塾にはさまざまな形態がありますが、その中でも「オンラインコーチング塾」では、科目ごとの授業よりも生徒の学習管理をメインに指導してくれます。
学習管理型の塾を検討している方は、具体的な指導内容やサポート体制、メリットなどを知っておくことで有効的に活用できるでしょう。
子供の性格や目標に合った塾を見つけるためにも、オンラインコーチング塾について理解を深めておきましょう。
本記事では、オンラインコーチング塾の概要やメリット、選び方などを紹介します。オンラインコーチング塾がどんな人に向いているかも紹介しているので、参考にしてください。
学習管理(コーチング)型のオンライン塾ではどんな指導をするの?
学習管理型の塾では、生徒の志望校に合わせて勉強計画を立てた上で、毎日の勉強管理を行っています。
受験では自習の時間が何よりも大切です。自習時間を使い、志望校の出題傾向やレベル、自分の学力に合わせて勉強を進めることで成績が上がります。
学習管理型の塾では、勉強計画を立てた上で、その大切な自習時間の使い方を徹底管理してくれます。
作成した勉強計画は、やるべき勉強を参考書レベルまで細かく落とし込んでくれるところが多いため、「内容を決めてあとは取り組むだけ」という状態にできるのが魅力です。やるべき勉強内容が明らかになれば、毎日の時間を無駄なく使えるでしょう。
定期的な面談を行うことも多いので、自習でわからない部分が出たり受験の不安や悩みがあったりしてもじっくり相談できます。
オンライン型では、こうした指導をビデオ通話形式で行うのが一般的です。
具体的な指導の流れ
具体的な指導の流れは塾ごとで異なりますが、下記のようなパターンになることが多いです。
①週1の面談で1週間の計画を立てる
②自習する
③翌週に面談や確認テストを行い勉強の定着度合いをチェックする
④面談で反省点や悩みを相談する
⑤現状の課題点や進み具合に合わせて計画を修正する
上記を繰り返して学習の質を深めていきます。
学習管理型の場合は、授業内でガッツリ科目指導のための時間は取らないことが多いです。科目の指導よりも、自習の進捗度合いを確認し「なぜ勉強できなかったのか?」「何を改善すれば良いのか」などにフォーカスして指導を行います。
「面談以外で質問できる体制があるか」「オンライン自習室があるか」などは塾によって異なるため、確認しておきましょう。
オンラインの学習管理型塾のメリット
このように、オンラインコーチング塾では日頃の学習を管理してくれるため、上手に活用することで以下のメリットを実感できます。
- 勉強習慣が身につく
- 受験までの勉強で何をやればいいかはっきりわかる
- 勉強法の疑問を納得するまで質問できる
- 他の塾や教材と組み合わせやすい
- 塾選びの選択肢を全国に広げられる
- 時間を最大限勉強に充てられる
勉強習慣が身につく
成績を伸ばすには、学校や塾で学んだ内容をもとに、自習時間内で志望校に合わせた勉強をすることが重要です。オンラインコーチング塾では、この「自習時間内の勉強」が進むような仕組みになっています。
オンラインコーチング塾では、毎日の勉強計画を立てて具体的な学習内容を明確にしてくれます。面談を通じて勉強の進捗を徹底管理するため、自発的に勉強する習慣を身につけられるのです。
受験までの勉強で何をやればいいかはっきりわかる
受験勉強で一番成績が伸びるのは、自学自習の時間に手を動かして問題を解いているときです。実際に手を動かすことで「学んだ知識を問題演習の中でどう活かすのか?」という経験を積めるため、実力を身につけられます。
しかし、いざ問題演習に取り組もうとしても、大学によって必要な勉強内容が変わるので「具体的にどの問題をどうやって解けば良いのかわからない」という不安を抱える高校生も多いでしょう。
不安を抱えたまま勉強しても集中できないですし、万が一方向性を間違えた場合に修正が必要なため時間もロスします。
コーチング型の塾では、毎日の勉強で取り組むべき内容を具体的に示してくれるため、「あとは計画通りに勉強すればOK」という状態にできます。不安を払拭して、正しい方向性で勉強のみに集中できるというのは大きなメリットです。
勉強法の疑問を納得するまで質問できる
学習管理型の塾では、面談の時間を利用して、勉強の疑問を納得するまで質問できます。勉強方法の疑問だけでなく、勉強に対する不安や志望校の相談などもできるため、気になるポイントをクリアにして翌週からの学習に臨めるでしょう。
集団授業の場合は、人数の問題で個人の状況に合わせた手厚い指導や質問への回答は難しいです。個別指導の場合でも、授業時間外のサポートは手薄いことがあります。
このように勉強法の疑問を質問できる機会が少ないため、授業外でも手厚くサポートしてもらえるのは、オンラインコーチング塾ならではのメリットといえます。
他の塾や教材と組み合わせやすい
オンラインのコーチング塾の場合、科目のインプットについては自分で行うことが前提となります。そのため、他の塾と組み合わせて使うことも可能です。
例えば「学習管理型で自習を管理してもらいつつ、別の集団授業型の塾で科目の知識をインプットする」という使い方もできます。市販の参考書や安価な映像授業サービスとも併用しやすいため、必要な科目数が増えても、費用を抑えられるでしょう。
ただし、オンライン塾のシステムによっては「科目数で費用が増える」というところもあるため注意が必要です。
塾選びの選択肢を全国に広げられる
オンラインであれば、全国どこからでも好きな塾を選べます。例えば「地方に住んでいるから周囲に良い塾がない」「塾はあるけど自分の希望に沿っていない」という場合でも、オンラインなら自分の希望に合わせた塾を選べます。
住んでいる場所によって受けられる指導が限定されてしまうのは、もったいないです。地方でも質の高いサービスを受けられるのは、大きなメリットです。
時間を最大限勉強に充てられる
オンラインコーチング塾は通塾時間が発生しないので、自分の時間を最大限勉強に充てられます。
通塾であっても、電車の中などで一応勉強はできますが、取り組める内容は「単語の暗記」などに限られます。また、机に向かって勉強しているときよりも周囲の環境が良くないため、集中しにくいのは事実です。
学習管理型のオンライン塾がオススメな人
学習管理型のオンライン塾がオススメな人には、いくつかパターンがあります。
オススメな人のパターンに該当していれば、よりメリットを実感できるため、自分が向いているのかどうかを把握しておきましょう。
- やる気はあるけど何を勉強すればいいかわからない人
- 自分のペースを考慮して勉強したい人
- 塾に通っているが成績が伸び悩んでいる人
- 自宅近くに塾がないので参考書を使い独学メインで勉強したい人
- メンタルサポートもしてほしい人
- 志望校が特殊な人
- 現役時代に勉強習慣を身につけられず浪人した人
やる気はあるけど何を勉強すればいいかわからない人
「勉強へのやる気はあるけど何を勉強すべきかわからない」という人は、学習管理型のオンライン塾を活用しましょう。
学習管理型では、毎日やるべき勉強内容を参考書レベルで細かく指定してくれることが多いです。そのため、毎日の勉強の方向性に迷うことなく取り組めます。やるべき勉強内容を考える時間も減らせるため、最大限まで自分の時間を勉強に使えるでしょう。
特に勉強へのやる気がある人だと、「方向性はわからないけどとにかく問題集を解く」というような、やみくもな勉強をやりがちです。その結果、自分の志望校に必要な勉強を取りこぼしていたり、逆に今の自分のレベルには必要ない勉強に力を入れていたりすることもあります。
あとから方向性の間違いに気づくと大幅な時間のロスになるため、せっかくやる気があるのにもったいないです。
学習管理型であれば、講師が道筋を示してくれるから安心して勉強に取り組めます。
自分のペースを考慮して勉強したい人
学習管理型の場合、自分のペースで勉強を進めやすいです。例えば「苦手分野の克服に重点をおきたい」「基礎がまだ固まっていないのでハイペースで進めたい」というように、個人の要望やペースに合わせて勉強できます。
学習管理型であれば、一旦ペースを設定して、例えば「思ったより早く克服できた」「予想以上に基礎固めに時間がかかっている」というようなことがあっても、必要に応じてペースを再度調節できるため安心です。
塾に通っているが成績が伸び悩んでいる人
「すでに別の塾に通っているのに成績が伸びていない」という場合、日頃の自習のやり方を見直す必要があります。
塾で知識をインプットしていても、自習で演習を繰り返して知識を定着させなければ成績は上がりません。特に「塾の授業をたくさん受講するだけで満足している」という状態に陥ると、せっかく塾に通っても成果は表れにくいです。
学習管理型であれば日頃の勉強を管理してもらえるので、別の塾で学んだ知識を正しくアウトプットして身につけられるよう指導してくれます。
自宅近くに塾がないので参考書を使い独学メインで勉強したい人
地方など、住んでいる場所によっては、希望に沿った指導を提供している塾が近場にないこともあります。その場合は、自分で参考書を使いながら勉強を進めることが必要です。
自分で勉強計画を立てて進められるのであれば、問題ありません。しかし、自力で勉強内容を定期的に見直したり解説を読んできっちり理解して勉強したりするのは、ハードルが高いです。
オンライン塾であれば場所を問わず指導してもらえるため、自分で参考書を進めつつ、オンラインで定期的に「自分の方向性が合っているか」「どんなペースで参考書を進めればいいのか」などをチェックできます。特に理由がない限りは、塾に通って講師のアドバイスを受けながら勉強したほうが良いでしょう。
メンタルサポートもしてほしい人
学習管理型の塾では、日頃の勉強進捗を管理するために面談などを設けていることが多いです。面談では、自習で感じた疑問や勉強法に関する疑問だけでなく、生活面に関する悩みや受験の不安なども相談できます。
どれだけ勉強にしっかり取り組んでいる高校生でも、「今の方向性で合っているか?」「ちゃんと実力が身についているか?」というような不安を抱えがちです。不安を抱えたままでは勉強にも集中できません。
学習管理型の塾では、面談の時間をしっかり確保し、丁寧に相談に乗ってもらえます。「集団授業の塾で休み時間に少し相談する」などよりも丁寧に相談に乗ってもらえるため、メンタルケアもしてもらいやすいです。
志望校が特殊な人
「受験で特殊な志望校を目指している」という人も学習管理型の塾を活用しましょう。志望校が特殊な人とは、例えば「医学部などの難関学部」「定員の少ない大学」「配点や必要科目が特殊な大学」などです。
特殊な志望校の場合は志望者数も少なくなるため、塾側で細かく対応できないケースもあります。特に大手の場合は、東大や早稲田、MARCHクラスの有名大学向けのコースはあっても、定員が少なく志望者数も少ない大学については対策しきれない可能性が高いです。
そのため、志望校が特殊な人は、学習管理型で個人に合わせて対策してもらいましょう。
現役時代に勉強習慣を身につけられず浪人した人
浪人生の中には「現役時代に勉強習慣を身につけられず失敗した」というケースもあるでしょう。その場合は、失敗した原因である勉強習慣を改善しないと、浪人して同じ失敗を繰り返してしまいます。
そのため、勉強習慣を身につけられず浪人した場合は、学習管理型の塾で日頃の勉強習慣を管理してもらいましょう。
特に浪人生の場合は、学校がないため生活習慣も乱れやすいです。「朝にきちんと起きて勉強することができず浪人に失敗した」というケースもあります。学習管理型であれば、規則正しい生活習慣で勉強できるようサポートしてくれます。
学習管理型のオンライン塾が不向きな人もいるので要注意!
このように学習管理型のオンライン塾は、毎日やるべき内容を明確にしたり勉強習慣を身につけたりしたい高校生には最適の塾です。
しかし、全員におすすめできるわけではありません。学習管理型が不向きな高校生が通うとオンライン塾の効果を最大限に発揮できないため、把握しておきましょう。
学校の授業の補習などを中心に勉強したい人
学習管理型は生徒個人の目標に合わせて勉強を管理するため、希望があれば定期テスト対策なども実施できます。
ただし、講師側も生徒の学校のカリキュラムを完全に把握するのは難しいため、希望の指導を提供するには限界があります。
特に補習メインで進める場合、例えば「そもそも基礎事項が固まっていない」というように勉強でわからない点も多いため、自分で手を動かそうにもどうやって進めれば良いか判断できないこともあるでしょう。
そのようなケースでは、自力で勉強するよりも、個別指導などで講師に一から科目の知識を指導してもらいながら一緒に学んだほうが効率的です。
学校の授業の補習や定期テスト対策などをメインにするのであれば、地域密着型の塾も活用しましょう。地域密着型であれば、近場の高校のカリキュラムに合わせて指導してもらいやすいです。
ベテラン講師に科目の知識を指導してほしい人
学習管理型の塾は、科目の指導ではなく日頃の勉強習慣を身につけるための指導がメインです。そのため、科目の知識をハイペースでインプットすることはできません。
科目の知識をどんどんインプットしたいのであれば、集団授業のようにベテラン講師から講義形式で指導してくれる塾がオススメです。集団授業型であればメディア出演経験や参考書の出版経験などを持つプロから直接授業を受けられます。
集団授業以外にも、「スタディサプリ」などの映像授業を活用して自分でインプットするのも良いでしょう。
勉強へのモチベーションがない人
学習管理型では、自分で勉強する習慣を身につけることが大前提です。そのため、そもそも勉強へのモチベーションが低いと成果は出ません。「塾の指導を受けて満足する」ということも多いため、せっかく質の良い指導を受けても自分の勉強に生かすのは難しいでしょう。
モチベーションが低いとカリキュラムを作成しても計画倒れになるケースが多いため、勉強へのやる気が余計に下がってしまいます。
学習管理型のオンライン塾を選ぶ際のチェックポイント!
実際に学習管理型のオンライン塾を選ぶ際には、いくつかポイントがあります。自分に合った塾を見つけるために、知っておきましょう。
- 勉強計画をどのくらい詳細に作成してくれるか?
- 具体的にどんなサポート体制なのか?
- 合格実績はどのくらいあるか?
- 講師の質は良いか?
勉強計画をどのくらい詳細に作成してくれるか?
勉強計画をどのくらいまで詳細に作成してくれるかは塾ごとで異なるため、事前にチェックしておきましょう。
勉強計画を参考書レベルで具体的に落とし込んで作成してくれる塾が理想的です。勉強内容が参考書レベルで詳細に指定されていれば、毎日やるべき内容で迷わなくなります。
理想的な指定内容は、下記の通りです。
- 進めるページ数
- 取り組むペース
- 繰り返す回数
- 具体的な使い方
- 問題を解く際に費やす時間
など
具体的にどんなサポート体制なのか?
面談や自習中の質問受付体制など、日頃の勉強をサポートしてくれる体制が整っているかをチェックしておきましょう。
塾によっては、月額で質問し放題のケースもあれば、「規定の回数以上は追加料金」というケースもあります。
サポート体制の手厚さによって自習にスムーズに取り組めるかが変わるため、必ずチェックしておきましょう。
合格実績はどのくらいあるか?
具体的にどの大学に何人くらい合格しているかをチェックしておきましょう。できれば自分の志望校への合格実績が豊富な塾であることが理想です。
各塾のホームページに具体的な合格実績が載っているため、チェックしておきましょう。
講師の質は良いか?
塾の講師には、ベテラン・難関大の現役生や卒業生・一般レベルの学生など、さまざまな種類の人がいます。講師の経験数や学歴によって授業の質も変わりやすいため、講師のプロフィールなどをチェックして、質の高い指導が期待できるかをチェックしましょう。
特に学習管理の場合は、マンツーマンで指導してもらうことが多いため、講師の質の影響を受けやすいです。
学習管理型のオンライン塾についてよくある質問に回答!
最後に、学習管理型のオンライン塾についてよくある質問に回答していきます。誰しも直面する疑問ばかりなので、確認しておきましょう。
- 学習管理型で本当に成績が伸びるの?
- 費用相場はどのくらい?
- オンラインだと受講の準備が面倒では?
学習管理型で本当に成績が伸びるの?
学習管理型は、一般的な塾でイメージされるような「科目の知識を指導してもらう」という形式ではないため、本当に成績が上がるのか不安に思う人もいるでしょう。
学習管理型では、一番成績が伸びやすい自習のサポートを行うため、指導内容をもとに自分で勉強できれば成績は上がります。
もちろん、指導を受けるだけで満足して、自分で勉強することを怠れば成績は上がりません。「塾の内容をもとに自分で勉強する」というのは、学習管理型に限らず大切であるため、塾に通う際は押さえておきましょう。
費用相場はどのくらい?
約4万〜5万円/月くらいです。
学習管理型の場合は基本的に「科目の授業を◯コマ取る」ではなく、月額でサポートしてもらうケースが多いです。そのため、料金体系も通常の塾とは違うケースがあります。よく確認しておきましょう。
オンラインだと受講の準備が面倒では?
基本的に、普段からスマホやパソコンを使っている人であれば、ほぼ問題なく受講できます。
通話アプリ(Zoomなど)のダウンロードが必要な場合もありますが、塾がマニュアルを準備していることが多いため安心です。
学習塾STRUXは丁寧な計画を作成して自習時間を徹底管理!
このように学習管理型の塾では、高校生の勉強習慣を管理するための指導を行っています。勉強で一番大切な自習の時間を確保できるようサポートしてくれるため、効率的に成績をアップできるでしょう。
学習塾STRUXの場合も、志望校合格に向けた計画を作成して毎日の勉強を徹底管理しています。
勉強計画では、参考書レベルで「具体的にどのくらいのペースで・どんなやり方で進めるのか」などを明確に指定しているため、毎日の勉強で迷うことはありません。定期的な面談もあるため、自習で感じた勉強の疑問や不安などメンタル面も含めて相談できます。
具体的にどんな計画を作成しているか気になった場合は、ぜひ一度無料体験もご活用ください!無料体験では、実際の指導で使っている勉強計画を作成できるので、参加するだけでも今後の勉強への方向性が明確になるでしょう。
学習管理型の塾を使うことへの不安もしっかり相談できるため、少しでも興味を持ったらまずは一度無料体験を活用することも検討しましょう。
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