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現在、さまざまな事情で学校に通えていないお子様がいらっしゃるご家庭もあると思います。
保護者としては「できれば大学までは卒業してほしい」、生徒さん自身も「大学を卒業したい」というのが本音だと思いますが、
- 学校に通っていなかったのに大学受験はできるの?
- 受験勉強をやって間に合うの?
- 独学は難しいから塾を検討しているけど、どんな塾を選べば良いの?
など、多くの悩みを抱える方も多いはずです。
この記事では、不登校の方が大学受験を目指すうえで意識すべきことや塾選びのコツなどを塾講師の立場から解説します!
不登校でも大学受験は不利じゃない!
まず結論を言えば、「不登校だから特別に大学受験で不利」といったことはありません!
大学受験をする場合、きっと多くの人が「一般入試」を活用しますよね。この一般入試では、「志望校が求める点数を取れているか?」という部分が一番重視されます。そのため、経歴に関係なく、当日のテストできちんと必要な得点を獲得できれば何も問題ありません!
もちろん、不登校の場合は授業を受けていない期間があるため、「周囲より知識が身に付いていない」という点で不利になることもあります。しかし、学力については、本人の努力次第でいくらでも巻き返しが可能です。
このように「不登校=絶対に大学受験で不利」ということはないため、安心してください!
不登校から大学受験するために必要なものは3つ!
不登校の状態からでも大学受験をする際は、以下の3つが必要です。

まずは受験資格。高校卒業か、高卒認定試験(旧大検)で受験に必要な資格を得なければなりません。途中まで高校に通っていた場合は、足りない分だけを高卒認定試験を受験する形も可能です。
高卒認定試験は大学受験と比べれば簡単な試験ですが、大学受験に必要ない科目を勉強しなければならなかったり、苦手な科目も確実に受験しなければならなかったりするので注意が必要です。
とはいえ、これは指導経験上、ちゃんと勉強できる状態になればそれほど難しいものではありません。
次が情報集め。高校受験のときには、中学の保護者面談や周りの友達から情報を得ることができたかもしれませんが、大学受験はある程度自力で情報を集める必要があります。
高校に通っていないと学校の先生にアドバイスを求めたり、友達から情報を得たりすることが難しいので、しっかり自分で調べる必要が出てきますね。
そして一番大変なのが「勉強」です。これまでの塾生のみなさんも不登校気味な状態から勉強習慣を取り戻すのはかなり苦労する人が多かったので、すでに勉強習慣を失っている人はゆっくり戻していきたいですね。
また体調の関係で、通学中の高校生と比べると勉強時間が短くなってしまう場合もよくあるので、一番効率の良い勉強法で最短ルートを進む必要もあります。
自力で全て解決するのは、やや難しい部分はあるので、塾などのサポートを受けることも検討するのがおすすめです。
以下では、それぞれのパートをより詳しく解説していくので、最後までご覧ください。
不登校からの大学受験は「高認」「卒業資格取得」のどちらか必須!

大学受験においては推薦を除いてほとんど経歴は問われませんが、不登校生が受験するには「高卒認定資格取得」「卒業資格取得」のいずれかが必要です。
両方の概要やメリット・デメリットについて簡単に解説します。
高卒認定
「高卒認定資格」とは、文部科学省が定めた試験を突破することで「高校卒業者と同程度の学力がある」と認定してもらえる制度を指します。毎年、8月と11月の2回試験が開催されており、16歳になる年度から受験可能です。
高卒認定試験は、合計で8〜10科目を選択して受験します。科目数が多いように感じるかもしれませんが、高認試験は一発で全科目に合格する必要はありません。複数回に分割して受験し、最終的に全科目合格すればOKです。
とくに不登校の場合、各科目の知識が追いついていない可能性も高いので、複数回に分けて自分のペースで受験できるのは嬉しいですよね。
途中まで学校に通っていて、単位を取得しているのであれば、取得できていない単位分だけの受験でOKなのも合わせて覚えておくといいでしょう。
また、高卒認定試験は費用もさほど高くありません。
数回に分けて受験しても1万円前後で済むため、受験生用の模試と比べても高いわけではありません。
ただし高卒認定資格の取得には、自分の志望校の受験に不要な科目の勉強もしなければなりません。高卒認定試験の科目として理・社が両方含まれているため、「文系志望だから理科はやらなくていい」ということにはならないのが少し難しい所です。
高認については以下の記事でも詳しく解説しています!
高校卒業資格
「高校卒業資格」は、文字通り高校に通い卒業することで得られる資格です。主に以下のような方法があります。
- 不登校を乗り越えて今の高校を卒業する
- 「保健室登校」「別室登校」で今の高校を卒業する
- 他の全日制高校・通信制・定時制高校へ転入して卒業する
高校卒業資格を得るための一番わかりやすい方法は「不登校を乗り越えて今の高校を卒業する」というものです。
とはいえ、いきなり今まで通り通って卒業するのは、精神的にも大変かもしれません。そのため、先生と相談して「保健室登校」「別室登校」を活用したり、病気による休学・留年などで体調を整えたりしながら卒業することも有効です。
どうしても今の学校を卒業するのが難しい場合は、「他の全日制・通信制・定時制」への転入も検討すると良いでしょう。人間関係が原因で不登校になってしまった場合、他の全日制高校へ通えば解決できるかもしれません。また、通信制や定時制であれば、通学の必要性が低く同じ境遇の人も多いため、無理なく勉強できるはずです。
いずれにしても、卒業資格を得るために無理して今の高校に通った結果、体調を崩してしまうことは避けなければいけません。「自分の負担が一番少ない方法」で高校卒業資格の取得を目指しましょう。
通信制高校については以下の記事で詳しく解説しています!
不登校からの大学受験では、受験に関する情報を徹底的に集めることが大事!

現在不登校であっても努力次第で十分大学受験にチャレンジできます。
ただし、大学受験に関する情報を学校や同級生から得ることは難しいので、しっかり自力で情報を集めていく必要があります。具体的には、以下のような情報を集めましょう。
- 大学受験の仕組み
- 自分の志望校
- 具体的に勉強すべき内容
- 模試の情報
大学受験の仕組み
大学受験では、「国公立or私立」「文系or理系」など種類に応じて仕組みが異なります。
大学によっては学部・学科ごとでも受験形式(必要な科目・利用できる入試制度など)が異なるため、自分の志望校で使える入試制度を細かく調べる必要があります。
志望校の入試制度を正しく把握しておかなければ、例えば「得意科目の配点が大きくなる受験方式があるのに使えなかった」「資格を使えば科目が免除された」など、大きなチャンスを逃してしまうかもしれません。
不登校の場合は、こうした細かい入試制度についてアドバイスをしてくれる人がいないため注意しましょう。
大学入試の細かい制度については以下の記事も参考にしてください。
自分の志望校
不登校の場合は志望校を決める際に、自分で調べて行きたい大学を決める必要があります。自分一人では「どのように志望校を決めれば良いのか」などのアドバイスもないため大変かもしれません。
志望校を決めた後には、合格に必要な勉強内容や量も決める必要もあります。有名大学を志望する場合は、時間をかけて調べれば十分な情報をネットから収集することも可能です。焦らず調べましょう。
あまり有名でない大学を志望する場合であったり、志望する大学が決まらない場合は、塾や予備校のサポートを利用することを考えるのがおすすめです。
もしも自分の力で志望校を選ぶ際は、以下のポイントを意識しましょう。

①一般入試で調査書の配点がない大学を選ぶ
多くの大学では合否判定を行う際に、ほとんど学力試験の結果で決定します。調査書が与える影響は小さいため、本来はそこまで気にしすぎる必要はありません。
ただし、同じ点数の学生が大勢いたり合格ライン上ギリギリだったりする場合、調査書の内容で合否が決まるかもしれません。とくに、合否の決定条件として調査書について細かく記載されていたら注意が必要です。
そのため、これまでの経歴に関係なく学力試験一本でチャレンジできる大学を選びましょう。
②得意科目を活かせる大学を選ぶ
不登校であれば、学校の授業を受けられなかった関係で苦手科目が多いかもしれません。そのため、自分の得意科目を活かせる大学を選ぶと良いでしょう。具体的には、得意科目の配点が大きい大学や、少ない科目で受けられる私立を選ぶのがオススメです。
③無理せず通える雰囲気かをチェックする
無事に受かっても、大学の雰囲気が合わず通えないとならないために、大学のHP閲覧や説明会参加だけでなく、必ず実際に現地を見学し学生の雰囲気を確かめておきましょう。
見学ツアーに参加するのも良いですが、普段の大学に出向きいつも通りの雰囲気を見ておくのもオススメです。
不登校生が志望校を選ぶ際のポイントは、以下の記事でも詳しく解説しています!
具体的に勉強すべき内容
大学受験では、学部・学科ごとで入試の傾向が異なります。傾向が異なれば必要な勉強量や内容も変わるため、「自分の志望校では何をどれだけ勉強すべきなのか?」というリサーチが必須です。
例えば、学習塾STRUXが独自に作成した英語の入試問題傾向を表すレーダーチャートを見ると、早稲田の「教育学部」「商学部」ではこれだけ傾向が異なります。
教育学部

商学部

大きく傾向が異なれば学部学科レベルで受験に必要な情報も違うため、志望校の情報を積極的に調べなければなりません。
学校や塾に通っていれば、先生や講師の意見、友達の受験情報の調べ方なども参考にできますが、不登校の場合は難しいです。
ひとりで情報を集めるのは大変なため、もし連絡を取れる先生がいれば協力を依頼してみるのも良いですね。
模試の情報
大学受験をするうえで、模試を受けることは必須です。模試を受けなければ、自分の今の実力がわからず、志望校までにやるべき具体的な勉強内容も把握できません。
こうした模試は、学校に通っていれば学校側が情報を提供してくれることもあります。
不登校の場合は、自分で模試を調べて申し込む必要があります。模試には、以下のようにたくさんの種類があるため、どれを受ければいいのか迷うこともあるでしょう。
- 河合の全統共通テスト模試
- (入試で記述式が出題されるなら)全統記述模試
- (難関大を目指すなら)東大オープンなどの冠模試
もし迷ったら、とりあえず上記で挙げた模試を受けてみるのがおすすめです。
不登校生が大学受験に向けて注意すべき勉強のポイント

ここからは、大学受験の勉強で注意すべきポイントを解説します。
授業を受けていない分、各科目出遅れを取り戻す必要がある
不登校では学校の授業を受けられないため、遅れを取り戻す必要があります。
大学受験の基本は「学校の授業」です。そのため、学校で勉強できなかった期間が長いほど、遅れを取り戻すのは難しくなるかもしれません。
とはいえ「遅れを取り戻すのは不可能」ということはないのでご安心ください。現在は良い参考書などの教材が販売されているため、学校で習う教科書レベルの基礎を押さえ、映像授業・参考書等を使って自力で勉強することも可能ではあります。
勉強習慣を身につけなければならない
不登校生は勉強習慣が身に付いていないことが多いです。
大学受験は必要な科目数が多いため、必然的に勉強量も増えます。日頃から勉強する習慣を身に付けないと、受験間近に「慌てて詰め込む」という事態になりかねません。
とくに大学受験は、少なく見積もって2〜3000時間程度の勉強が必要です。国立や理系の場合、さらに倍の勉強時間になってもおかしくありません。
それだけの勉強時間に対応するには、日頃からコツコツ学習することが大切です。場合によっては塾を活用するなどして、勉強習慣を身につけるためのサポートを受けましょう。
勉強習慣についてはこちらもご覧ください。
科目別の勉強ポイント
今回は各科目で欠かせない勉強法のポイントだけをお伝えしているので、より詳しい勉強法は以下の記事をご覧ください!
英語
基礎である単語と文法は早めに固めましょう。大学受験では長文読解を解くのがメインなので、共通テストに関しては単語や文法、アクセントなどの単体問題は出題されません。
ですが、基礎事項である単語と文法を固めないと、受験前の実戦演習に取り組めず合格可能性がかなり下がります。
なるべく長文の演習に時間を使えるよう、単語・文法は早めに取り組んで固めましょう。
数学
数学は、まず分野ごとに重要な公式や解法を暗記して理解しましょう。公式や解法を理解してから演習を繰り返すことで実力が身に付きます。
国語
古文単語および文法・漢文の句法など、暗記系は確実に覚えましょう。現代文は得点を伸ばしにくい分野ですが、古文漢文に関しては覚えれば確実に得点できます。
理科
理科も数学と同じように、まず公式や解法を理解してから、演習を繰り返しましょう。物理以外は暗記項目が多いです。
社会
社会は、歴史上の出来事を単体で暗記するのではなく、まずは通史を覚えてから、前後の出来事を関連させて流れで覚えるのがオススメです。
不登校からの大学受験では塾の活用も検討する

ここまで解説したように、大学受験は基本的に学力試験一本のため、不登校であっても経歴を気にせずチャレンジできます。
とはいえ、今まで勉強習慣がなかった人が、独学で大学受験にチャレンジするのは限界があります。塾に通えば、勉強を指導してもらえるだけでなく、以下のメリットもあるので活用しましょう。
受験に関する情報をゲットできる
大学受験は志望校によって必要な科目や試験の傾向が異なるため、丁寧に調べて大学に合わせた勉強をする必要があります。
しかし、自力で大学の情報や必要な勉強法を調べ計画まで立てるのは難しいです。これまで勉強する機会が少なかった人が志望校の情報を調べても、具体的に何をどうしたら良いのかわかりませんよね。
塾であれば、過去に合格している生徒の情報などをもとに、講師から正しい受験情報を教えてもらえます。志望校合格に必要な勉強方法や内容はもちろん、現在の入試制度について詳しく教えてもらえるので、自分にとってお得な情報をゲットできる可能性は高いです。
勉強習慣を管理してもらえる
大学受験は、必要な科目数が多く範囲も広いため勉強量が膨大です。大学ごとで対策も違うため、受験までにたくさん勉強しなければなりませんが、今まで勉強習慣が付いていなかった人がいきなり長時間学習するのは難しいです。受験時期が近づいたら、1日10時間前後は普通に勉強しなければならない場合があります。
塾であれば、これまで勉強習慣がなかった人でも、生徒のペースに合わせて管理してもらえます。とくに個別指導であれば、現在の成績や状況を考慮して管理してもらいやすいので、強制的に勉強習慣を身につけたい方にオススメです。
疑問点を解消して学力面の遅れを取り戻しやすい
不登校の間、自分なりに勉強を進めていた人がいるかもしれませんが、独学ではどうしても限界があります。
正しい勉強法でなければ成績は上がりにくいですし、疑問点を自力で解消できないかもしれません。疑問点を解消できないまま受験本番を迎えるのはかなり不安ですよね。
塾であれば、講師に疑問点を質問できる環境が整っています。校舎型の塾であればその場でわからない部分を質問できますし、オンライン塾でも定期面談や質問用チャットなど、疑問解消の仕組みを整えているところが多いです。
疑問を解消し正しい勉強法で学習できれば、学力的な遅れを取り戻して受験合格にぐっと近づきます。
不登校生が塾を選ぶ際のポイント
それでは実際に、不登校生が塾を選ぶ際のポイントについて確認しましょう。

受験に関する情報を積極的に教えてくれるか?
学校に通っていれば、先生だけでなく、自分と同じ志望校を目指す人から受験情報をゲットできます。場合によっては、高校主催のキャンパスツアーに参加も可能です。
しかし不登校の場合、周囲の人やキャンパスツアー経由で大学の情報を得ることは難しいです。自力で大学受験制度や必要な科目について調査する必要がありますが、志望校ごとで情報が大きく異なるため、自力では調査しきれないかもしれません。
そのため塾を選ぶ際は、きちんと生徒の志望校をヒアリングして丁寧に受験情報を教えてくれるところを選びましょう。
集団授業だと科目の指導がメインになりがちですが、個別指導であればマンツーマンで受験情報を相談しやすいです。
不登校生への指導実績があるか?
不登校生の指導実績が豊富な塾だと、通う際に安心できます。
指導実績については、入塾前に「今まで不登校の生徒さんがいたのか?」「具体的にどのような指導をしているか?」「どんなサポートを用意しているか?」「希望している配慮は受けられるか?」など、細かく確認しておきましょう。
中には「不登校向け」を打ち出している塾もあります。不登校生向けであると打ち出している塾であれば、生徒の自主性を重視したり、臨床心理士にいつでも相談できたりする環境が整っているのでオススメです。
ただし不登校向けを打ち出している場合は、基本的な勉強を固める目的や自主性を尊重した雰囲気であるなど、あまり「大学受験に向けてビシバシ鍛える」という雰囲気ではないこともあります。
生徒の現状を考慮した指導をしてくれるか?
学校に通えていないため、学力面で周囲と差がついている可能性が高いです。周囲と差がある状態で勉強を進めても、あやふやな土台の上に知識を積み重ねることになるため成績は上がりません。
そのため、きちんと現状の成績や生徒の希望に合わせて指導できる塾を選びましょう。生徒の状況に応じて、科目の基礎や中学内容から振り返ってくれる柔軟性を持った塾が理想です。
生徒の体調が悪ければスケジュール調整にも応じてくれる塾だとさらに良いでしょう。模試についても、開催されるたびにしっかり振り返りや復習に付き合ってくれるかも確認しましょう。
不登校生が塾を選ぶ際のポイントについては、以下の記事も参考にしてください!
学習塾STRUXなら不登校生の指導もバッチリ!
このように、不登校の方が大学受験に向けた塾を選ぶ場合、丁寧に生徒の状況を考慮してくれるかを確認することが必須です。生徒の成績やメンタル面にも寄り添ってくれる塾であれば、安心して通えますよね。
学習塾STRUXはオンラインの完全個別指導塾であるため、個人の状況に合わせて丁寧に指導できます。

志望校に合わせた勉強計画を作成するだけでなく、毎日無理なく勉強できているかを定期面談で確認するので、不安点があってもすぐに解消できます。完全オンラインで指導できるため、自宅から気軽に受講できますね。
自習時間の疑問点は、専用アプリを活用して24時間いつでも質問可能です。「勉強習慣が身についていないけど塾の勉強についていけるかな」と思っても大丈夫です。無理なく生徒のペースに合わせた勉強計画を提案します。
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