりすることも多く、そもそも入試に記述形式がない場合はあまり意味はないでしょう。
塾でも問題を見ながら検討することになるので、どの分野が苦手か?と見る上でも一苦労します。
進研模試
おすすめ度:★☆☆☆☆
記述式であるという点においては、河合全統記述と同じです。
それに加え、母集団のレベルがそこまで高くないので、偏差値が70程度取れたとしても、そこまでの難関大を目指せるかと言われると微妙です。
問題にもばらつきがあり、参考程度にやってみる、くらいのものでいいでしょう。
だいぶ最後は辛辣なコメントをしてしまいました……参考にしてみてください!
*記事に掲載中の学習塾STRUXプランは執筆時点でのものであり、一部変更となっている可能性がございます。詳しくは料金ページをご覧ください。