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推薦入試を受験する多くの高校生が「志望理由書に何を書けばいいかわからない」「どんな構成にすれば合格できるのか」と悩んでいます。
志望理由書は、大学が受験生を評価するうえで中心的な役割を果たす書類です。どれだけ内申点や学力が高くても、志望理由書の内容が薄ければ選考を突破できない——特に公募推薦ではそのリスクが高まります。
この記事では、志望理由書に必ず盛り込むべき4つの要素・基本的な構成と書き出し例文・合格者が実践している3つのコツ・よくあるNGパターンと修正例を順番に解説します。「書き始める前」の段階から「初稿を仕上げる」段階まで、この1記事で対応できる内容にまとめました。
推薦入試における志望理由書の役割

志望理由書は、「なぜこの大学・学部で学びたいのか」を大学側に伝えるための公式書類です。しかし、その役割は指定校推薦と公募推薦で大きく異なります。
指定校推薦と公募推薦で志望理由書の役割はどう違うか
【指定校推薦の場合】
学校内の選考を通過した時点で、すでに一定の評定基準をクリアしていることが前提です。大学側にとって志望理由書は「落とすための書類」ではなく、「入学の意思と学習姿勢を確認するための書類」という性格が強くなります。
だからといって「指定校推薦だから適当でいい」という考え方は危険です。志望理由書の内容は面接で深掘りされる根拠になるため、内容が薄いと面接で答えに詰まるリスクが生じます。
【公募推薦の場合】
志望理由書は文字通り「選考書類」です。同じ学部を志望する多くの受験生と比較されるなかで、自分を選んでもらうための差別化が必要になります。「書けた」ではなく「なぜ自分がこの大学でなければならないか」が伝わる内容に仕上げることが合否に直結します。
大学はどこを見て評価するのか
大学が志望理由書を通じて確認したいのは、主に次の2点です。
- 自律して学べる学生かどうか:受け身の姿勢ではなく、主体的に学問に向き合える人材かどうか
- 大学の理念・学部の方向性と合致しているかどうか:大学のカリキュラムや教育方針と、受験生の学びたいことが本当にマッチしているか
つまり、「一般的にこの学問を学びたい」ではなく、「この大学のこの環境で学ぶことに意味がある」という内容でなければ、評価されません。自分の経験と大学の特色をつなぐ視点が、志望理由書の質を決めます。
志望理由書に書く必須4項目

「何を書けばいいかわからない」という悩みの多くは、書くべき内容の全体像が見えていないことから生じています。志望理由書には、次の4つの項目を必ず含めましょう。この順番で整理すると、後の構成づくりもスムーズになります。
①なぜこの大学・学部を選んだのか(志望動機)
志望動機を書く際は、「大学名・学部名・その大学固有の特徴」を必ずセットで示すことが大原則です。
「有名だから」「家から近いから」「就職率が高いから」といった理由は減点対象になります。大学のパンフレットやオープンキャンパスで得た情報をもとに、「この大学のこのカリキュラム・この研究室・この取り組みに惹かれた」という具体的な根拠を示してください。
②高校時代の経験と学び
部活動・生徒会・ボランティア・学業など、自分の経験の中から「志望動機に最もつながる経験」を1〜2つ選んで書きます。複数の経験を羅列するよりも、1つのエピソードを深掘りするほうが評価されます。
書き方の基本は「経験 → 気づき・学び → 志望動機との接続」という流れです。経験を並べるだけで終わらず、「その経験がどう自分を変えたか・何を考えるきっかけになったか」まで書くことが重要です。
③大学入学後に学びたいこと
「幅広く学びたい」「多くのことを吸収したい」という書き方では、志望理由書として機能しません。「この大学のこのゼミ・この授業・この研究テーマで〇〇を学びたい」という具体性が必要です。
実際の大学のシラバスや教員紹介ページを調べ、自分が参加したいゼミや興味を持った授業・教授名を盛り込むことで、説得力が大きく上がります。
④将来の目標と大学での学びのつながり
「将来〇〇になりたい→そのためにこの大学で〇〇を学ぶ→高校での〇〇の経験がそのベースになっている」という論理展開で締めくくります。
将来の目標は、明確に職業名が決まっていなくても構いません。ただし、「なぜそうなりたいのか」という根拠だけは必ず示してください。漠然とした夢よりも、根拠のある目標のほうが面接でも深掘りに耐えられます。
志望理由書の基本的な構成と例文

4つの必須項目が整理できたら、次は実際の構成に落とし込みます。読み手に伝わりやすい志望理由書には、決まった「型」があります。
「書き出し→エピソード→大学研究→将来」の4段構成
以下の4段構成が、推薦入試の志望理由書において最も評価されやすい基本形です。

【第1段落】書き出し(志望動機の核心を1〜2文で提示)
↓
【第2段落】エピソード(高校時代の経験と、そこから得た気づき)
↓
【第3段落】大学研究(この大学でなければならない理由)
↓
【第4段落】将来目標(大学での学びと自分の将来のつながり)
この流れが崩れると、「なぜこの大学なのか」「なぜこの学問なのか」が伝わりにくくなります。書いた後に「4段の流れが保たれているか」を確認する習慣をつけましょう。
段落ごとの書き方と例文
それぞれの段落の書き出し例を示します。「〇〇」の部分を自分の内容に置き換えて活用してください。
【第1段落】書き出しの例文
私が〇〇大学〇〇学部を志望する理由は、高校時代の〇〇という経験を通じて〇〇への強い関心を持ったからです。
「結論ファースト」で書き始めることで、読み手が「この学生が何を伝えたいのか」をすぐに理解できます。書き出しで志望動機の核心を示すのが鉄則です。
【第2段落】エピソードの例文
高校〇年生のとき、〇〇(部活動・委員会・ボランティアなど)に取り組む中で、〇〇という経験をしました。この経験を通じて、〇〇という課題に気づき、〇〇についてより深く学びたいと考えるようになりました。
エピソードでは「いつ・何を・どのくらいの規模で・どんな結果だったか」を具体的に書くことが重要です。固有名詞・数字・期間を入れると一気に説得力が増します。
【第3段落】大学研究の例文
貴学〇〇学部の〇〇教授が主宰する〇〇ゼミでは、私が関心を持つ〇〇について実践的に研究できる環境が整っています。オープンキャンパスで〇〇教授の講義を受け、高校時代に〇〇を通じて抱いた問いと直接つながることを確信しました。
この段落が「他のどの大学にも使える内容になっていないか」を必ず確認してください。固有の教授名・ゼミ名・プログラム名が入っているかどうかが評価の分かれ目です。
【第4段落】将来目標の例文
大学では〇〇を専門的に学び、将来は〇〇の分野で〇〇という形で社会に貢献したいと考えています。貴学での学びは、その実現に向けた確かな基盤になると確信しています。
将来目標は「職業名」でも「取り組みたい課題」でも構いません。「この大学で学ぶことが将来につながる」という論理的な流れが示せていれば十分です。
文字数の目安と調整の仕方
志望理由書の字数制限は大学・学部によって異なり、「400字以内」「800字以内」「1000字以内」とさまざまです。
共通するアドバイスとして、字数の上限に対して8〜9割は必ず埋めてください。 半分以下しか書かれていない志望理由書は「熱意がない」と判断されるリスクがあります。
字数が多すぎる場合は、第2段落のエピソードを1つに絞るか、第3段落の大学研究を1〜2点に圧縮して調整します。字数が足りない場合は、エピソードの具体的なプロセスや大学研究の詳細を補足することで自然に増やせます。
合格する志望理由書にするための3つのコツ

基本的な書き方が身についたら、次は「他の受験生との差をどうつけるか」を考えましょう。以下の3つのコツが、志望理由書の完成度を大きく左右します。
コツ①「なぜこの大学でなければならないか」を具体的に書く
志望理由書で最も多い失敗パターンは、「学部を選んだ理由は書けているのに、なぜ他大学ではなくこの大学なのかが書けていない」というものです。
面接官が読んだとき「A大学でもB大学でもC大学でも同じことが書けるのでは?」と感じてしまう内容は、志望理由として機能していません。
NG例
- 貴校の国際的な環境に魅力を感じました。
国際色のある大学ならどこにでも使える表現で、この大学でなければならない理由になっていません。
OK例
- 貴学の〇〇ゼミで△△教授のご指導のもと〇〇について研究したいと考えています。△△教授が提唱する〇〇理論は、私が高校時代に〜を通じて感じた問いに直接つながるものです。
教授名・ゼミ名という固有情報があり、自分の経験との接続も示されています。このレベルまで書けると、志望理由書と面接が一体になります。
コツ②エピソードには固有名詞・数字・期間を入れる
「積極的に取り組んだ」「リーダーシップを発揮した」という表現は、誰でも書ける抽象表現です。読み手の印象に残りません。
NG例
- 高校時代は部活動に積極的に取り組み、リーダーシップを発揮しました。
OK例
- 3年間バスケットボール部のキャプテンとして活動し、部員15名をまとめながら練習メニューの改善に取り組んだ結果、県大会ベスト8の成績を残しました。
「いつ・どのくらいの期間・どんな規模で・どんな結果だったか」を5W1Hで書くことで、経験のリアリティが格段に上がります。数字と固有名詞は、志望理由書を「自分だけの書類」にするための最も手軽な方法です。
コツ③書いた後は必ず第三者に読んでもらう
書いた直後は「自分が言いたいこと」が先行し、「相手に伝わっているか」という視点が弱くなっています。自分では完璧に見える文章でも、第三者が読むと「なぜこの大学でなければならないかがわからない」と感じることはよくあります。
学校の先生・保護者・塾の担当者など、「受験事情を知っている人」に読んでもらい、「この内容を読んで、なぜこの大学に行きたいかが伝わったか?」を確認しましょう。
STRUXで推薦合格を果たした早稲田大学商学部合格のS.K.さんは、
学校の先生とは異なる視点で添削してもらえたので、実際の試験でも役に立った
と振り返っています。学校内だけでなく、外部の視点を取り入れることが完成度を高めるポイントです。
【補足】AIを使って素材を深掘りし、論理の穴を見つける

近年、AIを志望理由書の作成補助に活用する受験生が増えています。ただし、AIの正しい使い方は「文章を書いてもらうこと」ではありません。 AIは「書く素材を引き出すこと」と「論理の穴を見つけること」の2場面で有効なツールです。
使い方①素材の深掘りインタビュー
「私は〇〇に興味があります。この志望動機をより具体的にするために、どんな高校時代の経験が関係しているか引き出す質問をしてください」とAIに入力します。AIが「その体験でどんな気持ちになりましたか?」「きっかけになった出来事はありましたか?」と質問してくれるため、自分では気づいていなかったエピソードが浮かび上がりやすくなります。「何を書けばいいかわからない」という段階で特に効果的です。
使い方②論理チェック
書き上げた志望理由書をAIに貼り付け、「この内容に論理の飛躍・矛盾・つながりが弱い箇所があれば指摘してください」と依頼します。「なぜこの大学でなければならないかが伝わらない」「高校の経験と志望学部のつながりが見えない」といった問題点を、客観的な視点で発見できます。
使い方③改善点の提案
「この志望理由書をさらに強くするための改善点を3つ挙げてください」とAIに依頼することで、自分では気づけなかった弱点を補えます。
必ず守る注意事項
AIが提示してくれた文章をそのまま使うのは厳禁です。AIは汎用的な表現に収束するため、「誰でも書ける平均的な内容」になってしまいます。AIの指摘はあくまでヒントとして受け取り、「ではその内容を自分の実体験・言葉でどう表現するか」を自分で考えて書き直すことが必須です。面接で深掘りされたときに自分の言葉で答えられない志望理由書は、本番で崩れます。
よくあるNGパターンと修正例

志望理由書の「手戻り」を防ぐために、よくある失敗パターンを先に知っておきましょう。自分の原稿と照らし合わせながら確認してみてください。
NG①抽象的な表現だけで終わる
NG例
- 高校時代は何事にも積極的に取り組んできました。様々な活動を通じて多くのことを学びました。
抽象的な表現だけでは、読み手に何も伝わりません。「どんな活動を・どれくらいの期間・どんな立場で・どんな結果を得たか」を具体化することが必要です。
修正例
- 高校時代は生徒会副会長として文化祭の企画を担当し、30人のメンバーの意見をまとめながらスケジュール管理を行いました。この経験を通じて、多様な意見を調整しながら目標に向かって進む力を身につけました。
NG②志望動機が「就職・偏差値」のみ
NG例
- 貴校は就職率が高く、私の希望する業界への就職に有利だと感じています。また、私の学力に合った大学として志望しました。
就職率や偏差値を動機にすることは、面接でも突っ込まれるリスクがあります。「この大学のどの学問的特徴に惹かれたか」という視点に切り替えてください。
修正例
- 貴学〇〇学部では、〇〇分野における実践的なカリキュラムが整備されており、高校時代に〇〇を通じて関心を持った〇〇について専門的に学べる環境があります。この点に強く惹かれ、志望を決めました。
NG③書き言葉と話し言葉が混在する
NG例
- この経験を通じて、すごく大切なことを学んだと思います。なので、この分野をもっと深く勉強したいなと感じた。
「すごく」「なので」「〜と思う」「〜したいなと感じた」は話し言葉です。志望理由書は書き言葉(です・ます調またはだ・である調のどちらかに統一)で書く必要があります。
修正例
- この経験を通じて、〇〇の重要性を深く認識しました。そのため、この分野をより専門的に探求したいと考えています。
一文が60字を超えると読みにくくなります。句点を増やして短く区切る意識を持ちましょう。
NG④学部の理由は書けているが、この大学でなければならない理由が薄い
これは「志望動機が書けている」という自覚があるため、本人が最も気づきにくい失敗パターンです。志望理由書を書いたら、必ず次のチェックをしてください。
この文章のA大学の部分をB大学に差し替えても通用するか?
通用してしまうなら、「この大学でなければならない理由」がまだ書けていません。
NG例
- 〇〇学部では環境問題についての研究が盛んで、私はこの分野に強い関心を持っています。貴校で環境について深く学びたいと考えています。
環境系の学部があればどの大学にも使える内容です。
OK例
- 貴学〇〇学部の△△教授が主宰する〇〇研究室が取り組む□□プロジェクトに、将来的に参加したいと考えています。オープンキャンパスで△△教授の講義を受け、高校時代に〇〇という経験を通じて抱いた問いと直接つながることを確信しました。
教授名・研究室名・プロジェクト名という固有情報があり、「なぜこの大学か」が明確に伝わります。
STRUX推薦合格者に聞く:志望理由書で意識したこと

最後に、STRUXで志望理由書の指導を受けながら推薦合格を果たした先輩たちの声を紹介します。
M.S.さん(上智大学経済学部・公募推薦合格)
周りの友達は直前まで一般の勉強を全然していない人が多かったけれど、STRUXでは一般の勉強も進めながら公募対策ができた
推薦入試の準備は、一般入試の勉強を切り捨てて行うものではありません。バランスを管理しながら志望理由書を完成させる環境が、結果に直結します。
S.K.さん(早稲田大学商学部・指定校推薦合格)
学校の先生とは異なる視点で添削してもらえたので、実際の試験でも役に立った
志望理由書は書いて終わりではなく、外部の視点でチェックしてもらうことで初めて完成します。
STRUXでは、これらの合格者を輩出した推薦入試対策の実績があります。
| 年度 | 合格大学・学部 | 推薦種別 |
|---|---|---|
| 2019年 | 上智大学経済学部 | 公募推薦 |
| 2019年 | 早稲田大学商学部 | 指定校推薦 |
| 2019年 | 島根大学人間科学部 | 公募推薦 |
| 2023年 | 大阪公立大学生活科学部 | 学校推薦型選抜 |
| 2024年 | 京都産業大学 | 公募推薦 |
指定校推薦・公募推薦の両方に対応した指導実績があり、それぞれの選考形式に合った志望理由書の仕上げ方を身につけられます。
まとめ:志望理由書は「型」と「具体性」で差がつく
この記事で解説した内容を整理します。
- 指定校推薦と公募推薦では志望理由書の役割が異なるが、どちらも「面接の根拠になる書類」として手を抜いてはいけない
- 書くべき4項目(①志望動機 ②高校時代の経験 ③大学での学び ④将来目標)を先に整理してから執筆を始める
- 「書き出し→エピソード→大学研究→将来」の4段構成が基本型
- 「この大学でなければならない理由」を固有の教授名・ゼミ名・プログラム名で示すことが合否の分かれ目
- エピソードには固有名詞・数字・期間を入れて具体性を高める
- 書いた後は必ず第三者に読んでもらい、「差し替えテスト」でチェックする
志望理由書が初稿として書き上がったら、次のステップは添削です。自分では気づけない論理の穴やNG表現を洗い出し、提出前に仕上げましょう。
STRUXは、推薦入試対策から一般入試対策まで対応したコーチング型個別指導塾です。志望理由書の作成・添削についても、専任コーチが一人ひとりに合わせてサポートします。
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